Fixture
明治安田 J1リーグ 第37節
2025.11.30
川崎フロンターレ(6位/15勝12分9敗/勝ち点57/得点66/失点51)
×
サンフレッチェ広島(5位/18勝8分10敗/勝ち点63/得点42/失点26)
@Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
戦績
近年の対戦成績

直近5年間の対戦で川崎は6勝、広島の1勝、引き分けが4つ。
川崎ホームでの戦績

過去10戦で川崎の6勝、広島の2勝、引き分けが2つ。
Head-to-head
- 直近12試合の広島戦で川崎は1敗のみ(W7,D4)
- 直近4試合の対戦ではいずれのチームも得点を挙げている。
- 等々力では広島は直近12試合複数得点がなく、この間に挙げた2勝はいずれも1-0。
- 直近2試合の勝敗がついた対戦はどちらも後半ATのゴールが決勝点となっている。
- 川崎が勝利した2025年5月は佐々木旭の91分の得点、2023年8月の満田誠の97分の得点。
スカッド情報
- 丸山祐市は長期離脱中。
- 大島僚太、三浦颯太も欠場が続く。
- 橘田健人は手術を敢行し残りのシーズン全休。
- キム・ジュソン、中島洋太朗はベンチ外が続く。
予想スタメン

Match facts
- リーグ戦では直近5試合で1勝のみ(D3,L1)
- 直近17試合の公式戦でクリーンシートは途中で相手が10人になった横浜FM戦だけ。
- 勝てば広島相手にシーズンダブル。今季ここまで3チーム相手にダブルを達成しているが、いずれもホーム勝利→アウェイ勝利の順。
- 等々力で勝てばシーズンダブルというシチュエーションはFC東京戦と福岡戦が該当したがどちらも敗戦している。
- リードから落とした勝ち点は28で新潟(29)に次いで多い。
- 車屋紳太郎の川崎のデビュー戦は2014年11月の等々力での広島戦。特別指定選手としてのデビューだった。
- チョン・ソンリョンの川崎デビュー戦も広島戦。エディオンスタジアムでのクリーンシートで初勝利を飾った。
- 直近の公式戦では8戦3勝。ここ2試合では勝ちがない。
- リーグ戦での26失点は最小。
- エディスタ以外での公式戦は直近5試合で1勝。うち3試合では得点がない。
- ACL直後の試合ではここまで4戦で1敗のみだが、勝ち点を取れた3試合はいずれもホームゲーム。アウェイ開催となった横浜FM戦では3-0で敗れている。
- 先制点を奪った試合は31試合で27勝。逆転負けは1回だけでこれはカップ戦のもの。リーグ戦では21回のリードで無敗。
- ミヒャエル・スキッベ監督はここまで202試合の指揮をとって1試合平均勝ち点が1.86。広島で20試合以上指揮をとった監督としては森保一(1.66)を抜いて最も高いアベレージ。
予習
第34節 FC東京戦

