どう考えても今季はプレビューをやる時間がない。相手の試合を見て、ウチと戦ったらこうなるかな?という監督ごっこ的なものは実は一番楽しいのである。なのでプレビューはなるべくやりたいのだが、何せ日程がタイト。そして、日本だけでなく欧州もタイト。というわけで「対戦相手の直近の試合を見て、戦い方を考える」という従来のプレビューまでは今季は100%首が回らない。楽しみにしていた方がいたらごめんなさい。
昨季の自分のプレビューを読んでもらっている方はわかるだろうけど、基本的にはこのプレビューは二部構成。前半は英国BBCリスペクトの過去の対戦成績やジンクスをまとめたオカルトプレビューなのである。代わりにといったらなんだけど、試合を見なくても済むオカルトの部分を残してのプレビューならいけるかもしれない。
というわけで今季はしばらくこれでやってみる。試合展開を読み解く手伝いにはならないとは思うが、あなたが試合を楽しめる材料になったらいいですね。
Fixture
明治安田生命 J1リーグ 第2節
2020.7.4
川崎フロンターレ(昨年4位/勝ち点60/16勝12分6敗/得点57 失点34)
×
鹿島アントラーズ(昨年3位/勝ち点63/18勝9分7敗/得点54 失点30)
@等々力陸上競技場
戦績
近年の対戦成績
直近5年間の16戦で川崎の7勝、鹿島の4勝、引き分けが5回
川崎ホームでの対戦成績
直近10試合で川崎の5勝、鹿島の2勝、引き分けが3回
Head-to-Head
<Head-to-Head ①>
・公式戦における対戦は過去49戦で川崎の20勝、鹿島の20勝、引き分けが9つ。
・直近8試合のリーグ戦で鹿島は川崎に未勝利。
・直近10試合の公式戦において、鹿島が川崎に勝利したのは一度だけ。
・鹿島が川崎に直近14試合で複数得点を挙げたのは一度だけ。
直近の成績は川崎に有利。このカードにおいては勝利からも得点からも鹿島が遠ざかっていることはわかるだろう。一昔前は川崎のタイトル獲得に鹿島が立ちはだかる印象が強かったが、川崎はタイトルを獲得してからは立場はむしろ逆転しているイメージである。
<Head-to-Head ②>
・2年連続の第2節での対戦。過去に第2節での対戦は3回あり、1勝1敗1分のタイ。
・7月での対戦成績は鹿島の3勝4敗1分。
・両チームとも2桁順位での対戦は過去に3回。川崎の1勝2分。
何もかもがイレギュラーな開催だ。7月なのにまだ第2節。そして2年連続の第2節である。第2節での対戦も、7月の対戦も共に互角。ちなみに両チーム2桁順位で当たるのはこれが4回目である。
スタメン予想
怪我人情報
【川崎フロンターレ】
・前十字靭帯損傷で長期離脱中の中村憲剛は欠場。
・小林悠は右ひざの手術にて離脱中。
【鹿島アントラーズ】
・負傷者情報はなし
Match Fact
【川崎フロンターレ】
<川崎のMatch Fact①>
・第2節は2015年以降、5年連続でホームで引き分け中。第2節で勝利したのは2012年が最後。
・2015年以降、第2節までで負けたことはない。
川崎にとってホームで迎える第2節は鬼門である。鬼門というよりは沼といった方が正しそう。深い深いドロー沼である。そもそも5年連続でホームで第2節を迎えていることも驚きだけど、それをドローで塗りつぶしているのも恐ろしいところ。「2015年以降、第2節までは無敗」というデータだけでは頼りないというフロサポにポジティブなデータを渡すのならば、「第2節で最後に勝利した2012年に対戦したチームは鹿島アントラーズである。」ということだろうか。
<川崎のMatch Fact②>
・開幕2節連続で無得点となれば1999年以来のこと。
・開幕2節連続で無失点となれば2012年以来のこと。
多くの時代において派手な撃ち合いが多い印象の川崎。2試合連続無得点となればなんと21年ぶりのことに。ちなみに開幕2節連続のクリーンシートを達成すれば8年ぶり。2012年。そう、さっきも言ったけど第2節で鹿島と当たった年ね!
