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「強豪特有の試練」~2025.4.12 プレミアリーグ 第32節 アーセナル×ブレントフォード プレビュー

目次

Fixture

プレミアリーグ 第32節
2025.4.12
アーセナル(2位/17勝11分3敗/勝ち点62/得点56 失点26)
×
ブレントフォード(12位/12勝6分13敗/勝ち点42/得点51 失点47)
@エミレーツ・スタジアム

戦績

過去の対戦成績

 過去の対戦でアーセナルの7勝、ブレントフォードの1勝、引き分けが1つ。

Head-to-head from BBC sport

Head-to-head
  • アーセナルは公式戦におけるブレントフォード戦5連勝を狙う。
  • 公式戦10試合におけるホームのブレントフォード戦において1敗のみ。1938年4月のハイバリーでの2-0。
  • 2021年8月のプレミアリーグ初対戦においてはブレントフォードが2-0で勝利。ただし、以降の6試合のリーグ戦においては1ポイントしか取れていない。

スカッド情報

Arsenal
  • レアル・マドリー戦で負傷後退したブカヨ・サカ、デクラン・ライスはいずれも大事には至らず。
Brentford
  • 新しい故障者はおらず、ファビオ・カルバーリョ、ジョシュア・ダ・シルバ、イゴール・チアゴ、アーロン・ヒッキー、グスタヴォ・ヌニェスが欠場。

Match facts from BBC sport

Arsenal
  • 11月2日以降、リーグ戦での敗戦は1つだけ。
  • しかし、直近5試合のリーグ戦において3試合で勝ち点を落としている。
  • 直近15試合のロンドン・ダービーで1敗のみ(W12,D2)。2月のウェストハム戦。このうち5試合においては少なくとも5得点以上を挙げている。
  • 12月の頭から、18試合のプレミアリーグにおいて12失点。ホームで2-2のドローとなったアストンビラ戦以外は複数失点がない。
  • ブカヨ・サカは直近11試合のプレミアのホームゲームにおいて12得点に関与(6G,6A)
Brentford
  • 直近5試合のリーグ戦で1勝のみ(D2,L2)
  • しかし、直近6試合のリーグにおけるアウェイゲームで5勝。しかし、最後の遠征であるニューカッスル戦では3-1で敗れている。
  • 2025年のアウェイでの公式戦全てで得点を決めている。
  • 7連敗を喫した後、直近のロンドン・ダービーでは2連勝。
  • 前半のゴール数はアーセナルと同じ(27)。しかし、前半の失点数はアーセナル(11)の2倍の22。

予習

第29節 ボーンマス戦

第30節 ニューカッスル戦

準備中

第31節 チェルシー戦

今季ここまでの道のり

予想スタメン

展望

もっともっと称賛されていい人たち

 エミレーツでレアル・マドリー相手に大仕事を果たしたアーセナル。しかしながら、2nd legはベルナベウという魔境。突破を確信している人など一人もいないだろう。当然、挟まれた今節のリーグ戦は非常に難しい舵取りになることは自明である。

 対戦相手であるブレントフォードは今季もいつも通りのシーズンを過ごしている。残留争いには無縁で上位クラブを脅かすというこのクラブにとっての「いつも通り」を低予算で実現できているのはトーマス・フランクの手腕に他ならない。多くの人が彼のことを優秀な指揮官と考えていると思うが、もっともっと称えられてもいい素晴らしい功績を残していると思う。

 往年のブレントフォードはキックアンドラッシュのイメージがあると思うが、今のブレントフォードはGKからきっちりとショートパスを繋ぎ、相手のプレスを外しにいくチーム。降りてくるアタッカーから前を向く選手を作り、一気に進んでいくことを狙っていく。

 後方で繋ぐ意識についてはかなり高く、ポゼッションから逃げないのは特徴の一つ。リスクを取ってでもフレッケンを活用して相手を引きつけにいく。ファストブレイクは得意だけども、トニーのような稀代のロングボールターゲットはいないので、その分前線を楽にしてあげようという意識はあるのかもしれない。

 ユニットで壊しにいくという点では左サイドが特徴となる。本来はもう1つ前であるルイス-ポッターをSBに置く左サイドは非常に攻撃的。前のシャーデも含めて2人のWGがそれぞれ大外のレーンからのドリブル突破を試みることができるのは魅力だ。ここにトップ下のダムズゴーが絡んでくるなど、3人での崩しも期待することができる。

