■長かったトンネルの出口は9節に
6連敗で最下位。泥沼状態のレスターがホームで迎え撃つのはすぐ上にいるノッティンガム・フォレスト。9節の最後を飾るカードは20位と19位の逆天王山である。
立ち上がりから両チームは積極的なもの。前からのプレッシングにも意欲的だし、縦に速いスピーディな展開で保持側はプレスの回避に挑んでいた。
有効打を打つことができていたのはホームのレスター。バックラインが深い位置からボールを回しながらフォレストのプレッシングを間延びさせていたし、サイドの裏に流れるヴァーディを起点として深さを作ることもできていた。
フォレストは押し返す手段が見当たらない。前からのプレスもハマり切らないし、保持ではレスターがハイプレスの構えを見せるとロングボールに逃げてしまう。そのロングボールも収まる先がないという状況でレスターによって苦しめられていた。
ビルドアップも前線の起点作りもレスターの方が優勢。押し込んだ後もレスターは両サイドから攻撃の形を見せ続ける。右サイドからはカスターニュとマディソンがクロスを上げていたし、左サイドでは今季苦しみ続けているバーンズがウィリアムスを手球に取っていた。
両サイドから主導権を握るレスター。先制点は左サイドのバーンズの仕掛けから。深さを作ることに成功すると、マディソンが放ったミドルシュートが跳ね返りゴールネットに吸い込まれる。
レスターは間髪入れずに追加点をゲット。サイドに流れるヴァーディにボールを収めると、インサイドに入り込んだバーンズがミドル。今季の鬱憤を晴らすかのようなスーパーゴールでさらにフォレストを突き放す。
取り返そうと高い位置からプレスにいくフォレスト。しかし、バックラインからピッチを広く使い、右から左にボールを動かすと、脱出したデューズバリー=ホールに対して後追いになったフォレストがファウル。このFKをマディソンが沈めて追加点。前半のうちにリードを3点に広げる。
後半、3枚がえを敢行したフォレストはバックラインから根性のプレス回避を行い、3点リードしてなおプレスにくるレスターをひっくり返す。ただ、この日のフォレストはとにかくシュートがポンコツ。前半のジョンソンや後半のデニスなど、大事な場面でへなちょこのシュートしか飛ばすことができない。ラインブレイクしてチャンスを作るところまではいくのだけど、フィニッシュが決まらないフォレスト。バーンズと違い、デニスはまだトンネルから脱出ができていない様子である。
そんなフォレストを嘲笑うかのようにレスターは仕上げの4点目をゲット。ティーレマンスでプレス回避を加速させると最後は右サイドからのクロスをおしゃれに押し込んだダカがゴールショーのトリを飾る。
大量4得点。今季唯一の未勝利だったレスターは9節でようやく初勝利をゲット。逆天王山を制し最下位脱出に成功した。
試合結果
2022.10.3
プレミアリーグ 第9節
レスター 4-0 ノッティンガム・フォレスト
キング・パワー・スタジアム
【得点者】
LEI:25′ 35′ マディソン, 27′ バーンズ, 73′ ダガ
主審:ロベルト・ジョーンズ