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「Catch up Premier League」~2025.9.27 プレミアリーグ 第6節 クリスタル・パレス×リバプール ハイライト

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劇的な幕切れでパレスが歓喜をあげる

 リーグで唯一の無敗の両チームの対戦。コミュニティ・シールドの再戦となったカードであり、未来の話をすればカラバオカップ4回戦の組み合わせでもあるカード。そして、試合前には当然グエイがカメラで抜かれるカードでもある。

 まずはリバプールがボールを持つスタート。パレスがきっちりと中盤に構える形で対応。リバプールは前節フィーリングが良かった中盤の形を維持しつつ、ヴィルツを左に押し出すフォーメーションでこのブロック攻略に挑む。プレスに関してはあまりリバプールは積極的ではなく中央の封鎖を優先。左のSHは絞って中盤をケア。中盤っぽい守備の強度を要求するにもヴィルツの左サイドはうってつけだったのかもしれない。

 パレスはサイドを軸にしたカウンターで対応。構えたところからのロングカウンターでリバプールをファストブレイクで壊しにいく。どちらの攻撃も一進一退の立ち上がりの中で試合はセットプレーで動く。ファーサイドのCKをグラフェンベルフが目測を誤って折り返し。フリーのサールがこれを押し込む。

 観客席のトラブルがあり、試合が中断をしてもなおパレスのペースは続く。ファストブレイクを軸に量産されるチャンスをアリソンがことごとくセーブ。3回の決定機を防ぎ、ビハインドを最小得点差に留める。パレスはコナテに警告を引き出させたが、なかなか追加点には結びつかない。

 カウンターの精度もなかなか上がってこないリバプール。パレスがWB→WBなど幅を使った攻撃を繰り出している分、サイドからボールを運べそうだったが、運んだ後のプレーの質が低くゴールまで迫ることができない。

 ヴィルツを中盤に絞らせて、ケルケズを大外の高い位置に置くポゼッションでの工夫もわかるのだが、インサイドのスペースを消して、相手を外に締め出すパレスのアプローチはきっちり機能。なかなか守備の誘導を裏切ることができなかった。

 それでも押し込む意義があるのはパレスのセットプレーの守備が危ういから。ウェストハム戦でも失点に繋がったニアに人を多く配置するゾーンのCK守備は今節も機能不全。コナテにフリーでヘディングを許すが、なんとか事なきを得る。

 同点にできなくともリバプールサポーターは幸運に感じるスコアであることは確かだろう。たりないカウンターでの仕上げの精度と、ヴィルツの4枚目の中盤起用のハマらなさなどどことなくやりきれない内容の前半をアリソンが繋ぎ止めた45分だった。

 後半、リバプールはガクポを投入してショボスライをSBに。よりこれまでに近いバランスに修正してポゼッション時のバランスの調整を図る。右サイドでは前半はあまり見られなかった旋回が出てくるように。特にショボスライの流れの中からの攻撃参加は効いていた。

 逆に流れに乗り切れなかったのはイサクとヴィルツ。めちゃくちゃ悪いというわけではないのだけども、おそらくはまだリーグ戦でゴールが出ていない上での硬さのようなものを感じる流れではあった。

 パレスのカウンターもさすがに出力が落ちてきた後半。攻め立てる時間が多くなってきたリバプールはお馴染みのパワープレーでストライカーを複数人ボックス内に配置。その状況を得点に結びつけたのはキエーザ。今季の伝統芸能というべき80分台のゴールで試合を振り出しに戻す。

 勢いをつけてゴールに迫りたいリバプールだが、この日はなかなかボックスに迫る試行回数が積み上がらずに苦戦。すると、陣地回復に成功したパレスがロングスローの機会を活かして勝ち越し。ニアで仲間が粘ったボールをゴールに繋げたのはエンケティアだった。

 劇的な勝利でリーグ唯一の無敗をキープしたパレス。リバプールが開幕から積み上げた連勝は開幕前に敗れたパレスによって止められることとなった。

ひとこと

 チャンスの数的には妥当な結果ではあるが、スコア的に押し返された状況からリバプール相手にひっくり返すパレスの胆力は素直にすごい。

試合結果

2025.9.27
プレミアリーグ 第6節
クリスタル・パレス 2-1 リバプール
セルハースト・パーク
【得点者】
CRY:9′ サール, 90+7′ エンケティア
LIV:85′ キエーザ
主審:クリス・カヴァナー

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