
要所を締める貫禄の試合運びで目標を達成
現状ではグループHの2位ながら敗れれば他会場の成績次第では敗退もあるザルツブルク。レアル・マドリーと最終節に当たるという意味ではあまりアドバンテージはない状況と言えるかもしれない。
序盤からボールを持つのはマドリー。ライプツィヒの4-4-2ブロックに対して、3-2-5のような形からチャンスを作っていく。ナローに守るライプツィヒに対して、マドリーは左右に動かしながらポゼッション。アレクサンダー=アーノルドのピン留めを生かして中盤からベリンガムが飛び出すなど、裏抜けからローブロックを崩してチャンスを迎える。序盤からザヴェシツキーは忙しい展開が続く。
即時奪回の圧力でなかなか陣地回復ができないライプツィヒ。ここで汗をかかないわけにはいかない!というスタンスで必死こいてプレスバックをやっていたゴンサロ・ガルシアの姿が印象的だった。
やや戸惑っていたザルツブルクだが、マドリーの圧力はグループステージということもあり控えめ。ゆったりとポゼッションすればずっと守備のターンが続くわけではないということを学んでからはややポゼッション率を回復し、落ち着いた試合運びを見せる。むしろ、この時間はザルツブルクの方が押し下げる時間が長かったように思えた。
しかし、巻き返すまでと打ち負かすまでのハードルが全く違うのがマドリーの恐ろしさ。即時奪回耐性の高さにより、ポゼッションで都度リカバリーを図る。これによってザルツブルクの攻撃は単発に。
さらにはカウンターからヴィニシウスが逆足で攻撃を完結。逆に押し込まれたところからマドリーが先制点を決める。前半追加タイムにはやや偶発的なトランジッションからバルベルデがカウンターで完結。リードを広げてハーフタイムを迎える。
迎えた後半、引き続きポゼッションを行うザルツブルク。交代で左サイドに入ったダギムがシュートチャンスを手にするが、クルトワがこのチャンスは完全にシャットアウト。欧州屈指のシュートストッパーが反撃の目を潰していく。
メンバーを入れ替えながらきっちりとローブロックで相手を潰しながら時間を浪費するレアル・マドリー。この大会で走り回っているゴンサロ・ガルシアからのカウンターで追加点を決めてさらにリードを広げる。
終わってみれば完勝のマドリー。要所を締める3得点で無事目標の首位通過を決めることとなった。
ひとこと
ザ・マドリーという勝ち方。脱力しながら要所で侵攻を許さない貫禄の試合運びだった。
試合結果
2025.6.26
FIFA Club World Cup
グループH 第3節
ザルツブルク 0-3 レアル・マドリー
リンカーン・フィナンシャル・フィールド
【得点者】
RMA:40′ ヴィニシウス, 45+3′ バルベルデ, 84′ ゴンサロ・ガルシア
主審:ダハン・ベイダ