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「Catch up Premier League」~アーセナル編~ 2025-26 season

アーセナル、25-26シーズンの歩み。

目次

第1節 マンチェスター・ユナイテッド戦(A)

もう一押しが足りずアーセナルが勝ち逃げ

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 開幕戦唯一のビッグ6同士の対戦はオールド・トラフォード。昨季は不振に喘いだユナイテッドが今年こそ雪辱に燃えるアーセナルを迎え撃つ一戦だ。

 意外にもボールを持つのはユナイテッド。ロングボールの使い方の巧みさが目立ち、ライン間のマウント、抜け出すブルーノやドルグなど複数のターゲット+受ける位置の工夫でアーセナルのバックラインに後手を踏ませていく。ギョケレシュ一辺倒のアーセナルに比べるとルートの多さが目についた。

 グラウンダーでのポゼッションでもユナイテッドは前進。アーセナルのハイプレスを自陣に引き寄せながらライン間のブルーノに縦パスを落とすなど、後方の移動と誘引からの長いレンジのパスを通すなど思うようにボールを前に進めていく。

 しかし、アーセナルは敵陣に運んだところからのポジトラで押し込むとセットプレーから先制ゴール。カラフィオーリがヘディングで押し込みリードを奪う。

 だが、この先制点がリズムの改善には至らず。ポゼッションでのパスはずれてしまい、カウンターではウーデゴールがリリースのタイミングを見失う。サカ、マルティネッリはカウンターで走るコースに迷いがあり、縦に速い攻撃を完結することができない。ファストブレイクもハイプレスもダメということでユナイテッドを押し返す手段はない状態。

 ユナイテッドはアーセナルのミスを咎めて右の大外のムベウモにつけることで攻勢に。しかし、ゴールは奪えず前半はアーセナルリードで折り返す。

 後半も流れは大きくは変わらず。アーセナルはややハイプレスをかけていくが、カウンターのシャープさはなかなか回復しないままだった。ユナイテッドの攻撃は前半よりは単調を増しており、アーセナルのバックスが対応しやすくなったという点では前半よりももっさりした展開だったと言えるだろう。

 中盤が間延びしたタイミングでユナイテッドは選手交代を実施。右に入ったディアロは個人の殺傷性では申し分ないが、ムベウモとの連携はイマイチ。オフザボールでの連携やレーンの棲み分けができればアーセナル相手によりクリーンな決定機を迎えたはず。中盤の運動量担保として入ったウガルテも雑なミドル、ファウルなどでリズムを掴む助けにはならなかった。

 結局試合はそのまま終了。終盤は再び押し込まれて苦しいアーセナルだったが、難所で勝ち点3を確保。難しい開幕戦を勝ち切った。

ひとこと

 難所で勝ち点3。それが全て。

試合結果

2025.8.17
プレミアリーグ 第1節
マンチェスター・ユナイテッド 0-1 アーセナル
オールド・トラフォード
【得点者】
ARS:13′ カラフィオーリ
主審:サイモン・フーパー

第2節 リーズ戦(H)

大得意のシチュエーションでのゴールラッシュ

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 ホーム開幕戦を迎えたアーセナル。ホームでは15年ほど負けていない昇格組との一戦で25-26シーズンの幕を上げることとなる。

 開幕戦ではエネルギッシュなプレスを仕掛けていったリーズに対して、まずはアーセナルは後方に人数をかけるポゼッションからの前進。ライス、ウーデゴールといった面々が下がって受けることでリーズにハイプレスを躊躇させる。

 下がるだけでなく上がるアクションも具備しているのがアーセナルのこの試合での良かったポイント。低い位置に下がって降りる動きと合わせて高い位置を取るカラフィオーリは特にリーズのプレッシングの牽制になっていたと言えるだろう。

 リーズはアーセナルのハイプレスに苦戦。高い位置から積極的に潰しにいくこの日のアーセナルにリーズはロングボールをカジュアルに蹴るが、ピルーではロングボールでガブリエウとサリバからアドバンテージを取るのは難しい。左右に揺さぶろうにも的確にボールをハントするスビメンディの山を越えることができず、カウンターのきっかけに。これが2点目のサカのゴールに繋がった。

 その10分ほど前のセットプレーでのティンバーのゴールで2点のリードを得たアーセナル。ハーフタイムを余裕を持って迎えることに。

 後半、アーセナルはギョケレシュに早々にゴールが生まれる。プレスの切れ目を見逃さなかったカラフィオーリから裏抜けのパスを引き出すと馬力全開の形でゴールをゲット。ホームのファンにご挨拶をすることに成功する。

 さらにはセットプレーで2つ目のゴールを手にするアーセナル。混戦からティンバーが押し込むことでリードをさらに広げる。

 後半の頭にはハイプレスからチャンスを伺っていたリーズだったが、4点目が入ったところで意気消沈。少しずつ低い位置で構えるケースが増えてくるように。

 終盤の主役になったのはダウマン。30分ほどの残り時間をたっぷり与えられた15歳はプレシーズンでの好調さをそのままに右サイドで躍動。グドムンドソンだけでなくニョントが警戒するサイドの守備で見事に渡り合って見せる。

 後半の追加タイムにはPKも獲得。力強いシュートだけでなく、実際に得点につながるプレーを見せたのは素晴らしいの一言。このPKをギョケレシュが決めてゴールラッシュは締め。大量5得点で得意な昇格組に対してホーム開幕戦を勝利で飾った。

ひとこと

 この2節目に関しては2人の負傷者が唯一の懸念と言っていいアーセナルだった。

試合結果

2025.8.23
プレミアリーグ
第2節
アーセナル 5-0 リーズ
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:34′ 56′ ティンバー, 45+1′ サカ, 48′ 90+5′(PK) ギョケレシュ
主審:ジャレット・ジレット

第3節 リバプール戦(A)

一振りの魔法でテーブルのトップに

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 昨季の1位と2位対決であり、このタイミングでの唯一の全勝チームとなっている両軍。アーセナルにとっては鬼門となっているアンフィールドでの決戦となる。

 序盤はアーセナルの強気な守備が目立つ展開。中央を封鎖しつつ、高い位置までのプレスを両立。左右にボールを揺さぶりながらリバプールはこれを丁寧に回避。サリバがモスケラになっても中央のマークの受け渡しにはなかなかズレを作れなかったリバプールはサイドに早めにつけてボールを勝負をしたいのだが、ここのマッチアップもサラーをカラフィオーリが封殺。中央とサイドできっちりと要人を抑えたアーセナルがリバプールに主導権を与えない。

 一方のアーセナルは深い位置まで相手を引き込んでの前進を披露。ライスをスビメンディより深い位置まで下ろすことでヴィルツの守備の基準点を撹乱。中央の基準点を作る。

 ファストブレイクのチャンスメイクを担ったのは右サイドのマドゥエケ。オフザボールを含めて、対面のケルケズに完全に優位を取りセットプレーを生み出した。

 アーセナルにとって誤算だったのはそのセットプレーからゴールを奪いきれなかったことだろう。サリバが不在な影響からか、GKをマークする役がいなかったアーセナル。セカンド回収からゴールに向かうがいずれも不発。わずかな優位を先制ゴールに結びつけることができなかった。

 後半は徐々にリバプールがリカバリー。中盤の入れ替わりにさらなるバリエーションを持たせることで前進に成功する機会を増やしていく。ライン間に入るショボスライ、わずかなギャップに入り込むヴィルツなどに徐々にアーセナルは後手を踏む。プレスバックができなくなってくるギョケレシュ、メリーノにより、守備で走れるマルティネッリを代えることに二の足を踏む展開となった。

 アーセナルはウーデゴールとエゼを投入。ボールの落ち着かせどころをプレス強化の両面を図る。保持に転じれば彼ららしい攻め方も見られたが、ライン間への侵入を抑制しきることはできず。ライン間侵入から先がなかなか進めなかったリバプールだが、ショボスライの魔法の一振りからゴールを生み出す。

 チャンスが薄い展開を制したリバプール。唯一の開幕3連勝で首位で9月を迎えることとなった。

ひとこと

 久しぶりに見た魔法の一振りでビッグマッチの勝利を掴む仕草。守備やレシーバーとしてもショボスライはスーパーだった。

試合結果

2025.8.31
プレミアリーグ
第3節
リバプール 1-0 アーセナル
アンフィールド
【得点者】
LIV:82′ ショボスライ
主審:クリス・カヴァナー

第4節 ノッティンガム・フォレスト戦(H)

新戦力躍動のアーセナルがリスタートに成功

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 首位のリバプールに3ポイントのリードを許してしまったアーセナル。監督交代直後のフォレストをホームに迎え、なんとかリスタートを図りたいところだろう。

 まず、アーセナルは低い位置からのポゼッションで様子見をするスタート。CHがやや高い位置から追い回すなど前任者よりもプレスの意識が高まったフォレストのスタイルをまずは引き出させる。

