
既視感のある光景が苦境の追い討ちに
開幕節は地元であるロサンゼルスを撃破したチェルシー。迎えた2試合目はフラメンゴとの一戦。ギリギリのところでCWCに間に合わせてきたジョルジーニョとの再会となる。
昨季は4-2-3-1がベースとなっていたチェルシーだが、この試合のフォーメーションは4-3-3の方が近いように思える。もっとも、序盤のプレスはこの陣形を守るというよりはマンツーで前から追い回していくスタンスだったので、あまり関係なかったかもしれないが。
一方のフラメンゴも高い位置からのチェイスでチェルシーのバックラインにプレスを仕掛けていく。チェルシーは序盤に立て続けにサンチェスにミスが出るなど、ハイプレスの効果はそれなりにあったように思えた。
序盤の押し引きはフラメンゴが優位に立っていたように思う。自陣からのビルドアップでは両サイドのSHを出口に長いボールを織り交ぜながらの脱出に成功していた。しかしながら、先制したのはチェルシー。ポゼッションが安定するにつれて高いラインを取るようになったフラメンゴをネトが強襲。ウェスレイのミスをあっさりと咎めると独走からゴールを陥れる。
このゴールにより、試合の構図はよりはっきりした印象だ。フラメンゴのバックラインに対してプレスを積極的にかけるタイミングを掴むことができずに、ラインが下がっていく。
近い距離、特にインサイドに選手を多く置くことができたフラメンゴはポストと抜け出しを駆使したコンビネーションから打開を図る。チェルシーの打開策は先制点と同じくロングカウンター。引き込んだところで生み出されたスペースをネトとデラップを中心に破壊しにいく。それでも前半の手応えが上々だったのはフラメンゴ。手応えにスコアが連動しなかった印象だ。
迎えた後半、チェルシーは保持からリズムを取り戻し、前半とは違う様相に。逆にフラメンゴはロングボールからジェルソンが前半のネトのゴールそっくりなチャンスを作るなど、メンバーチェンジがないながらも少しテイストの違う後半の立ち上がりとなった。
しかし、徐々にフラメンゴが保持から押し込む機会を取り戻していくと、同点ゴールをゲット。やや対応の怪しかったグストのファーサイドからのボールの対応を利用し、プラタが立て続けに浮く。この流れからブルーノ・エンヒキが同点ゴールを決める。
さらにはセットプレーから勝ち越し。折り返しをファーのダニーロが合わせて追加点。リードを奪う。
追いかけたいチェルシーだが、ジャクソンが一発退場で数的不利に。既視感のある光景で一気に追い込まれることに。
イケイケのフラメンゴは右サイドからの攻撃から追加点。ややピンボール気味のパス交換からヤンが仕留めてゴールを決める。
ひとこと
90分を通して、少しチェルシーの内容は厳しかった。
試合結果
2025..
FIFA Club World Cup
グループD 第2節
フラメンゴ 3-1 チェルシー
リンカーン・フィナンシャル・フィールド
【得点者】
FLA:62′ エンヒキ, 65′ ダニーロ, 83′ ヤン
CHE:13′ ネト
主審:イヴァン・バートン