
ゴリゴリフィジカルでリズムを取り返す
まずは互いにショートパスで動かしていくスタートとなった両チーム。より深い位置から追う意識が強かったのはラージョ。同サイドに追い込む形でビルバオのビルドアップを狭めていく。ビルバオは一度冷や汗をかくミスから大ピンチを迎えるなど、一発でスマートに対処したとは言えなかった。
一方、ラージョのポゼッションに対してのビルバオの制限は限定的。プレスの基準点は中盤だった。右のSBのラティウが微妙に立ち位置を変えながら敵陣に侵入していく。
ニコ・ウィリアムスのカウンターでの反撃頼みになっていたビルバオだが、徐々にペースを引き戻す。きっかけはシンプルなデュエルの強さだろう。フィフティーの競り合いを制して、ファウルを誘発。セットプレーを中心としたチャンスで敵陣に迫っていく。
ハイラインをキープする迎撃やプレス耐性も時間が経過することに良化。序盤にはなかなかなかった敵陣に差し込むような縦パスも増えることで敵陣でのプレータイムを増やしていく。ラージョはだんだんと警告がかさんでいく苦しい展開。ひとまずはスコアレスでなんとかハーフタイムを迎えることができたという印象だ。
後半頭、ビルバオはハイプレスから再びプレッシャーで高い位置から相手を捕まえにいく。しかしながらラージョはポゼッションからこのハイプレスを回避。左サイドに落ちるアクションを見せるパラソンからローテーションで時間を作っていく。
15分ほどはラージョがペースを握る展開だったが、徐々にビルバオのハイプレスが刺さるように。するとそのハイプレスから試合は動く。ビルバオが敵陣でのハイプレスからボールを奪うと、慌てたラージョはPKを献上。このPKをサンセトが仕留めて先制する。
ラージョは再び左サイドからのポゼッションを仕掛けていく。ビルバオはやや中盤が間延びた状況ではあるが、ニコ・ウィリアムスからのドリブルのリカバリーで十分にお釣りがくる展開ではあった。
リードをなんとか守り切ったビルバオ。先制点を活かして最小スコア差での逃げ切りに成功した。
ひとこと
警戒なパスワークで持って行かれたテンポをゴリゴリのフィジカルで押し返すビルバオは強かった。
試合結果
2025.8.25
ラ・リーガ
第2節
アスレティック・ビルバオ 1-0 ラージョ
エスタディオ・サン・マメス
【得点者】
ATH:65′(PK) サンセト
主審:マルティネス・ムヌエラ