 左サイドはエゼ、カラフィオーリ、メリーノといった面々がレーンを入れ替えながらポゼッションを敢行。マルティネッリやトロサールが出ている時とは異なるリズムのポゼッションを見せる。

 逆に右サイドではマドゥエケが対面するモラートを圧倒。利き足方向ではなく縦への突破を活用する形で右足でのクロスを生かしながら敵陣での攻め筋を作っていく。

 非保持でも前節と同じく高い機能性を見せるハイプレスでフォレストにチャンスを与えないアーセナル。一方的に押し込む展開を作ると、セットプレーから先制ゴールをゲット。スビメンディが豪快なミドルで移籍後初ゴールを決める。

 アーセナルの右サイドの進撃を止めていたムリージョが負傷してしまうなど、失点以外にも懸念材料が止まらないフォレスト。前半の終盤は押し込む機会を作るが、サイドからの枚数をかけた攻撃でアーセナルのバックラインを脅かすことはできず。アーセナルのリードでハーフタイムを迎える。

 後半、早々にアーセナルは追加点をゲット。左サイドから抜け出したエゼがギョケレシュにラストパス。本拠地での2試合連続となるゴールを見事にエスコートする。

 この場面以外にも左サイドからカウンターをテンポをコントロールしたエゼ。右サイドのマドゥエケとはまた異なった持ち味で存在感を示す。

 フォレストとしては苦しい展開。高い位置で強引においにいくが、逆にアーセナルに簡単にプレスを回避するきっかけを与えてしまった印象だ。オープンな展開からアーセナルに攻め込まれる場面を作る。数少ないチャンスもラヤやモスケラの落ち着いた対応で凌がれてしまう。

 アーセナルは80分手前に追加点。スビメンディがキャリア初となる1試合複数ゴールを達成し、アーセナルは完全にこの試合を決める。

 終盤は危なげなく3点のリードを使いながらフォレストの圧力を逃したアーセナル。リバウンドメンタリティが求められる試合できっちりと結果を残した。

ひとこと

 新戦力がきっちり結果を出したアーセナル。9月シリーズの幕をいい形であげた。

試合結果

2025.9.13
プレミアリーグ
第4節
アーセナル 3-0 ノッティンガム・フォレスト
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:32′ 79′ スビメンディ, 46′ ギョケレシュ
主審:ダレン・イングランド

第5節 マンチェスター・シティ戦(H)

またしても輝いた終盤のマルティネッリ

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 リバプールを追う両チームにとってはここは落とせない一番。首位を追走するチームとして勢いに乗り、連勝を続ける彼らについていきたいところだろう。

 序盤はシティがハイプレスでスタート。アーセナルがこのプレスを回避するところから始める。後ろに重めのポセッションをするところからシティの中盤を誘引し、縦にパスを差し込むことで一気に前進を図る。

 相手の背後を突く動きは悪くなかったアーセナルだが、一つのミスから失点。密集で囲まれたハーランドがボールを逃すことに成功すると、ラインダースからカウンターを発動。数的優位の状況を最大限に活かし、カウンターでハーランドが先制ゴールを生み出した。

 シティはこのゴールをきっかけに試合のリズムを掴むように。前に出ていってメリーノを潰したり、あるいは背後に走り抜けるトロサールへのパスをカットしたりなど、メリハリのある対応でアーセナルの保持に対抗していく。

 結局、CBは放置しラインを下げながら左サイドに流れるハーランドからのカウンターを主体としたロングカウンターで勝負することとしたシティ。ライン間にボールを入れることが難しくなったアーセナルは少しずつアバウトなロングボールが増える。右サイドのマドゥエケはそうした状況下でも踏ん張っていたが、CKも含めてクロスへの対応はドンナルンマが抜群。アーセナルの副産物と言えるセットプレーを封殺し続けてリードを守った。

 後半、アーセナルは選手交代でリズム変更。ライン間に入る選手をエゼ、スビメンディ(これに伴いライスが後方移動)などに変更することで、縦パスのレシーブから左右に揺さぶることでチャンスを作っていく。右サイドのサカもマドゥエケよりも選択肢豊富な攻撃を見せていく。

 押し込まれる局面が増えてきたシティだが、ハーランドとドク、ラインダースの速攻からチャンスは構築。特にドクはここ数試合の好調を維持し、反転しながら高い位置に出ていくことも少なくなかった。

 前にプレスにいく頻度を減らしたシティは徐々に後方を手厚く5バックにシフト。DFでエリア内を埋めて1点差を守りに行く。ハーランド、ドクも最終盤にはいなかったので文字通りの虎の子の1点である。

 相手に合わせて高い位置の選手を増やしていたアーセナルだが、なかなかパワープレーは機能せず。焦りが募る中で冷静だったのはエゼ。無意味に高い位置をとってしまっていたシティのバックラインのギャップをついたマルティネッリに素晴らしいロブパス。ドンナルンマの飛び出しをよく見ていたマルティネッリがループで押し込んで土壇場で同点に追いつく。

 最悪の事態は免れたアーセナル。CLにつづきまたしても交代のマルティネッリが勝ち点に関与する重要なゴールをあげた。

ひとこと

 1失点目が少しもったいなかったアーセナル。数的不利を作られた時点でやや詰みだった。

試合結果

2025.9.21
プレミアリーグ
第5節
アーセナル 1-1 マンチェスター・シティ
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:90+2′ マルティネッリ
Man City:9′ ハーランド
主審:スチュアート・アットウェル

第6節 ニューカッスル戦(A)

7%の難関をくぐり抜ける

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 直近28試合で先制したチームが勝利したのは実に25勝。スコアレスドローの1試合を除けば、先制したチームが勝利をしているカード。先制点を得たチームは93%の勝率を誇っている対戦だ。

 公式戦3試合連続でこのスタジアムで得点を取ることができていないアーセナル。この試合は積極的にハイプレスから出ていく対応であるが、アーセナルはいつも通り低い位置に下がってパスコースを作ることでこのハイプレスを回避。前節の後半からトップ下に入ったエゼはうまく段差を作り、前進に寄与する。

 アーセナルはサカとギョケレシュが前線を牽引。ポストプレーで味方に時間を配ったギョケレシュと前を向いた時にさすがのテクニックを見せるサカの2人でアーセナルの右サイドを牽引する。この2人が完結させたファストブレイクからアーセナルはPKを獲得するが、これはOFRで取り消し。明らかにギョケレシュにボールを触られた後に足がかかっていたように見えたが、ダレン・イングランドのレコメンドに従ったジャレット・ジレットはドロップボールでの再開を指示した。

 ニューカッスルは徐々に左サイドに流れるヴォルテマーデからチャンスメイク。モスケラ相手に背負うアクションを続けながらサイド攻撃を押し上げていく。

 そのモスケラが処理ミスしたところから生まれたCKからニューカッスルは先制。ヴォルテマーデのヘディングがニューカッスルに勝率93%の武器をもたらすこととなった。

 アーセナルはアタッキングサードまで運べれば面白いのだが、運ぶ過程でややつまる機会が多く、序盤ほど力を見せられない展開に。試合はニューカッスルのリードでハーフタイムを迎える。

 後半もアーセナルは保持から崩しにいく。中盤のターンから前半に効いていた右サイドへの展開からチャンスを作っていく。押し込むアーセナルに対して、ニューカッスルは徐々に5バックにシフト。自陣に引きこもることでブロック守備を強化する。

 アーセナルもカラフィオーリを下げて前線の選手を入れることでパワープレー寄りにシフト。サイドだけでなく中央をこじ開けようというアクションも見られたのはこの試合のアーセナルの特徴と言えるだろう。

 押し込むアーセナルの努力が実ったのが84分。メリーノがショートコーナーからの見事なヘディングを決めて先制。試合を振り出しに戻す。

 さらにアーセナルは後半追加タイムにCKからのヘディングからガブリエウがゴール。7%の逆転勝利という難しいミッションを達成したアーセナルが鬼門を克服した。

ひとこと

 サイドだけでなく中央をこじ開けるためのアクションが見られたことは個人的には良かったと思う。

試合結果

2025.9.28
プレミアリーグ
第6節
ニューカッスル 1-2 アーセナル
セント・ジェームズ・パーク
【得点者】
NEW:34′ ヴォルテマーデ
ARS:84′ メリーノ, 90+6′ ガブリエウ
主審:ジャレット・ジレット

第7節 ウェストハム戦(H)

負け筋がほぼない完勝

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 粛々と安定感がある試合運びを見せているこの秋のアーセナル。第4節で当たるはずが目の前で消えたヌーノが第7節の相手として目の前に立ちはだかるという展開はどこかゲームっぽさがある。

