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「めんどくさい相手」~2025.8.31 J1 第28節 川崎フロンターレ×FC町田ゼルビア プレビュー

目次

Fixture

明治安田 J1リーグ 第28節
2025.8.31
川崎フロンターレ(8位/11勝9分7敗/勝ち点42/得点45/失点35)
×
FC町田ゼルビア(3位/15勝5分8敗/勝ち点50/得点42/失点26)
@Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu

戦績

近年の対戦成績

直近5年間の対戦で川崎の1勝、町田の1勝、引き分けが1つ。

Head-to-head

Head-to-head
  • まだ、ホームゲームでの勝利がないカード。

スカッド情報

川崎フロンターレ
  • フィリップ・ウレモヴィッチ、マルシーニョは出場停止から復帰。
  • 丸山祐市は前節負傷交代。
  • 脇坂泰斗、ラザル・ロマニッチ、ジェジエウは部分合流。
  • 大島僚太、車屋紳太郎は長期離脱中。
FC町田ゼルビア
  • 岡村大八は累積警告による出場停止。
  • 藤尾翔太は出場停止から復帰。

予想スタメン

Match facts

川崎フロンターレ
  • 敗れれば2024年3月以来のホームのリーグ戦連敗。
  • 前節の勝利でリーグ戦3試合の未勝利がストップ。
  • 東京のチームをホームに迎えたリーグ戦は直近3試合いずれも無得点。
  • 9人で敗れた福岡戦を除けば、今季のリーグの敗戦は全て1点差。
  • 脇坂泰斗の直近9試合のリーグ戦のゴールはホームホーム
  • エリソンは町田戦直近2試合でいずれもゴールを決めている。
FC町田ゼルビア
  • 公式戦直近13試合負けなし。うち12試合で勝利を挙げている。
  • 直近の公式戦7試合のうち、6試合でクリーンシート。
  • 神奈川勢とのアウェイでの対戦は今季ここまで3戦無敗(W2,D1)
  • 今季ここまでの公式戦で退場者を出しておらず、また対戦相手も退場者を出していない。
  • 相馬勇紀はゴールとアシストの総数が15で日本人選手トップ。
  • 黒田監督は長谷部監督との対戦成績で3戦無敗(W1,D2)

予習

第26節 C大阪戦

第30節 G大阪戦

第27節 横浜FM戦

展望

異なるカラーのWBを生かした攻め筋

 負傷者を多く抱える苦しい試合ながらも相手が10人になったということも利用して名古屋との乱戦を制した川崎。なんとかリーグ戦の未勝利記録に歯止めをかけた。今節の相手は町田。前節、横浜FMにリーグの連勝記録を止められたチームである。

 とはいえ、町田はリーグ戦の無敗記録を継続中。間違いなく好調のチームとの一戦となる。基本的なフォーメーションは3-4-2-1。メンバーは幅広いスカッドを生かして準レギュラークラスを多く揃え、ある程度スカッドにバッファを持たせている。着々とACLに向けての準備を整えていると言えるだろう。

 スカッドの拡大だけでなく、内容面でも良化が見られる。まずはプレッシングの強度。腹を決めてオールコートマンツー気味に詰めていく形はもちろんのこと、CFが進行方向を制限しつつ相手を狭いスペースに圧縮したりなど狭いスペースに追い込む形を作っていく。

 逆にシャドーが外を切りながら中央に追い込んで、CFやCHで刈り取る形も。町田は全員がきっちりと鍛えられているので、どこに追い込んでもOK。誘導する方向をチームで共有できているのか?という方向が重要であり、その部分の精度が高いのが町田の強みである。

 チェックした試合においてはローブロックでの失点はない。唯一の失点はサイドを破られてのファストブレイク。低い位置では高さがあるので空中戦では跳ね返しができているし、1人が外された際のCBのスライドも見事。簡単にオープンな状態でシュートを打たせることは許さない。

 昨季もそうだったが、町田のいい時というのはボールの保持への取り組みが意欲的。保持型のチームというのは言い過ぎではあるが、ロングボールをCFにドッカンドッカン蹴っていく形の単調さが昨季の後半にはあった。

 今のチームにおける保持の中心は昌子。インサイドにグラウンダーのパスを差し込むという姿勢も見えるが、最も多い攻撃のパターンは彼から対角の右のWBの望月に出るロングボール。空中戦で多くのサイドの選手に優位を取ることができる恵まれたフィジカルを生かし、CF以上にロングボールのターゲットとなっている。デューク、セフンよりも藤尾のようなタワー型ではない選手がCFになっている影響もあるかもしれない。

 大外に張る望月は高い位置をとってハーフスペースの裏にヘディングでパスを送ればそれだけでサイドの奥を取ることができる。非常にシンプルで手軽でその上で防ぐ手立てがない。それがこの望月へのロングボールの厄介なところである。

