
重さを感じるCLファイナリスト
CLファイナル進出という充実のシーズンから一転。大差でCL決勝に敗れた失意のインテル。新監督となったモッタにとってはほぼ準備期間がないまま、コンディション的には明らかに峠を越えた状態で迎えないといけないという苦しいやりくりを強いられている状態での大会となる。
ともにフォーメーションは3バック。相手のプレスの先導役はどちらも2トップなので、保持側は2トップの脇から前進を狙う。徐々にペースを握るのは地力で勝るインテル。相手のビルドアップにプレスをかけて長いボールを蹴らせて回収。サイド攻撃も高い位置で止めてマイボールの時間を増やしていく。
攻撃においてはサイドの高い位置を使いながら勝負。特に左サイドの積極的なローテーションが目立つ。バストーニ、ムヒタリアンなどを2トップの脇に置きつつ、左サイドの奥をハーフスペースの裏抜けで活用しながら相手の陣内を押し下げていく。
モンテレイは前線のベルトラメをめがけてのロングボールを活用していくが、対空性能ではインテルのバックラインを上回ることができず。前半の中盤からはインサイドのカナレスに縦パスを刺していくことで陣地回復を狙う。
劣勢だったモンテレイだが、ミドルゾーンでインテルの攻撃をカットするとセットプレーから先制点をゲット。勝負強さを見せたのはセルヒオ・ラモス。この男らしいパワーヘッドでインテルに一泡を吹かせる。
押し込みながらも決め手に欠いていたインテルだったが、前半終了間際に同点。こちらもセットプレーからワイドでの抜け出しでモンテレイのバックラインを置き去りにすると、折り返しをラウタロが楽に押し込んで追いつく。試合はハーフタイムをタイスコアで迎えることとなった。
後半、インテルはサイドの裏を取りにいくアクションから勝ち越しとなるゴールを奪いにいく。メインとなるのは右サイド。左よりもこちらを使う頻度が高く、エンリケが交代で右のWBに入ってからはさらにその傾向が強まったと言えるだろう。
モンテレイのチャンスメイクも前半と同じ。アバウトさが前に出てくるとまずく、カナレスがきっちり楔となるパスを収められた時は細かいパスワークで前を向くことができていた。
しかし、機会が多いのはやはりインテル。右サイドを軸とした切り崩しを狙うが、なかなかこじ開けることはできず。試合は前半のスコアをキープする形で幕を閉じた。
ひとこと
インテル、やはり相当重そう。
試合結果
2025.6.17
FIFA Club World Cup
グループE 第1節
モンテレイ 1-1 インテル・ミラノ
ローズボウルスタジアム
【得点者】
CFM:25′ ラモス
INT:42′ ラウタロ・マルティネス
主審:ウィルトン・サンパイオ