 立ち上がり、不安定なセットプレー対応を見せて冷や汗をかいたアーセナルだが、すぐにポゼッションからリカバリー。ライス、ウーデゴール、カラフィオーリがインサイドに入ることでビルドアップの安定化を図り、前にボールを進めていく。

 押し込むことに成功したアーセナルはサイドから進撃。主に右サイドでのローテで相手を動かしていく。動く相手に対して、なるべくデフォルトのポジションを崩さずに捕まえたいウェストハムだが、サカを放って置けないディウフがウーデゴールを浮かせてしまうなど、ギャップが多かった。

 マークが乱れがちなアーセナルの右サイドに対して、ウェストハムはパケタがサイドにフォローに入ることで枚数を担保。乱れを整えにいく。しかしながら、ウーデゴールの負傷によって登場したスビメンディにより、パケタが放置していたアンカーからアーセナルは進撃。スビメンディから背後を取るパスを受けたエゼがボックス内に入ると、最後はライスが古巣相手のゴールを決める。

 逆にウェストハムの前進の手段はほぼ完全に封じたアーセナル。前半をリードでハーフタイムを迎える。

 後半は左サイドからもバランスよく攻めていくアーセナル。ボーウェンを押し下げるという副産物も込みで、ウェストハムは左右から押し下げていく。

 順調に試合を進めるアーセナルは前半と同じく右サイドから追加点。前半に与えた先制点と全く同じ形からPKを献上してしまったことはウェストハムにとっては反省材料。またしてもスビメンディから裏へのパスを止めることができないまま失点に繋げてしまった。

 このPKでアーセナルは試合を完全にコントロール。後半ATの直前に押し込んでのセットプレーのチャンスもあったウェストハムだが、逆に言えばこの前もこの後ろもアーセナルのゴールに迫るチャンスを作ることはできず。ほとんとの時間でアーセナルの守備を前にシャットアウトをされることとなった。

 試合はアーセナルの完勝。点差こそ派手に開かなかったものの、確実な力の差を見せたアーセナルが連勝で10月の代表ウィークに向かうこととなった。

ひとこと

 アーセナルからすれば負け筋がほとんどなかった試合のように思う。

試合結果

2025.10.4
プレミアリーグ
第7節
アーセナル 2-0 ウェストハム
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:38′ ライス, 67′(PK) サカ
主審:ジョン・ブルックス

第8節 フラム戦(A)

負け筋なしの安定感

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 昨年はここで勝ち点を落としているアーセナル。首位で10月の代表ウィークを迎えた状態をキープするために、昨季は超えることができなかった難所を超えたいところだろう。

 しかし、立ち上がりはむしろ相手に難所であることを痛感させられる立ち上がり。4-4-2のミドルブロックで勝負したフラムの守備は非常にコンパクト。中央にパスを誘導されるところから、カウンターで一気に敵陣に進んでいく。

 アーセナルはミスから被カウンターを連発。降りて受けるエゼはプレスの脱出役ではなく、むしろプレスを引き寄せてカウンターのきっかけを生み出してしまうような展開だった。それでもバックラインはなんとか粘りを見せて攻撃を遅らせる。フラムは縦に早く進みきれればチャンスになりそうだったが、相手がブロックが整ってしまうと苦しい状況になっていたし、早く攻め切れる鋭さもなかった。

 徐々にアーセナルはフラムの守備ブロックを押し込んでいくように。フラムはSHが自陣の大外を埋める6バックのような形からスペースを埋めていく。CBが攻撃に参加することができたアーセナルは厚みをもたらすことはできていたものの、なかなかシュートコースを見つけるためのパスワークができずに苦戦。コースが空いても後ろからシュートブロックが飛んでくるような人口密度ではなかなかにクリーンな状況を作ることができない。

 そうした中で後方から攻撃参加をする両方のSBは攻撃のキーマン。右のティンバーがサカの作ったスペースを使い、左サイドから飛び込むカラフィオーリに合わせるという形から徐々に勢いを掴んでいく。

 後半、ティンバーの対策としてフラムはイウォビをマンツー気味にケア。しかし、これによってサカのダブルチームが緩和されたことにより、アーセナルは右サイドから異なる攻め筋を見せつけるように。

 アーセナルは押し込む状況を安定させるとセットプレーからゴール。ファーサイドに余ったトロサールがガブリエウのすらしに合わせて先制。ようやく試合を動かす。

 押し返したいフラムだが、縦に速い攻撃もアーセナルのDFのカットの邪魔が入ることでなかなか前に進めることができず。特にティンバーの存在は邪魔になっていたはずだ。

 問題なく試合を運んだアーセナルは最小失点差ながら安定してゲームクローズ。中断明けでも連勝とクリーンシートを継続する形となった。

ひとこと

 勝ち筋はなんとかこじ開けたが、負け筋はあまり見えなかった試合だったと思う。

試合結果

2025.10.18
プレミアリーグ
第8節
フラム 0-1 アーセナル
クレイヴン・コテージ
【得点者】
ARS:58′ トロサール
主審:アンソニー・テイラー

第9節 クリスタル・パレス戦(H)

動けぬ時のセットプレー

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 終わってみれば大量得点を決めて余裕の展開となったが、アトレティコのCLは先制点に時間がかかったし、タフなコンディション調整も行った来たはず。必然的に難しくなるのはその後ろの試合の今節。ホームに曲者のクリスタル・パレスを迎えての一戦だ。

 まずは控えて中盤をプロテクトするパレスに対して、アーセナルはあえて3バック化を行い、パレスの3トップと噛み合わせる陣形としてプレスにおびき寄せる。アーセナルから見て右サイド、鎌田を手前に引き出すことでパレスの陣形に穴を空けてライン間のエゼの縦パスを差し込んでいく。

 しかし、パレスもすぐにバランスを修正。むやみに穴を空けずにプレスを自重し、アーセナルのマイナスパスに合わせてラインを上げることで少しずつ列を上げていきミスを誘発。ここから一気にカウンターでアーセナルのゴールに迫る。

 だが、アーセナルのパスワークが乱れたところを咎めたいパレスのパスワークも乱れてしまうというジレンマが発生する。パレスもアーセナルのミスを突き切れない。

 すると、手を変え品を変え前進のきっかけをつかんだアーセナルが先制点をゲット。右サイドでわずかなギャップからファウルを獲得したのはサカ。このFKをライスが蹴ると、こぼれたところをエゼが押し込んで先制点を奪う。苦しい流れであったが何とか得意分野で試合を動かすことに成功する。

 後半もアーセナルはポゼッションからスタート。左右に相手を振りながらズレを作るポイントを探していく。サイドに大きくスビメンディが流れるなど、自由度を増やしながらゴールに向かう手段を探っていた印象だ。

 パレスもマテタのポストからの加速でスピードアップを狙う。だが、こちらは中盤のパスワークの不安定さがなかなか改善されず。抜け出すアクションを作れても一つ遅れてしまえば、アーセナルの中盤より前の素早いプレスバックで潰されてしまう。

 終盤はラインを下げての防衛に転じたアーセナルだったが、局所的に前進の先導役となるギョケレシュの活躍により、一方的に押し込まれる展開にはならず。交代で前線に入ったパレスの面々もクオリティを発揮することができないまま時間だけが過ぎていく。

 結局試合はそのまま終了。フラム戦同様、切迫したスコアながらも余裕を持って逃げ切ったアーセナルが首位の座をキープした。

ひとこと

 どちらも欧州の疲れを感じる試合だったのでセットプレーで動かせる力のある方が上に行くというのは納得感があった。

試合結果

2025.10.26
プレミアリーグ
第9節
アーセナル 1-0 クリスタル・パレス
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:39′ エゼ
主審:トーマス・ブラモール

第10節 バーンリー戦(A)

苦手な11月を素晴らしい幕開けで

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 前節は劇的な形でウルブスに競り勝ったバーンリー。これで連勝を達成したようだが、その前節で活用した4バックのシステムはこの試合においてはひとまず脇に置いておく形。5バックで首位のアーセナルを迎え撃つ格好である。

 ボールを持つ側となったアーセナル。序盤はサイドからカラフィオーリが抜け出す形からチャンスを作りに行く。左のハーフスペースはギョケレシュが抜け出す場面もあったため、アーセナルとしてはやや狙っていた部分なのだろう。

 バーンリーからすると中央を割られて失点するよりはいいが、陣地回復に手間がかかるチームである分、サイドの奥を取られてしまう時点でやや分が悪くなってしまう。なるべくならば前向きにボールを奪って少ない手数で攻め切りたいバーンリー。ウォーカーが前向きの矢印で止める場面はあったが、そこから少ない手数で攻め切るというところまではたどり着かず、チャンスはなかなか見えてこない。

 よって、相対的に優勢だったのはアーセナル。保持で押し込む機会を確保すると、セットプレーから先制点をゲット。ファーに走りこんだガブリエウを囮に折り返しをギョケレシュが仕留める。

