
緩急あるテンポでもこじ開けられず
まず、ハイプレスに出て行ったのはモンテレイ。リーベルに前からプレッシャーをかけていく。しかし、リーベルは手数をかけながらこれを回避。バックラインから枚数を揃えてのポゼッションを行い、前を向く選手を作ってファウルを奪取。セットプレーからチャンスを作っていく。
リーベルも高い位置からプレスに出ていくと、モンテレイもこれに対応。横断から浮いたアルテアガのキャリーで敵陣まで進撃していく。GKを挟むCBからショートパスで繋いでいく方とも相手と同じ。トランジッションは少なく、一度ボールを持ったら比較的長くそのターンが続く試合となった。
スピードアップをしようとすると、中盤より先でミスが出てしまう両チーム。なので、非保持側にプレスのメリットはある状態。15分が過ぎるとそれぞれがテンポを上げて相手のミスを誘おうとするフェーズに突入する。リーベルのど根性のハイプレスを剥がすことができていたラモスの存在感は圧巻であった。
モンテレイはサイドだけでなく、センターラインも確かなスキルを発揮。ミドルゾーンに構えるカナレスはライン間で前を向くことができれば一気に加速が可能となる。相手のプレスを罠のように引き寄せてから、ライン間のスペースが空いた状態にパスを差し込む形で勝負をかける。
リーベルもマスタントゥオーノのサイドチェンジから横断したり、終盤にはセットプレーの大チャンスも。だが、このきっかけをリーベルは掴むことができず。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。
後半は前半の途中から見られたファストブレイクの傾向がさらに強まった感覚。縦に鋭く、中盤では激しいデュエルと前半のターン制の様相からは少しテイストが変わった格好となった。
より枚数をかけてボックス内に迫っていく嗜好を見せたのはリーベル。左右に動かすマスタントゥオーノを軸にボックス内に人を揃えてのクロスを入れていく。
選手を交代した終盤ではボルハの抜け出しから決定機を迎えるが、これはアンドラダがファインセーブ。なんとかモンテレイも食い下がる。
試合はそのまま決着がつかずにスコアレス。勝ち点1を分け合う結果となった。
ひとこと
前半にモンテレイのGKのクロスカットがかなり積極的で怖いなと思ったら、後半にきっちりとピンチにつながっていてやっぱりなと思った。
試合結果
2025.6.21
FIFA Club World Cup
グループE 第2節
リーベル・プレート 0-0 モンテレイ
ローズボウルスタジアム
主審:スラヴコ・ビンチッチ