
ポゼッション優勢の中で見せた欧州の雄の質
Round16の5試合目は南米×欧州。高い位置からプレスをかけていくフラメンゴ。だが、さすがそこは欧州の雄であるバイエルン。囲い込むような陣形を敷いても、ボールを奪い取れない。ボールを奪い取ったバイエルンは左右に相手を揺さぶりながらのポゼッションから先制ゴール。ニアに入ったところに相手のオウンゴールを誘い込み、先制点を決める。
さらにはすぐさま追加点。ウパメカノのタックルでフラメンゴの陣地回復を阻害すると、そこからのファストブレイクでケインが素晴らしい左足でのシュート。10分で2点差をつける。
ようやくボールを落ち着いて持てるようになったフラメンゴ。3-2-5への変形をベースにしながらのポゼッションでバイエルンを押し込んでいく。大外のところは単純にギャップで余りやすくなるし、それだけでなく縦方向への裏抜けも怠らないのがフラメンゴ。さらには配置変更で相手のマークを乱すこともサボらない。大外のバックドアから決定機を早々に迎える場面もあった。
クーリングブレイクを挟んでも押し込むフラメンゴのペースに変化はなし。大外レーンからインサイドに斜めに差し込んだパスからのコンビネーションで一気に打開。細かいギャップをついたところからのミドルでゴールを切り拓く。
しかし、前半の終盤に押し込んだバイエルン。サイドからの打開にフラメンゴと同じような手応えを感じると、深さを活かすミドルでゴレツカが3点目を突き刺した。
前半は一方的に押し込む側が有利という展開。序盤にたたみかけた分のアドバンテージを持ったバイエルンがリードでハーフタイムを迎える。
後半も持つ側の優位は揺るがず。交互にサイドを起点に押し込んでいくと、先にスコアを動かしたのはフラメンゴ。オリーゼのハンドを誘って得たPKをジョルジーニョが仕留めてリードを縮める。
攻め切りたいフラメンゴではあったが、ショートカウンターからのケイン。ボールを奪ったところからの狙い澄ましたコントロールショットで再びリードは2点差に。
積極的に選手を入れ替えるフラメンゴだが、序盤のような猛攻を仕掛けることはできず時間と共にトーンダウン。2点差のリードをキープしたバイエルンがベスト8進出を決めた。
ひとこと
常に持つ方有利。その中で、最後だけショートカウンターで仕留めたバイエルンが一枚上手だった。
試合結果
2025.6.29
FIFA Club World Cup
Round 16
フラメンゴ 2-4 バイエルン
ハードロック・スタジアム
【得点者】
FLA:33′ ジェルソン, 54′(PK) ジョルジーニョ
BAY:6‘ プルガル(OG), 10’ 73′ ケイン, 41′ ゴレツカ
主審:マイケル・オリバー