 反撃に出たいバーンリーだが、強まるアーセナルのプレスに苦戦。ポゼッション志向はわからなくはないのだが、ショートパスでの繋ぎではパススピードが上がらず、前線と中盤のプレスからアーセナルにとがめられる場面が増えていく。

 なかなかボックス内に迫れずに苦戦するバーンリーはロングスローを多用。だが、これをひっくり返したところからのカウンターで先制。スローワ―のウォーカーのいなかったところから攻め込んだトロサールのラストパスをライスが仕留めてリードをさらに広げる。

 迎えた後半、アーセナルはやや苦戦。CFがギョケレシュ→メリーノに変わった影響でお手軽なロングボールでの前進が見られないように。バーンリーとしては前向きの圧力が刺さるという理想的な展開だった。

 それでも我慢することができるのが今のアーセナルの強み。バーンリーに先回りされるようなクロスを上げられ方がしていないのはさすがのひとこと。粘り強いサイドの封鎖、ボックス内での体の寄せをCB以外の選手もきっちりやっており、なかなかバーンリーの選手がフリーでシュートを振り抜ける場面が出てこない。

 後半の追加タイムにはエドワーズがクロスバーを叩く場面もあったが、反撃はここまで。アーセナルはプレミア4試合連続のクリーンシートを達成。苦手な11月を白星でスタートした。

ひとこと

 苦しい後半になったが、それでも粘れるのが今季のアーセナル。

試合結果

2025.11.1
プレミアリーグ
第10節
バーンリー 0-2 アーセナル
ターフ・ムーア
【得点者】
ARS:14′ ギョケレシュ, 35′ ライス
主審:クリス・カヴァナー

第11節 サンダーランド戦(A)

意地がぶつかり合う90分

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 無失点と連勝を積み重ねるアーセナル。迎えるのは今季ここまでリーグ戦で無敗を誇るサンダーランドのホームスタジアム。好調の彼らを乗り越えなければこの1ヵ月を連勝で締めくくることができない。

 5-4-1でブロックを組むことを優先するサンダーランド。まずはアーセナルがボールを持つスタート。メリーノ、エゼが低い位置まで降りるアクションを見せることで安定して右サイドにボールを付けることはできていたが、サカとティンバーの2人では戻りの速いサンダーランドの守備網をこじ開けることができず。サカに対してのダブルチーム、そしてフォローに回るサディクの3枚によって、アーセナルの右サイドの突破の効果は限定的に抑えられる。

 一方のサンダーランドはイシドールへのロングボールから反撃。ガブリエウ、サリバ相手でも1枚であればキープできるイシドールによって、トラオレが抜け出すシーンが出てくるように。

 長いボールはこれだけでなくアーセナルをこじ開ける形にも活用。ムキエレへのロングボールからの落としを見事に押し込んだバラードが1ヵ月以上ぶりにアーセナルに失点を味わわせることとなった。

 このゴールによってアーセナルはバタバタ。やたらとファウルを犯すことでリズムをつかめなくなってしまう。試合はサンダーランドのリードでハーフタイムを迎える。

 後半、アーセナルはポゼッションからのチャンスメイクに再びトライ。サイド攻撃の自由度を上げることで敵陣に迫っていく。特に左のハーフスペースは集中的に。サカ、ティンバー、スビメンディなど多様なメンバーがこのサイドに突撃していく。

 さらにはサンダーランドが前半から自信を持っていた保持でもアーセナルはプレスでひっかける場面が出てくるように。メリーノがひっかけたシーンでは事なきを得たサンダーランドだが、その後のライスのボールハントはゴールにつながることに。冷静なメリーノとニアにぶち込むしかないサカがそれぞれ見事な精度でゴールまでの道筋を完成させる。

 さらには押しこむ局面においてトロサールが追加点。カラフィオーリの走り込みを利用して相手の逆を取り、コースを作り出すと見事な弾丸シュートでアーセナルを逆転に導く。

 このまま逃げ切るかと思われたサンダーランドだったが、終盤に同点に。アクロバティックなシュートをゴールに押し込んだのはブロビー。前線を増やしたパワープレーが奏功し、追加タイムに振り出しに戻す。

 激闘の90分はドロー決着。両チームの意地が垣間見えた見ごたえのある一戦だった。

ひとこと

 またしてもアーセナルの失点はタインウェア地方でのものだった。

試合結果

2025.11.8
プレミアリーグ 第11節
サンダーランド 2-2 アーセナル
スタジアム・オブ・ライト
【得点者】
SUN:36‘ バラード, 90+4’ ブロビー
ARS:54‘ サカ, 74’ トロサール
主審:クレイグ・ポーソン

第12節 トッテナム戦(H)

ミスに左右されない流れ

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 上位勢に勝ち点を落とす結果が多かった土曜日。アーセナルにとっては2位との勝ち点差を広げる、トッテナムにとってはCL出場権争いにキャッチアップする大きなチャンス。ローカルライバルを叩いて上にジャンプアップを目論む両軍によるノースロンドンダービーだ。

 トッテナムは5-4-1でのスタート。ただ、ベタ引きが前提というわけではなく、前から捕まえにいくアクションはそれなりに。だが、アーセナルはこのハイプレスを見切る。サイドにボールをつけた時はトッテナムによって追い込まれた感がなくもなかったが、サカが背負うことができる影響で特に問題はないという感じ。

 トッテナムを安定して押し込めるようになったアーセナルは右サイドに人を集める形で攻略を敢行。サカ、ティンバーでウドジェ、オドベール、パリーニャを引き寄せることで中央にスペースを作るとこのスペースでメリーノとエゼが大暴れ。自由なバイタルから浮き玉でのラストパスと豪快なミドルのコンボからチャンスを作っていく。

 アーセナルの前半のチャンスはことごとくこの形から。先制点となるメリーノ→トロサールのラストパスもハーフスペースで時間を作ったティンバーが時間を作った賜物。裏へのパスから完璧なコントロールでシュートまで持っていったトロサールが試合を動かす。

 さらにはエゼもこれに続く。バイタルの侵入からドリブルでコースを作ると、コンパクトなモーションから力強いシュートでヴィカーリオを打ち破る。

 前進のきっかけを掴めず、撤退守備でも相手を封じることができなかったトッテナム。後半は4バックに移行して攻撃に軸足を置いた修正を行なっていく。だが、守備の修正がままならないまま、1分足らずでアーセナルにさらなるゴールを許してしまう。

 意地を見せたいトッテナムはリシャルリソンとパリーニャによってアーセナルのビルドアップを咎めたところからのショートカウンターで追撃。リードを2点に縮める。

 だが、このミス起因の失点にもアーセナルはバタバタせず。バランスのいいポゼッションと粘り強い守備から少しずつ流れを取り戻す。すると、カウンターから4点目。メリーノ、トロサールとスピードをなんとか落とさず進んだカウンターを完結させたのはエゼ。メルカートで両軍のファンを賑わせた10番がダービーでも主役となるハットトリックを決める。

 最初から最後までトッテナムを寄せ付けないまま完勝を果たしたアーセナル。バイエルン、チェルシーと大一番が続く1週間に向けて弾みのつく勝利を挙げた。

ひとこと

 ミスが出ても大崩れしないダービーの流れに逆らうアーセナルの強さが際立った。

試合結果

2025.11.23
プレミアリーグ
第12節
アーセナル 4-1 トッテナム
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:36′ トロサール, 41′ 46′ 76′ エゼ
TOT:55′ リシャルリソン
主審:マイケル・オリバー

第13節 チェルシー戦(A)

自信をつける1ポイントに

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 2位のチェルシーが1位のアーセナルを追い上げるためのビッグ・ロンドン・ダービー。挑戦者の立場のホームチームは決戦仕様でアーセナルを迎え撃つ。敵陣から積極的に追い立てるハイプレスからアーセナルを苦しめる。

 特に中盤の移動に徹底的についていくスタイルはこの日のチェルシーの旗印。下がるエゼや列を挙げるスビメンディにカイセドやエンソがついていくことで徹底的にアーセナルにチャンスを許さない。

 アーセナルはサカとククレジャのマッチアップからチャンスを作るが、サカの得意技である半身の横断からの中央を経由するパスはカイセドがカット。不慣れなCBコンビとなったアーセナルのバックラインがバタバタだったこともあり、チェルシーは非保持からペースをつかむ。

 保持では同じくハイプレスに出てきたアーセナル相手にジェームズが見事な移動で受け手になることでプレス回避に成功。中央で加速する選手がアーセナルの中盤とバックラインから警告を引き出していく。

 完全に試合の流れを握ったチェルシーだったが、カイセドの退場で試合は一変。中央に下がることで浮いたメリーノへのチャレンジが遅れてしまい、チェルシーは数的不利に追い込まれてしまう。