 逆サイドはよりファストブレイクがベースで存在感。ムベウモは相変わらず無理の効くエースとなっており、相手を剥がしてからの加速で一気に局面を前に進め、フィニッシュに絡むことができる。安定感抜群のボックス内でのクオリティを見せるウィサを含めて2人のFWは今シーズンも素晴らしい仕事を見せている。ほぼ2人きりでフルシーズン戦える丈夫さも異常だ。フランク同様もっともっと賞賛されて良い。

 守備においては4バックでほぼ固定。5バックのオプションの可能性もなくはないが、スターターから5バックを組んだリーグ戦は12月15日のチェルシー戦が最後。ほとんどの試合を4バックで臨んでいる。

 ただし、試合によって臨むスタンスはまちまち。前々節のニューカッスル戦ではローブロックで構えるスタイルが先に来ているが、前節のチェルシー戦では積極的に前から捕まえにいっている。おそらくであるが、ジャクソン不在のこの日の前半のチェルシーはひっくり返されても怖くないという考えがベースにあるのだろう。

 不安要素としてあげられるのはピノックのコンディション。大黒柱であるはずのCBは保持時、非保持時においてもミスを連発。シーズン終盤になってもなかなかフォームが戻ってここい。ローブロック、ハイプレスの両面で彼のプレーで不安定なことは懸念点として挙げられるだろう。

挟まれた一線の伸び代

 アーセナルにとっては非常に過酷な状況下で迎えるリーグ戦である。レアル・マドリー戦を終えて、次に控えるのもレアル・マドリー戦。CLにサンドイッチされたこのリーグ戦は対戦相手に比べて明らかに不利な条件で迎える一戦だ。

 ただ、このCLに挟まれるリーグ戦というのはCLとリーグの二足の草鞋を履く上での宿命でもある。CL日程の改定により今季はRound 16から2週連続開催となったが、かつてのレギュレーションにおいてはこの2週連続開催はラウンドが進んだものにしか立ち向かえない試練でもある。それこそ、レアル・マドリーは山ほど乗り越えている試練だ。

 というわけでアーセナルにとってもこの試練はリーグとCLの常連強豪クラブになるためにも越えなければいけない。相手よりも出力を出しにくい状況ではあるが、そうした中で結果を拾うことを求められる試合だ。

 難しいのはメンバー予想。先発として使いたい選手を逆算するとトロサール、ジョルジーニョ、スターリング、ヌワネリ、ティアニー、ジンチェンコ、ホワイトあたりになるだろうか。2人のCBに中盤を1人加えて10人でフィールドを組むと予想する。おそらくアーセナルはエバートン戦に近いメンバーが想定されることになるだろう。

 ブレントフォードのスタンスもアーセナル相手であればまずはローブロックから組むということになると思う。そのエバートン戦では押し込んだ際のサイドアタックは思ったよりも良かった。3人目の連携なんてないだろうなというのが正直なところであったが、抜け出す選手を作るところまでは悪くなく、抜け出した選手のプレーのクオリティがもう一声というのがいわゆるこのメンバーにおけるブロック崩しの現在地だと思う。

 上積みがありそうなのはホワイトだろうか。試合勘は正直あまり感じないところがあったが、大外をするっと上がるオーバーラップという彼の一番の長所は垣間見えることができた。ヌワネリとの縦関係でこの攻撃を完結させることができれば、今節の試練のような状況下で得点を取るための大きな手助けになる可能性がある。

 守備では前から出て行きにくいのは仕方のないところ。ある程度きっちりとブロックを組みながら相手のサイドアタックに対応したい。特にボールと逆サイドのSBの攻め上がりが多いチームなので、ボックス内でのファー側のクロスケアはサボりたくはない。

 ファストブレイクにおいては右サイドからの攻め筋に特徴がある相手。急に出番が続くキヴィオルにとって、ムベウモの対応は難しいものになると予想されるが、レアル・マドリー戦でつけた自信を存分に発揮し、少ないチャンスを確実に仕留めるブレントフォードのアタッカーを完封して欲しいところだ。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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