 左サイドは相馬。できることの幅の広さでいえばJのサイドアタッカーでは個人的には彼が一番だと思う。カットインしてミドルもできるし、縦にいって逆足クロスもできる。低い位置でフリーで持つことができれば縦に鋭くパスを出せるほどの視野も持っている。ボックス内での空中戦はさすがにサイズの問題はあるが、基本的にはどこにいても放っておくことができない厄介な存在だ。

 さらに、この相馬のパートナーとして直近は林が躍動しているのも面倒くさい。インナーレーンを攻め上がる林は得点につながる役割を果たしているなど絶賛活躍中。左サイドでいい連携を築いている。

 相馬と望月、サイドで異なる形で深さを作ることができる2人のアタッカーはミドルシュートを多くの選手が打てるスカッドと非常に相性がいい。サイドに散らすことができるネタ・ラヴィの補強も2人のWBを活かす上で非常に面白い。ACLとリーグの両面で楽しみな後半戦になってきたなと感じる。

休んだ分、存分に働く

 というわけで最近やったチームの中では町田はダントツで完成度が高いと言っていいと思う。付け入る隙を探すところが大変である。まずは先に述べた両サイドの攻撃の入り口をどのように塞ぐかがポイントになってくる。

 できることの幅の広さという点ではもちろん相馬も厄介なのだが、頻度と防ぎにくさでいうと望月の方が川崎のスカッドでは対抗は難しい。できれば今の川崎のSBの中では最も空中戦が信頼できる佐々木を対面におきたいところだが、前節負傷した丸山の状況は不透明でありCBでの起用を強いられる可能性もある。そうなれば三浦で凌ぐしかないだろう。

 ハーフスペースの裏にダイレクトに走り込まれることは厄介なので、ここのスペースを4バックでどのように埋めていくかは整理しておきたい。おそらくはハーフスペースをCHがカバーする形しかないだろう。ある程度空中戦では負けても仕方ないことを前提として準備したい。ただし、CHが持ち場を離れる形なので、ハーフスペースを抜け出す選手へのマークは厳しく。脱出させないことを最優先させたい。

 相馬はやはり多彩なプレーなのでこれと言った防ぐパターンが難しい。先に挙げた低い位置でのプレーを踏まえると、なかなか放っておきにくいし、外のレーンでも内のレーンでも暴れることができる。前節の失点パターンであったファーサイドへのクロスも正確。ターゲットの先には望月がいる。クロスを上げさせるところは受け渡しながら厳しくマークしていきたい。

 WBに主導権を握られた時に怖いプレーはやはりミドルシュート。サイドから深さを取られた形からのラインアップで相手に寄せ直すアクションは川崎が元来苦手なプレーである分、この相手では頑張りたいところ。日程の優位を強度で還元したいところだ。

 ボールを奪った後、そこからのトランジッションは非常に重要なポイント。高い位置をとるWBの裏は町田の攻めるポイント。屈強なCBに背後のカバーをさせてスピード勝負を挑む形に引っ張り出せればチャンスを作りやすくなる。前節休養したマルシーニョには存分に働いてもらいたい。

 もう1つ、横浜FM戦の町田で少し気になったのは谷村、植中といったFW陣への縦パスに対するチェックの甘さ。前線と中盤のプレスとバックスの押し上げの連動の微妙さはやや過密日程の疲れを感じさせるものだったりする。未確認の鹿島戦では改善できている部分なのかもしれないが、狙いどころではあると思う。エリソン、脇坂、大関といった前線中央の選手には降りて受けてポストから捌く形を意識したい。

 そのための助けになりそうなのは後方の出し手が1枚を剥がせるかどうか。狙い目になりそうなのは相馬周辺。横浜FMは松原によって相馬をかなり振り回していた。同じく行動範囲が広いファン・ウェルメスケルケンを起用し、ここから揺さぶりをかけてドリブルで剥がし、前にパスを刺すためのきっかけを作りたい。中央でポストができれば、サイドでのスピード勝負も挑みやすいはずだ。

 試合の大まかな展開としては序盤から強度をきっちりと出していきたいというのが町田のスタンス。後半は前半に比べるとやや垂れることもある。先行して、そこからのゴールを守り切れるか?というところが課題の川崎と大まかな傾向は似ている。やや我慢比べ的な後半も想定できるかもしれない。そう考えるとベンチも含めたフィールドプレイヤーがどこまで復調しているかも重要。総力戦で上位ストップに挑みたい。

 最近対戦した相手と比べれば、やはりハードなのは間違いない。高井の退団以降、棚上げになっているいろんなクオリティのところとまた対峙することとなる相手だと思う。しかしながら、町田が今から進もうとしているACLとリーグ上位争いの両輪での戦いの難しさについては川崎はどこよりも詳しいチームの1つ。苦しい日程の中で休養十分でぶつかってくるチームのめんどくささもよく知っている。川崎も町田にとってのめんどくさい相手になれるような90分にしたいところだ。

 

【参考】
transfermarkt(
https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(
https://soccer-db.net/)
Football LAB(
http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(
https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(
https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(
https://www.nikkansports.com/soccer/)

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