 5-3-1でリトリート色を強めるチェルシー。サンチェスのファインセーブで失点ことしなかったものの、重たい負債を背負うこととなってしまった。

 後半、チェルシーはセットプレーから早々に先制。CKからチャロバーがネットを揺らし先行。千載一遇の3ポイントのチャンスを得る。

 ネトを右の前に残し、サンチェスのクロスカットからひたすらネトを狙うという形で速攻を確立したチェルシーに対してアーセナルは苦戦。10人のチェルシーに対してなかなか有効打を打つことができない。

 それでも1つ目の有効打を得点につなげるのだからアーセナルもさすが。サカの突破からサンチェスを超えるクロスでメリーノの同点ゴールを生み出し、試合を振り出しに戻す。

 失点してもチェルシーの光は消えず。CBのトランジッション時のキャリーやネトやデラップを軸としたファストブレイクにより、確実にアーセナルから時間を奪い取っていく。

 ウーデゴール、ギョケレシュといった復帰明けの面々を投入し得点を狙うアーセナル相手に最後まで10人で食い下がったチェルシー。互角以上の内容で首位に対峙した90分は勝ち点3こそのがしたものの大きな自信となっただろう。

ひとこと

 10人でのねらい目を整理したチェルシーと10人相手のねらい目を整理できなかったアーセナルのコントラストが際立った後半だった。

試合結果

2025.11.30
プレミアリーグ
第13節
チェルシー 1-1 アーセナル
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
CHE:48’ チャロバー
ARS:59‘ メリーノ
主審:アンソニー・テイラー

第14節 ブレントフォード戦(H)

ターンオーバー合戦で地力の差が見える

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 ロンドンの炎を3連戦を終えてもまだまだアーセナルはハードモード。右肩上がりのブレントフォードをホームに迎えての一戦に臨む。

 互いにターンオーバーベースとなっている両チームのスタメン。それでも真っ向から組み合う両チーム。ブレントフォードのハイプレスに対して、アーセナルは可変で対応。左サイドで揺さぶりながらポジションを取っていく。手前でカラフィオーリ、背後にはマルティネッリが走る形からギャップを作っていく。

 右サイドではウーデゴールとマドゥエケのコンビネーションから高い。抜け出したホワイトからのクロスをメリーノが仕留めて早々にリードを奪う。

 以降も押し込むアーセナルは好調。止まっている選手を追い越す形からブレントフォードの守備陣の逆をとっていき、ギャップに入っていく。フリーランは面白いように刺さるので、余計に増えるという好循環でターンオーバーながらも上々の支配力を発揮する。

 ブレントフォードはロングボールを中心としての対応。シャーデとワッタラでアーセナルのDFにつっかけていく形で勝負を仕掛けていくが、なかなかギャップは作れず。それでも敵陣に押し込んでいくことができれば、セットプレーでの高いというきっかけを掴むことができる。一度押し込めばその機会をセットプレーで最大化することで対抗するブレントフォードだった。

 後半はさらに縦に速い展開でスタート。そうした中でブレントフォードが左右のSBの攻撃参加をさせる形でポゼッションからの押し返しに成功。ただし、押し込んだ分スペースレスになってしまい、セットプレー以上のチャンスを作ることができない。

 60分からは主力組が投入されたこの試合。アドバンテージを得たのはアーセナル。左右のWGからチャンスを作っていく。サカとエゼによって中盤が歪められてしまったブレントフォードはインサイドが歪んでしまい、中央からもパス交換から進撃していく。

 一方のブレントフォードはハイプレスに出ていくが、これは空転。陣地回復に手応えができない状況が続く。

 サカは決定機をものにできなかったシーンの直後に試合の決め手となる2点目を確保。勝利を確実なものにする。ターンオーバーからの主力組投入という似た流れを踏襲した両チームの一戦はアーセナルに軍配が上がることとなった。

ひとこと

 アーセナルの地力の強さを見た90分だった。

試合結果

2025.12.3
プレミアリーグ 第14節
アーセナル 2-0 ブレントフォード
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:11’ メリーノ, 90+1‘ サカ
主審:トニー・ハリントン

第15節 アストンビラ戦(A)

文字通りの死闘はブザービーター決着

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 水曜ナイターから休む間もなく土曜のランチタイムキックオフ。好調の両チームとはいえ、ビラ・パークでの一戦は間違いなく両軍にとってはタフなスケジュール。目の前の敵以外にも日程とも戦わなければいけないというタイトな状況での一戦だ。

 試合はアストンビラのポゼッションからスタート。パウ・トーレスを軸とした左サイドのユニットから深さを作り、アーセナルのハイプレスを誘導する。サカの外切りからのプレスでアーセナルは高い位置からチェイス。アストンビラはサカの背後に立つマートセンかもしくはスビメンディ周辺に立つティーレマンスやロジャーズから前進を図る。

 ハイプレスマンツーで勝負したアーセナルはウーデゴールのミドルという釣果を得つつも、ひっくり返してワトキンスに1on1を作られてしまうなど展開としては一進一退。ハイリスクハイリターンのデュエルを繰り返していくことに。

 そうした状況の中で先に差を作ったのはアストンビラ。時間と共にアーセナルの保持の色が強まることでカウンターベースの戦いにシフトしたアストンビラは左サイドから右に展開する形で攻撃を完結する形を見せるように。この形からキャッシュがゴールを仕留める。

 アーセナルはサカとウーデゴールを中心とした右サイドの定点攻撃から反撃に出ていきたいところだが、なかなか堅いアストンビラの守備をこじ開けることができず。試合はアストンビラのリードでハーフタイムに移行する。

 アーセナルは左サイドにテコ入れをしたハーフタイム。攻守にややお疲れモードだったエゼに代えて、トロサールを投入。右サイドから作った攻撃に対するフィニッシャー役として左サイドからインサイドに絞っていく。後半頭から再三狙っていたこの形からアーセナルは同点。ライスのボール奪取から縦にシャープに進んだカウンターを最後はトロサールが完結する。

 だが、この失点からアストンビラは保持でリカバリー。なかなか前に出てこれないアーセナルのプレス隊を押し込みつつ、ギョケレシュ起点の陣地回復もコンサが封殺。徐々に押し込む時間を長く作っていく。

 アーセナルも少ない枚数からのカウンターで反撃を狙うが、最後は枚数をかけたビラの攻撃に屈服。合計4回シュートを放った終盤のボックス内の攻撃をブエンディアが完結。劇的なブザービーターでアストンビラが首位狩りに成功した。

ひとこと

 このコンディションでできることは全てやった感じ。本当に文字通りの死闘だった。

試合結果

2025.12.6
プレミアリーグ
第15節
アストンビラ 2-1 アーセナル
ビラ・パーク
【得点者】
AVL:36′ キャッシュ, 90+5′ ブエンディア
ARS:52′ トロサール
主審:ピーター・バンクス

第16節 ウォルバーハンプトン戦(H)

冷や汗で積み重ねた3ポイント

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 アウェイでの苦戦が続くアーセナル。シティとアストンビラがジリジリと迫る中で迎えるホームでのウルブス戦は必勝だ。

 序盤からボールを持つのはアーセナル。バックラインとスビメンディに全くプレスにこないウルブスに対して、サイドにいい形でボールをつけることは特に難しくはなかった。サイドにボールをつけてアーセナルはサカを起点としてサイドアタックで勝負を仕掛けていく。

 しかし、この日のアーセナルはこのサカ以外の武器が冴えなかった。逆サイドのマルティネッリは前を向くことを制限してくるドハーティに苦戦。押し込める日には大きなチャンスになるはずのセットプレーも逆噴射。ウルブスにカウンターからヒチャンの独走を許すなど逆に相手にチャンスを与えてしまう格好になった。

 だが、ウルブスも決していい戦いができていたとは言えないだろう。ロングカウンターとして成立するのはあくまでアーセナルのミスが絡んだ時だけ。それ以外は単発のプレスのみがチャンスのきっかけになっており、なかなか能動的にチャンスをつかめない。

 それでもウルブスにとって救いだったのはバックラインの安定感があったことだろう。トティ・ゴメスはハーフスペース裏の対応をかなりケアしていたし、アグバドゥは空中戦での跳ね返しで優位に。マルティネッリを抑え込んだドハーティを含めて奮闘が目立つ展開となった。

 後半も立ち上がりは同じ流れ。右サイドを軸に攻めるアーセナルに対して、ウルブスは耐えながらカウンターを狙っていく展開。アーセナルは左サイドにトロサールを入れることで逆サイドにも攻め筋を構築する。

 押し込む展開を作ったアーセナルはセットプレーから先制点。サカのキックがジョンストンのオウンゴールを誘ってリードを奪う。

 ここからアグレッシブな姿勢を見せるウルブス。CBのキャリーやアロコダレを使ったロングボールから反撃に。アーセナルはひっくり返しかける場面もなくはなかったが、大事なところでのミスが先立ってしまい、追加点を仕留めるところまでは至らず。

