
昇格組に立ちはだかり新体制初勝利
トーマス・フランクのもと、CL参戦と国内リーグでの復権という2つのテーマに挑むトッテナム。開幕戦でホームに迎えるのは昇格組のバーンリー。3年ぶりの昇格組の残留に挑むシーズンとなる。
序盤からボールを持つのはトッテナム。5-4-1で構えるバーンリーに対して、サイドからチャンスメイクを敢行。左サイドという目新しいポジションでジョンソンが左足を懸命に使っている姿が印象的だった。
バーンリーは5-4-1からハンニバルがやや前向きのプレスを行うことで5-3-2にも見える守備体系。さらに流れの中で中盤を捕まえながら前に出ていく形でプレスラインを上げるアクションを見せていた。
このバーンリーの前向きのプレスへの意欲を逆手に取る形でトッテナムは先制点をゲット。間延びした状況を作り出すと、右サイドから奥行きを生み出したクドゥスがリシャルリソンのゴールをお膳立てする。
失点のきっかけになったとはいえ、ビハインドになってしまったことを踏まえるとバーンリーは前からのプレスは引き続き継続。トッテナムは中央のローテからリシャルリソンのポストでサイド勝負をかけていく。
この流れの作り方は悪くなかったトッテナムだが、少しずつバーンリーはハイプレスの距離感を掴めるように。リシャルリソンをはじめとして降りる選手たちへのアプローチが流れてからはトッテナムは前に起点を作れなかった。
ただ、バーンリーは奪い切った後の攻撃の完結のさせ方が課題。手数をかけ切らないまま無闇にシュートにいくなど、やや勿体無い感があった。抜け切るところが決まれば!というフォスターの裏抜けの方が手応えがある形だった。
リシャルリソンのポストを封じられて以降はやや元気がなかったトッテナムだが、再び40分前後からリシャルリソンのポストが復活。試合を落ち着いて進められるように。トッテナムはリードでハーフタイムを迎える。
後半の立ち上がりは再びトッテナムが支配的なスタート。人についていくことで穴を開ける傾向が強いバーンリーの守備に対して先手を打つ形で敵陣に迫っていく。バーンリーは再び前進の手段が見える迷子になってしまうように。
流れに乗ったトッテナムは順当に追加点をゲット。前半と同じく静的な状況から相手を剥がしたクドゥスによって、もらった深さを再びリシャルリソンが叩き込んだ。前半のゴールと異なったのはフィニッシュがアクロバティックなバイシクルだったこと。その分インサイドでの対応ではどうにもならなかった。
さらにはリシャルリソンのポストからラインブレイクに成功したジョンソンが3点目。このゴールで試合は完全決着。以降もバーンリーはチャンスを作るが、仕上げのクオリティは最後まで伴わず。昇格組の壁となったトッテナムが新監督の元、公式戦初勝利を挙げた。
ひとこと
割と良くも悪くもリシャルリソン次第な試合だった。
試合結果
2025.8.16
プレミアリーグ 第1節
トッテナム 3-0 バーンリー
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:10′ 60′ リシャルリソン, 65′ ジョンソン
主審:マイケル・オリバー