第35節 横浜FM戦

第36節 浦和戦

天皇杯 準決勝 神戸戦

展望
消耗が激しいスタイルで光る対人守備
前回のリーグ戦から3週間。両チームにはこの間多くのことがあった。広島は国内2冠を狙った天皇杯で敗退。今季のタイトル戦線は一旦区切りがつくこととなった。功労者であるスキッベ監督の今季限りでの退団も発表された。
川崎は試合こそなかったが、優勝を経験した4人の選手の退団が発表。いずれも鬼木政権において黄金期を経験したメンバーであり、ファンからすれば3週間前とは全く違った心持ちでこの試合を迎えることになる。
先に断っておくが、このプレビューはあくまで勝つことにフォーカスした形で話を進めて行きたい。いろんな要素を加味しようとするとブレるので。勝つことを最優先する前提で進めなければプレビューじゃない的な感じである。
広島はお馴染みの3-4-3。今季は一貫してこのフォーメーションであり、強度を前面に押し出していくというカラーも変わっていない。立ち上がりは特に右サイドへのロングボールを強調。中野だろうと越道だろうと右のWBにはターゲットになりやすい選手を置くので、彼らを目掛けてワイドにボールを展開していく。
ここから前に矢印を向けながら一気に前進。ハーフスペースの奥を取って折り返す形は特に強調されており、広島の得意パターンの1つになっている。枚数をかけるところは常に担保されており、攻撃パターンの多くはクロスなので特にサイドでの守備のサボりで枚数を合わせてこないチームには強い。
一方で運動量以外のところで数的優位を作ったり生かしたりする点に関してはあまり得意ではないと言えるだろう。純粋な走力でプラス1を作る点で言えばJではトップクラスではあるが、ポゼッションで相手を引きつけながら構造を生かして相手のゴールまで迫っていくところまでは課題が残る。
大外→大外というクロスのパターンを好むのも、その位置が単純に相手が一番サボりやすいからという意味合いが強いだろう。自分たちの方が相手よりもよく動けるというのが広島の優位の源泉であり、過密日程でその泉が枯れやすい際には得点力不足に陥ってしまうというメカニズムは非常に腑に落ちるものである。
守備においてはさすがの強度。高いラインをキープするチームがアジアの舞台を戦いながらここまでリーグ戦での失点を20点台に抑えているというのはさすがというほかない。ハイラインにおいては背中を向いた選手をきっちりと捕まえ、ローブロックにおいてはクロスの跳ね返しが安定。相手に対して起点を作らせないということに関しては間違いなくJリーグで1番のチームと言えるだろう。
リーグタイトルに届かなかったのは過密日程の影響が大きそうなスタイルが一因ではある。その一方で消耗が激しい中でもクオリティを維持した迎撃と跳ね返しに関しては素晴らしいものがあったと言えるシーズンだった。
中途半端が最悪
目には目をというわけではないが、端的に言えばサボらないチームに対してはサボらないことが1番の効果となる。枚数をきっちりと合わせずに余らせたところから失点するという形は特にSHの守備の献身性という点で疑問が残る川崎にとっては難しいところではある。
この部分を交代選手が90分リレーしながら対応できれば相手に簡単に流れを渡すことはないだろう。相手は中国アウェイでの試合をミッドウィークに戦っている。3週間空いているという点で川崎にも試合勘というという懸念はある一方で、純粋な体力勝負になればアドバンテージを取れる公算が強い。前線は積極的な入れ替えを敢行しながら運動量を保ちたいところだ。
ローブロックにおけるサボりの少なさもさることながら高い位置からの守備の整備も懸念点。広島は4バックに対してだと、まずはサイドをつっつくところから始めてくる。WBが低い位置を取り、相手のSHを引き付けたところでSH-SBの間に人を流してポイントを作る。

この形に対してSHとSBの連携が甘くなってしまうと、広島に対しては簡単に前進を許してしまうことになる。サイドに人を余らせる形について低い位置に下がるWBを捨てるのか、それとも徹底的マンツーでサイドに流れる相手ごと飲み込んでいくのかは整理しておきたいところだろう。遅れていくのが最悪なので中途半端は避けたい。捨てるのであれば捨てる。同じ絵を描きながら徹底して行きたい。
オープンな展開に関してはパブリックイメージよりは広島は得意ではないので、遠征分の蓄積疲労も込みで考えれば意外と分は悪くないかもしれない。カウンターにおける同数以上の優位な状況を活かせないことは広島の目下の課題となっている。
とはいえ、川崎も早い展開で前にチャンス構築のきっかけを作れないのであれば乗っかる意味がそもそもない。手前で強引に背負うよりは背後を狙うランの方が効きそうなので、マルシーニョの裏抜けは積極的に活用したいところ。
サイドに相手を誘き寄せて背中を取れれば、浮いた伊藤からのドリブルでの加速も当然期待はできる。より難易度の高いチャンスメイクであるが今の伊藤と広島のDF陣のマッチアップは見たいところ。GKを活用しながら左サイドで選手を浮かせるムーブまで持っていくのはなかなか難易度が高い気もするが、ぜひトライしてほしい。
順位的には1つでも上に行くこと以外はできることがない状況ではあるが、ホームラストゲームという観点で捉えれば門出の大事な90分となる。4人に限らず、今のチームで戦える等々力の試合はこれが最後。2025年の等々力納めを晴れやかな気分で行いたいところだ。
【参考】
transfermarkt(https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(https://soccer-db.net/)
Football LAB(http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(https://www.nikkansports.com/soccer/)