 ジェズスの背後でボールを受けるジョアン・ゴメスが徐々に幅を利かすようになると、だんだんとアーセナルのボックス内の対応は冷や汗をかくように。すると、左サイドからのマネのライナー性のクロスをアロコダレが仕留めて勝ち越し。土壇場で同点に持ち込む。

 冷や汗をかいたアーセナルだが、後半追加タイムに右サイドからのクロスで何とか加点。因縁のモスケラのオウンゴールで再びリードを奪う。肝を冷やしながらも勝利を手にしたアーセナル。粘りを見せたウルブスを振り切り、首位をキープする勝ち点を手にした。

ひとこと

 エドワーズ就任後としてはウルブスはベストパフォーマンスだったように思う。

試合結果

2025.12.13
プレミアリーグ
第16節
アーセナル 2-1 ウォルバーハンプトン
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:70‘ ジョンストン(OG), 90+4‘ モスケラ(OG)
WOL:90’ アロコダレ
主審:ロベルト・ジョーンズ

第17節 エバートン戦(A)

苦手舞台克服で首位をキープ

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 アルテタが就任して上向きになったアーセナル。その中で就任以降改悪されたのがアウェイのエバートンでの戦績。得意なはずだったグディソン・パークはなかなか勝てない舞台に変貌してしまった。今年から舞台はヒル・ディッキンソン・スタジアム。アーセナルは首位を守るには苦手な舞台を克服する必要がある。

 序盤は縦に速い展開からスタート。ロングボールを軸とした形からガッツリと組み合う。だが、アーセナルは徐々にテンポを落とす形でのポゼッションを敢行。ライスを列落ちさせつつ中盤でのマンツーを回避する形でエバートンの守備の基準をずらしていく。

 右サイドは相変わらず強力。サカにダブルチームにくることを利用し、ティンバーかウーデゴールが悪形を作っていくと、ここからの侵入でボックス内に迫っていく。先制点となったPKはハンドから。オブライエンの軽率と言わざるを得ないハンドによって、アーセナルは難しい試合を動かすことに成功する。

 前半の終盤はロングボールをセカンドで回収することでエバートンがテンポを握っていく。だが、その狙いを外すようにアーセナルがスビメンディのポゼッションからリズムを捻じ曲げていく形だった。

 後半もエバートンは速い展開を仕掛けていくことでアーセナルをカオスに巻き込んでいく。スビメンディのファウルを取られてもおかしくないようなギリギリの対応を誘発した場面あたりはエバートンにも得点が入ってもおかしくない状況だった。

 だが、やはり試合のテンポを握ったのはスビメンディを軸としたポゼッション。プレスの意識が強まるエバートンのFW-MFの間に入る形から司令塔が左右に揺さぶってチャンスを作っていく。

 サイドに引き寄せて相手中央の穴を使うという流れるようなポゼッションからチャンスメイクを重ねるアーセナル。足りなかったのは試合を決める追加点だけ。ここ数試合課題となっているクローズも問題なし。エバートンにはアーセナルのインサイドに差し込むパスの出し手も受け手もいなかった。

 最小失点差ながら逃げ切りに成功したアーセナル。連戦の初戦を勝利で飾った。

ひとこと

 エバートンも人がいない苦しさを感じた90分だった。

試合結果

2025.12.20
プレミアリーグ
第17節
エバートン 0-1 アーセナル
ヒル・ディッキンソン・スタジアム
【得点者】
ARS:27‘(PK) ギョケレシュ
主審:サム・バロット

第18節 ブライトン戦(H)

粘るブライトンを落ち着いてクローズ

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 ブライトンはこの試合5バックを採用。カラバオカップ同様に後ろに人をかける布陣を構築する。もっとも重心はそこまで後ろではなく高い位置からボールを奪いにいくのがブライトンの5バック。緊急起用となったライスとルイス=スケリーに対して、詰まらせる形でショートカウンターに移行する。

 アーセナルはマンツー気味に捕まえられたことで移動からアクションを仕掛けていく。主役となったのは列落ちするウーデゴール。スビメンディとともにビルドアップ回避の旗振り役としてテンポを整える。

 同じくハイプレスで相手を捕まえるところからスタートしたアーセナル。ブライトンは前線のラターをターゲットにするが簡単ではない。プレスが落ち着いたところでブライトンはポゼッションから崩しを仕掛けにいくが、ここもなかなかチャンスにはならず。アーセナルの前線の誘導により、ブロックの中にパスを入れることができないまま時間だけが過ぎていく。

 相手のミスに乗じたファストブレイクでは難があった両チームだが定点攻撃のクオリティの差からアーセナルが先制。お馴染みの右サイドのユニット攻撃からウーデゴールのミドルでゴールを決める。

 このゴール以降も右サイドのサカからテンポを握ったアーセナル。リードをキープした状態でハーフタイムを迎える。

 後半、ブライトンはミンテを投入。右サイドで単騎から勝負ができる選手を投入することでチャンスを作りにいく。しかし、ハイプレスからリズムを作ることができないのは前半と同じ。スビメンディとウーデゴールは相変わらず猛威を振るう形でブライトンのプレスを無効化。手立てがない中でのセットプレーからの追加点は両チームにとっては重たいものだった。

 苦しんでいたブライトンを救ったのはわずかな隙間を通したアヤリのシュート。このシュートがポストを叩くと、跳ね返りをゴメスが仕留めて1点差に迫っていく。

 マルティネッリを投入したアーセナルはファストブレイクから追加点を狙っていくが、なかなか速攻を仕留め切ることができず。試合はスコア的には終盤まで緊張感がある展開に。

 しかし、ウルブス戦とは異なり、きっちりと中央をクローズしたアーセナル。71分のミンテの強引な一撃をラヤのファインセーブで凌いだ以外は安定感のある守備でブライトンの跳ね返しに成功。1点差を守り切り勝ち点3を重ねた。

ひとこと

 右サイドから勝ち点獲得のチャンスを繋いだブライトンの粘りは見事だった。

試合結果

2025.12.27
プレミアリーグ
第18節
アーセナル 2-1 ブライトン
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:14′ ウーデゴール, 52′ ラター(OG)
BHA:64′ ゴメス
主審:ジョン・ブルックス

第19節 アストンビラ戦(H)

ハイプレス地獄に嵌めてリベンジ達成

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 ともに連勝で迎えた年内最終戦。ビラが勝利すればアーセナルに対して勝ち点で並ぶこととなる。文字通りのシックスポインターだ。

 アストンビラに対してハイプレスでスタートするアーセナル。左サイドに追い込む形でパウ・トーレス不在のビラのバックラインを追い立てていく。

 ビラも抵抗するための術を見つけてしまうのでさる者。右サイドにボールを逃しつつロジャーズとオナナの縦の位置交換から脱出を狙っていく。このオナナが前に出ていく形はアーセナルに見事に刺さった感。メリーノとの機動力の差を使えば、オナナがフリーで持ち運ぶことができてしまうので、ここからビラはファストブレイクでのチャンスを作ることができるように。

 このピンチを守備陣の落ち着いた対応で凌いだアーセナル。保持では3-2-5。ティンバーが1つ前のハーフスペースに入ることで右サイドの攻撃のサポートに入る。

 しかし、インサイドは堅く、右サイドは早めの寄せでチャンスを許さないアストンビラに対して苦戦。左サイドからスポット的にトロサールがクロスを入れることでチャンスを迎えるが、インサイドのギョケレシュがシュートを仕留め切ることができず。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。

 後半早々にアーセナルは先制点。セットプレーからガブリエウのゴールで先制。アストンビラはチェルシー戦同様にセットプレーでマルティネス周辺を狙われてしまった。

 このゴールで勢いに乗ったアーセナルはハイプレスからリズムを掴んでいく。ミドルゾーンまででボールをカットするようになると、そこから一気に攻撃を加速。ウーデゴールが中央を破る形からスビメンディが追加点を奪う。

 さらには左右のサイドから押し下げていくとトロサールのミドルで追撃。完全に試合を勝利に引き寄せる。

 おまけの一撃としてジェズスが流れるようなカウンターから4点目。前がかりな守備に対して完璧なアンサーでダメ押しのゴールを加える。

 左サイドのハーフスペースからのマレンを軸に反撃に転じるアストンビラは追加タイムにワトキンスの一発で追い縋るが反撃はここまで。ビラ・パークのリベンジを達成したアーセナルが年内ラストゲームを飾った。

ひとこと

 ハイプレス地獄に相手を嵌めてからはアーセナルが圧倒的だった。

試合結果

2025.12.30
プレミアリーグ
第19節
アーセナル 4-1 アストンビラ
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:48′ ガブリエウ, 52′ スビメンディ, 69′ トロサール, 78′ ジェズス
AVL:90+4′ ワトキンス
主審:ダレン・イングランド

