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CLらしからぬ低調さが目につく
猛者が揃うCLにおいてはアンダードック側で苦しむ両軍。24位以内に何とか滑り込むためにもここは両軍ともに勝ち点が欲しいところだろう。序盤は互いに立ち位置を探る立ち上がり。どちらも守備側が引いて受けることを意識したこともあり、ゆったりとした保持からスタート。
先手を打ったのはディナモ・ザグレブ。CK絡みで攻勢に出た相手のパスミスをかっさらってのカウンター。ややごちゃつきながらの速攻になったが、最後はストレレツが仕留めてゴールを決める。
しかしながら、スロヴァン・ブラチスラヴァもすぐに同点に。ロストのきっかけになったシュピチッチが右サイドからのカットインでリカバリーに成功。試合は仕切り直しとなる。
シュピチッチのゴールシーンが象徴的であるが、どちらのチームもきっちりと守備の陣容を組んでいる割にはなかなか緻密さがない状況。ディナモ・ザグレブはブロックを組み直すのが遅く、中盤で数を合わせたい意図はわかるのだけども、組むのが遅くタラタラとブロックを敷いている。
スロヴァン・ブラチスラヴァも守備では難がある。縦方向にはコンパクトなのだが、横がルーズであり、かつホルダーにプレッシャーがかかっていないので、裏を取るのは簡単。それだけでなく。ハーフスペースのライン間にも簡単に侵入を許す。
素直に思ったことを言うのであれば、人数がいるにも関わらず両軍の守備は脆いし、
それを攻略しきれない攻撃も気になる。あまりCLレベルとは言いにくい試合なのかなと思った。
悪い意味での均衡が続く中で勝ち越しゴールを決めたのはディナモ・ザグレブ。遅れて入ってきたスチッチの飛び込みから2点目を決める。遅れて入ってきた選手に対してスロヴァン・ブラチスラヴァは全くリアクションを取ることが出来なかった。
後半も試合のペースは同じ。ソリッドさにかけるブロック守備に対して、互いにまったりと保持しながら進んでいくスタートとなった。
前半と異なったのはあっさりとゴールが決まったこと。左サイドからのカウンターからピアッツァが起点となり、クロスが引っかかったところからクレノビッチが押し込んでゴールを決める。多少アクシデンタルな場面ではあったが、それを差し引いてもインサイドの緩さは悪目立ちしていた。
追いかけるスロヴァン・ブラチスラヴァはセットプレーや大外からのハーフスペースアタックでチャンスを作りに行く。だが、守備にカットされると左右に揺さぶるポゼッションからディナモ・ザグレブにテンポを作られることに。
押し込んだディナモ・ザグレブはクレノビッチがこの日2得点目を決めて試合は完全決着。大量4得点でアウェイのディナモ・ザグレブがスロヴァン・ブラチスラヴァを下した。
ひとこと
正直、CLレべルの試合ではなかったかなという印象。
試合結果
2024.11.5
UEFAチャンピオンズリーグ
リーグフェーズ 第4節
スロヴァン・ブラチスラヴァ 1-4 ディナモ・ザグレブ
ナールドニー・フトバロヴィー・シュタディオーン
【得点者】
SKSB:5‘ ストレレツ
DNZ:10‘ シュピキッチ, 30’ スチッチ, 54‘ 73’ クレノビッチ
主審:アンソニー・テイラー