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格の違いを見せたドルトムント
前節はスロヴァン・ブラチスラヴァを下したディナモ・ザグレブ。今節はホームでドルトムントを迎える一戦に挑む。
前節は4バックベースだったディナモ・ザグレブだが、相手がドルトムントということもあってか、この日は撤退第一主義。5バックをベースに自陣のスペースを埋めるところからスタートする。
ボールを持ったドルトムントはゆったりとしたポゼッション。5-3-2のディナモ・ザグレブの2トップの脇から前進を狙っていく。
もっともわかりやすくチャンスになったのはセットプレーだろう。純粋な高さの点でドルトムントはディナモ・ザグレブを上回っていた。ちなみに高さで言えばオープンプレーでも違いは作り出せそうな予感。ファーサイドへのクロスを軸に勝負を仕掛けていく。
変化をつけるために平場ではハーフスペースからの裏抜けに合わせて後方からのフィードもアクセントとしていくドルトムント。時間が経つと今度は勝負のポイントを大外に設定。特に勝負することを許されていた左の大外のバイノー=ギッテンスは縦突破では違いを見せていたが、そこから先の選択肢をスムーズに出せなかった感がある。
ディナモ・ザグレブはWGの背後を取りつつ、浮きやすい中盤を横断する形でカウンターを打つことはできていた。だが、そこから先の1/3のところを壊し切ることが出来ず、ドルトムントの守備ブロックを前にスキを見いだせない状態だった。
決め手に欠ける状況を解決したのはバイノー=ギッテンス。インサイドへのカットインからパンチ力のあるミドルで仕掛けからフィニッシュまでつなげる作業を一人で完結することに成功する。試合は1-0。リードを奪ってハーフタイムを迎える。
スコアは動いても後半の展開は変わらず。ドルトムントはゆったりとした保持を継続する。選手交代で中盤に移動したグロスはさらに自由に動くことに。
押し込むドルトムントはセットプレーから追加点。ベンセバイニのヘッダーから2点目を決めてセーフティリードを確保する。
ディナモ・ザグレブは4バックにシフトしてハイプレスに移行。アグレッシブな姿勢でドルトムントの優位を切り崩しに行く。だが、テンションを上げても押し込む強さがないのが今のディナモ・ザグレブ。ドルトムントはディナモ・ザグレブのアグレッシブさをいなすことが出来ていた。
ファストブレイクを織り交ぜながら反撃に出るドルトムントは90分にギラシが仕上げの3点目をゲット。ディナモ・ザグレブの出てきたCBが空けた穴を見事についたゴールだった。
試合はスコア通りのワンサイドゲーム。ドルトムントが地力の違いを見せた一戦となった。
ひとこと
ちょっと格が違ったかな。
試合結果
2024.11.27
UEFAチャンピオンズリーグ
リーグフェーズ 第5節
ディナモ・ザグレブ 0-3 ドルトムント
スタディオン・マクシミール
【得点者】
BVB:41‘ バイノー=ギッテンス, 56’ ベンセバイニ, 90‘ ギラシ
主審:クレマン・トゥルパン