第20節 ボーンマス戦(A)

大黒柱の失態を取り返す逆転勝利

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 年末年始の試合で連勝を重ねているアーセナル。10月26日以降、プレミアの勝利から遠ざかっているボーンマスとの一戦に挑む。

 序盤から高い位置でプレスに出ていくボーンマス。アーセナルはショートパスからの回避に手ごたえ。ウーデゴールが移動することで相手を動かしつつ、中盤中央に残ったスコットの周辺をスビメンディでつくことでボックス内に侵入していく。後方からはCBがキャリーをすることでボーンマスの中盤に穴をあけていく。

 敵陣にはいったところからはサイドアタックから攻撃を仕掛けていくアーセナル。マンツー色の強いボーンマスに対しては、1枚のマークをはがすことができればここからの進撃が可能となる。

 順調に見えたアーセナルだが、自陣でのビルドアップでガブリエウにまさかのミス。エヴァニウソンに先制ゴールを許してしまう。

 このゴールからアーセナルと組み合う自信をつけたボーンマス。ショートパスからの仕掛けだけではなく、ショートパスからの進撃も。ティンバーとマドゥエケの間を活用したり、あるいはライスとスビメンディの間に入り込んだりなど縦パスの差しどころを見つけて前進する。

 ややハイプレスにも捕まるなどリズムをつかみきれないアーセナル。スビメンディがプレスの餌食に合うなど少し怪しい場面も。ハイラインをマルティネッリとマドゥエケから抜け出すシーンを作るなど、前半の終盤は少し苦しむ。ガブリエウのリベンジで16分にゴールを返して以降は、両軍は一進一退の攻防が続いた。

 後半、アーセナルは組み合うだけでなく、少しずつポゼッションをつかむことでリズムを整えていく。右サイドからチャンスを作ることで主導権を握っていく。すると、アーセナルは追加点で勝ち越し。ごりっとデュエルで裏を取ったマルティネッリとギョケレシュによって作ったチャンスをウーデゴールとライスで仕留めてゴール。アーセナルが逆転に成功する。

 さらには右サイドからゴールを追加したアーセナル。ライスは再び鋭い攻め上がりを見せてリードを奪う。

 2点のリードを得たことでプレスが落ち着いたアーセナルに対して、ボーンマスは徐々に押し返していく。クルーピの一撃は素晴らしいものであったが、これ以降はなかなかインサイドに入り込めるような局面を作り切れず。アーセナルのボックス内の空中戦の強さが際立つ展開に。

 試合はそのまま終了。逆転勝利を挙げたアーセナルが2026年の初陣を飾った。

ひとこと

 ミスを取り返したアーセナル。早い時間でまだ助かったなというのが本音だ。

試合結果

2026.1.3
プレミアリーグ
第20節
ボーンマス 2-3 アーセナル
ヴァイタリティ・スタジアム
【得点者】
BOU:10′ エヴァニウソン, 76′ クルーピ
ARS:16′ ガブリエウ, 54′ 71′ ライス
主審:クリス・カヴァナー

第21節 リバプール戦(H)

連戦の最後は疲労困憊

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 2週間に渡るリーグ連戦もこの試合で終わり。首位のアーセナルにとってはさらに2位以下にリードをつけるために重要な試合となる。

 序盤からはっきりしていたのはリバプールの守備のスタンス。アンカーはヴィルツとショボスライで管理、サイドではSBに対してガクポとフリンポンが徹底的についていくなど重心を下げてでもきっちりと相手についていくことを優先する対応とする。

 保持においてもヴィルツ、ショボスライといったセンターラインが重心を下げながらボールを引き出していく。あくまできっちりとボールを繋いでプレスを回避することを前提。その分、ゴールエリアには人がいない状況ではあったが、この試合においてはそこはきっちりと割り切ろうというスタンスだった。

 アーセナルはリバプールが中央にボールをつけるフェーズでボールをカットするシーンがあったが、この日はショートカウンターが冴えず。サイドの重心が低い関係で相手がなかなか幅を取れないという状況を活かすことができなかった。

 サイド攻撃ではひたすら目の前の相手についてくるリバプールに対して右サイドから打開を探っていく。ケルケズを剥がすサカ、ハーフスペースに突撃するティンバーあたりが目の前の相手をどかすことができていた。だが、リバプールの守備陣の粘りにより、失点は回避。セットプレーも含めてボックス内をきっちり封じてスコアレスでハーフタイムを迎える。

 後半、リバプールは左サイドへのオーバーロードでフィニッシュまでの道筋を演出。単一ルートではあるが、ここからであればボックスの中にショボスライを置くことができるなど枚数を多少は準備することができていた。

 保持においてリバプールは前半以上にやり直しを徹底。ちょっとでも詰まりそうであればやり直しを繰り返すことでラインを上げることができないアーセナルの守備をヤキモキさせる。さらには負傷交代に伴って登場したルイス=スケリーをフリンポンのスピードでつっつけばボックス内に入り込むことができる。

 この間にもリバプールはミスからアーセナルにボールを開け渡すことがあったが、ここでも冴えないカウンターでの進撃が足を引っ張ることに。リバプールの守備での献身的な姿勢も相まってなかなか打開のきっかけを掴むことができない。

 終盤はリスクを負って攻撃に打って出たアーセナルにやや試合が傾くが、最後までこじ開けることはできず。連戦の最後は互いの疲れとスカッドの限界を感じるスコアレスドローでの決着となった。

ひとこと

 4連戦の終わりという感じの内容だった。

試合結果

2026.1.8
プレミアリーグ 第21節
アーセナル 0-0 リバプール
エミレーツ・スタジアム
主審:アンソニー・テイラー

第22節 ノッティンガム・フォレスト戦(A)

二度あることは三度ある

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 2022年の開幕以降、アーセナルが2試合連続でスコアレスドローをしたのは2回だけ。その2回はいずれもフォレストが2試合目。全く同じ条件で三度目の正直に挑むのが今年のシティ・グラウンドでの一戦となる。

 序盤からボールを持つのはアーセナル。左右に散らしながらの前進をしていきつつ、CKからの決定機を生み出しながら少しずつチャンスを作っていく。

 ただ、押し込むことと強引にセットプレーを取るところまではたどり着いたアーセナルだが、ハーフスペース付近の攻略までは至らず。特にフォレストの左サイドはアンダーソンの埋める動きが秀逸でなかなか相手のラインを見出すことができず。逆サイドはアーセナルの攻撃が単調でマルティネッリとアイナのマッチアップもアーセナルにとっては辛いところ。オープンプレーからはチャンスを作れなかった。

 フォレストはロングボールを軸としたプランから陣地回復。一度陣地回復をすると、そこからはミドルプレスからハイプレスに出ていくことでアーセナルのポゼッションを阻害する。おそらくは自陣で引いて受けるよりも高い位置にある程度出ていく方がアーセナルの得点源であるセットプレーの機会も減らすことができると考えたのだろう。

 保持でもゆったりと時間を使うというリバプールのプランを踏襲した感があったフォレスト。ポゼッションからのやり直しの繰り返しからゆったりとボールを持つことでアーセナルの保持の時間をとりあげる。

 後半もこの流れは変わらず。ハーフタイムでのトロサール投入+3枚交代など積極的な交代策に踏み切ったアーセナルだが、なかなか大きな流れを変えられず。サカが入った右サイドはキックの精度が上がった分、チャンスが生み出されるところがあったのも確かだが、セルスのファインセーブもあり、なかなかゴールを決めることができない。

 フォレストは選手交代を敢行しながら左サイドの守備を強化。こちらのサイドにはエンドイェが入ることで攻撃に転じた際にはファストブレイクから機動力を活かす形でアーセナルの右サイドに対抗していく。

 押し込むところをきっちりとやって得意のセットプレーまで持ち込みたいアーセナルだったが、この日は繋ぎの局面があまりにも不安定。不用意に急ぎすぎてしまう場面や簡単にパスがずれてしまうシーンによって、安定して押し込むことができなかった。

 試合は結局スコアレスドロー。三度アーセナルはフォレスト相手にスコアレス重ねをかましてしまった。

ひとこと

 押し込む局面がリバプール戦に続き物足りなかったアーセナルだった。

試合結果

2026.1.17
プレミアリーグ 第22節
ノッティンガム・フォレスト 0-0 アーセナル
ザ・シティ・グラウンド
主審:マイケル・オリバー

第23節 マンチェスター・ユナイテッド戦(H)

逆転でのCL出場権に大きな追い風

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 リーグ戦未勝利を2で止めたいアーセナル。対するユナイテッドはキャリック就任による上昇気流をさらに高めたいところだ。

