上昇気流に乗れそうな大きな逆転勝利
前節はインテル相手に大敗を喫し、嫌なムードで代表ウィークを過ごすこととなったアタランタ。CLも始まる今週はまずリーグ戦での星取りを五分にするためにフィオレンティーナ戦での勝利を収めるところから始めたい。
インテル戦での反省をいかし、前から枚数を合わせて当てる決断をしたアタランタ。GKを絡めたビルドアップを行ってくるフィオレンティーナに対しては前線にマイルドさを残したのは確かではあるが、後ろに余らせずに前からという姿勢は見られた立ち上がりといっていいだろう。
相手のフィオレンティーナも5-4-1であり、フォーメーションはミラー。互いに保持側がどこで工夫をするかという戦いになりそうな序盤戦の空気だった。しかし、動いたのはセットプレーから。マルティネスのゴールでフィオレンティーナが一歩前に出る。
ゴールを決めたことで少し引いて受ける姿勢を見せるフィオレンティーナ。アタランタはボールを持ちながら動かしていく機会が増える。先制ゴールから間もなく生まれた同点弾のキーマンはルックマン。初期配置の右から左に移動しての仕掛けでレテギのゴールをアシスト。ズレを作り出すというミッションをコンプリートした。
対するフィオレンティーナも左サイドから反撃。ボーヴェの仕掛けからのマイナスの折り返しを受けたマンドラゴラからのクロスからの一連を最後はキーンが押し込んで勝ち越し。アタランタはオフサイドを取りに行く姿勢がバックスの中でばらついてしまったことでラインが乱れてしまった。
このままフィオレンティーナのリードで折り返すかと思われたが、45分にデ・ケテラエルがセットプレーから同点ゴールを決めると、中盤でボールを奪ったところからのカウンターをルックマンがフィニッシュまでもっていきあっという間に逆転。試合をひっくり返す。
リードしても変わらずハイプレスに来る姿勢を見せているアタランタ。特に後半はベッラノーヴァの出足が好調で彼のプレスの深追いからチャンスを作る。ボールを奪うと、縦に鋭く進みルックマンを軸とした攻撃でフィオレンティーナを追い詰める。追いかけるフィオレンティーナの強引な縦パス回収からカウンターに小気味良くつなげる流れを見ると、ようやくアタランタらしさが出てきたなという感じであった。
フィオレンティーナもバックスの枚数を変えてかみ合わせを外したり、プレスを強めたりなど変化をつけながら対抗策を模索していたが、状況を動かすことが出来ず。最少得点差ながらアタランタが勝利を上げてCLに弾みをつけた。
ひとこと
アタランタにとってリーグ戦上昇の契機になりそうな大きな逆転勝利だった。
試合結果
2024.9.15
セリエA
第4節
アタランタ 3-2 フィオレンティーナ
スタディオ・アトレティ・アズーリ・ディターリア
【得点者】
ATA:21’ レテギ, 45’ デ・ケテラエル, 45+1‘ ルックマン
FIO:15‘ マルティネス, 32‘ キーン
主審:ファン・ルカ・サッキ