<川崎のMatch Fact③>
・対関東勢との対戦で連敗になれば、2018年5月以来のこと。
・7月のホームでの公式戦は直近5戦負けなし(W3D2)
昨年末に等々力で横浜FMにボコされるまではやたら関東勢に強かった川崎。連敗になれば浦和、FC東京をホームに迎えた地獄のGWぶりの対関東勢連敗になる。比較的得意な夏だけに連敗は避けたいところだが。
<川崎のMatch Fact④>
・2016年、2018年のホーム鹿島戦は共にブラジル人選手が得点を挙げている。
・家長昭博が先発した川崎×鹿島において鹿島は勝利したことがない(W4D1)
この記事のオカルトの極みのようなデータが上のもの。16年はエウシーニョ、18年はエドゥアルド・ネットが共にブラジル人が等々力でゴールを決めている。ちなみに17年と19年は日本人選手しか決めていない。さてさて、ダミアンはこのジンクスに乗っかれるだろうか。
一方でジンクスと馬鹿にできないのは家長の方だろう。川崎に来てからの戦績もさすがだが、家長は2010年以降、所属したチームがリーグで鹿島に敗れた経験がない。およそ10年鹿島に負けていない選手である。このデータを引っ張り出すのも何回目だろう。でも引っ張り出すたび負けてないんだもん。仕方ないよね。
【鹿島アントラーズ】
<鹿島のMatch Fact①>
・リーグ戦開幕2連敗となれば2015年以来。
・開幕2戦連続リーグ戦で無得点となれば2012年以来。
公式戦3連敗でのスタートなんてあるのか?と思ったら、意外と直近にありました。2015年は公式戦5連敗まで行っているという。へぇ、そんなイメージなかったな。ちなみに開幕2戦連続無得点になれば2012年以来。そう、2012年。川崎と第2節で当たった年である。
<鹿島のMatch Fact②>
・公式戦4試合連続ノーゴール継続中。
・最下位で臨むリーグ戦は2012年4月以来
連敗は初めてではないが、どうやらこれだけ長く公式戦ノーゴールが続くのはかなり珍しい様子。自分の手持ちのデータベースでは鹿島の4戦連続スコアレスは見つけることができなかった。ちなみにやたらとあおられていた最下位という肩書で臨むリーグ戦は2012年ぶり。また2012年!!
<鹿島のMatch Fact③>
・7月の公式戦は直近15試合負けなし(W11D4)
・リーグにおける関東でのアウェイゲームは直近10試合で7敗(W1D2)
ただし、夏は強い鹿島。丸3年分の7月の試合で無敗を記録しており、相性は川崎以上である。しかしながら、苦手なのは関東アウェイ。昨年は5試合で未勝利。勝利をしたのは2018年の日立台だけである。
<鹿島のMatch Fact④>
・直近2試合の対川崎戦の勝利はブラジル人が得点を挙げている。
・ブラジル人新監督でリーグでの初めての川崎戦で勝利を挙げたのは第一次政権のセレーゾのみ。
川崎の個人フォーカスがブラジル人だったので、こちらもブラジル人で。2018年のルヴァンカップではセルジーニョが、2016年の天皇杯決勝ではファブリシオがそれぞれゴールを決めている。ブラジル人の活躍が近年の川崎戦勝利の絶対条件だ。一方で川崎初戦となるブラジル人監督の成績は芳しくない。第一次のセレーゾを除けば、ジョルジーニョもオリベイラもアウトゥオリも第二次セレーゾも負けている。
以上!今年はとりあえずこんな感じでやってみるぜ。よろしくだぜ。
参考
transfermarkt(https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(https://soccer-db.net/)
Football LAB(http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
SANSPO.COM(https://www.sanspo.com/)