 アーセナルに保持に対してユナイテッドはSHをSBについていく形で前節よりも4-4-2をキープすることにこだわらない。その分、アーセナルのCBにはボールを運ばれるシーンもあった。右のサカには1on1で勝負を仕掛けられるシーンもあったが、エンドライン側からの突破はユナイテッドの味方のカバーもありなんとか防ぐことに成功する。

 それでもサイドのキャリーを許すことが結局は失点につながってしまったユナイテッド。左サイドからインカピエに運ばれてしまうと、そこからのクロス対応のバタバタでオウンゴールを誘発。左右に揺さぶられてしまった分、中央のスペース管理が甘くなってしまった。

 しかし、ユナイテッドはプレスを強化するとスビメンディのバックパスのミスを誘発。プレゼントパスをもらったムベウモが同点ゴールを決める。

 このゴールをきっかけにポゼッションからナローなスペース崩しに手応えを得たユナイテッド。自陣側にアーセナルのCHを誘因しながらハーフスペースに縦パスを差し込み、そこからの連携で敵陣に入り込み決定機を作る。アーセナルはプレスのきっかけを作れないまま前半を終えてしまい、スコア上の優位も内容的な優位を手放したところからハーフタイムを迎える。

 後半も流れは変わらず。ユナイテッドの方がアーセナルの守備を空転させながら機能的に前進をすることに成功。2得点目はまさにその真骨頂と言えるパスワーク。ブルーノとドルグの見事な連携からスーパーなミドルで逆転する。

 アルテタは直後に4枚交代を敢行。しかしながら、ビルドアップの機能性はなかなか改善せず。高い位置にボールを運ぶことが特に安定した様子はなし。平時から大幅にメンバーを入れ替えた影響もあり、ユニットでのサイド攻撃も機能性を出せない状態が続く。

 それでもセットプレーからの同点ゴールはアーセナルの意地だろう。4枚交代のうちの1つであるメリーノの投入がボックス内の強化をもたらしたことは確かだ。

 だが、ユナイテッドはシェシュコのポストから再び中央を切り拓く。空いたゾーンからミドルを叩き込んだのはクーニャ。数分で再びリードを取り返し今季初めてのエミレーツ制圧を達成したユナイテッド。逆転でのCL出場に大きな追い風を得る3ポイントを手にした。

ひとこと

 ワンポイント攻略に特化したシティ戦に比べるとだいぶ多様なことができるようになったユナイテッド。ここからのリーグ戦が楽しみだ。

試合結果

2026.1.25
プレミアリーグ
第23節
アーセナル 2-3 マンチェスター・ユナイテッド
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:29′ リサンドロ・マルティネス(OG), 84′ メリーノ
Man Utd:37′ ムベウモ, 50′ ドルグ, 87′ クーニャ
主審:クレイグ・ポーソン

第24節 リーズ戦(A)

1つ目のプランを破っての大勝

 レビューはこちら。

 アーセナルに対してリーズはきっちりとプランを持って入った感があったこの試合。5-4-1をベースにしつつもリトリート一辺倒にならず、隙を見ればハイプレスに出て行こうとする。

 リトリートの際はアーロンソンがサイドを封鎖する形でのダブルチームでマドゥエケ封じ。アーセナルのサイド攻撃が内側につながることを徹底的に阻止していく。

 単調に外側に流れる攻撃が続くアーセナル。それでもキャルバート=ルーウィンをガブリエウが跳ね返すなどリーズの起点作りを許さないというところは安定してキープ。サイドもうまく追い込むことでアーロンソンのスピードやSBのオーバーラップの隙を与えない。

 相手の攻め筋を消したアーセナルはセットプレーから先制ゴールをゲット。二次攻撃からマドゥエケのクロスを押し込んだのはスビメンディ。巧みなインサイドに入っていくアクションから均衡を破る。

 すると、徐々にタッチが安定してきたマドゥエケがCKからオウンゴールを誘発。キャルバート=ルーウィンとダーロウの連携ミスからリーズは痛恨の2失点目を許す。堅い展開ながらも2点のリードを得たアーセナル。順調な流れのままハーフタイムを迎える。

 このままでは黙って試合をクローズされてしまうことを察したリーズは4バックにシフト。左サイドからのクロスからボックス内を狙っていく。しかしながら、ボックス内のターゲットはキャルバート=ルーウィン1枚だけ。サイドの崩しとボックス内の枚数のバランスを図ることができず、攻撃は有効打にはならず。

 さらには4バックにシフトした影響からかアーセナルは保持に回るとインサイドにパスをガンガン通すことができるように。ティンバーのオフザボールによりリーズの即時奪回を回避したアーセナルは前半と異なりインサイドに差し込むパスを増やしていく。

 決め手になったのは交代選手。ウーデゴール、マルティネッリの右サイドの途中交代コンビがリーズの守備のユニットを外に引っ張り出すと、クロスを仕留めたのはギョケレシュ。文字通り、ボーグルを吹っ飛ばして決めた一撃で試合を完全に決める。

 さらに終盤にはジェズスにもゴールが生まれたアーセナル。難しいアウェイの地での4得点で4試合ぶりの勝ち点3を手にすることとなった。

ひとこと

 いいプランを組んできたリーズだったが、1つ目のプランが崩壊してからは難しくなってしまった感があった。

試合結果

2026.1.31
プレミアリーグ
第24節
リーズ 0-4 アーセナル
エランド・ロード
【得点者】
ARS:27′ スビメンディ, 38′ ダーロウ(OG), 69′ ギョケレシュ, 86′ ジェズス
主審:スチュアート・アットウェル

第25節 サンダーランド戦(H)

流れるような先制点からの試合運び

 レビューはこちら。

 5バックも考えられる並びであったサンダーランドだが、この試合ではヒュームを高い位置に置く4-4-2を選択。なるべくアーセナル陣内側でボールを奪いに行こうとする。アーセナルはこのプレスを落ち着いていなしていく立ち上がり。この日不在だったウーデゴール役を引き受けたのはトロサール。中盤に降りるアクションからボールを引き出し、不定形のビルドアップを実現し、サンダーランドのプレスに混乱を与えていく。

 押し込むアーセナルに対してサンダーランドでローブロックで跳ね返しながら粘っていく形に移行。陣地回復はブロビーを中心としたロングボールとサディクのサリーから数的優位を確保した最終ラインが縦パスを刺すアクションだった。

 しかしながら、この日のアーセナルのネガトラは安定。多少縦パスを刺されても乱された陣形をきっちり整えることができる余裕がある。セットプレーから空中戦でチャンスを迎えるケースもあったサンダーランドだったが、ラヤはボールをキャッチすると素早くリスタート。相手が前がかりになった隙を逆襲する機会を窺っていたようだった。

 腰を据えて押し込んでいくことができたアーセナルは前半の終盤に先制点をゲット。左サイドでボールを持ったトロサールが作ったタメを享受したスビメンディがミドルで仕留める。アーセナルがハーフタイム前にリードを奪うことに成功した。

 迎えた後半、サンダーランドはロングボールからチャンスメイク。前半から危うかったラヤの飛び出しに揺さぶりをかけていくような立ち上がりを見せる。

 だが、安定して跳ね返しに成功したアーセナル。あくまで反転しながら背後を狙うサンダーランドに対して、アーセナルは手前でボールをカットするなど、相手の狙いを逆手に取ったボールカットから攻撃に打って出る。

 追加点のきっかけとなったのはまたしてもトロサール。左サイドのナローなスペースの攻略のためにヒュームと対峙を続けること1分あまり。ハーフスペースに突撃したハヴァーツからの折り返しを最後はギョケレシュが仕留めてアーセナルが2点目を決める。

 このゴールで試合の勢いは完全にアーセナルに。サンダーランドはサイドからクロスを上げることでチャンスを作ろうとするが、アーセナルのボックス内のクロス対応の強固さによってなかなか活路を広げられず。

 逆にアーセナルは自陣からのロングカウンターで追加点。マルティネッリが抜け出したところからギョケレシュにこの日2点目をプレゼント。上々の3ゴールでアーセナルはホームで勝ち点3の積み上げに成功した。

ひとこと

 先制点からはうまく試合を運んだアーセナルだった。

試合結果

2026.2.7
プレミアリーグ
第25節
アーセナル 3-0 サンダーランド
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:42′ スビメンディ, 66′ 90+3′ ギョケレシュ
主審:サム・バロット

第26節 ブレントフォード戦(A)

第27節 トッテナム戦(A)

第28節 チェルシー戦(H)

第29節 ブライトン戦(A)

第30節 エバートン戦(H)

第31節 ウォルバーハンプトン戦(A)

第32節 ボーンマス戦(H)

第33節 マンチェスター・シティ戦(A)

第34節 ニューカッスル戦(H)

第35節 フラム戦(H)

第36節 ウェストハム戦(A)

第37節 バーンリー戦(H)

第38節 クリスタル・パレス戦(A)

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