
難局打開のヒントは見つからず…
代表ウィークでニコ・ウィリアムズが負傷という大ピンチに見舞われてしまったビルバオ。アーセナルとのチャンピオンズリーグ開幕戦を控える中でなんとか難局を打開するためのヒントを見つけたいアラベスとの一戦に挑む。
3-2-5に変形しながらいつもよりも慎重にショートパスを主体としたボールの動かし方をするビルバオ。しかしながら低い位置でのパスワークにミスが出るなどなかなかリズムを掴むことができない。
プレスに来たアラベスを外せたパターンにおいてもなかなか加速することができないビルバオ。この辺りはやはりニコ・ウィリアムスの不在が色濃く出ている部分と言っていいだろう。
その分、トライを見せていたのは非保持の部分。いつもよりも左右にスライドしながらアラベスのポゼッションを高い位置で食い止めていく。おそらくはなるべくカウンターで運ぶ負荷を減らすために非保持を頑張ろうということだろう。
アラベスは左右にボールを動かしつつ、最終的には右サイドにボールを集約。ここから縦にパスを進めることで進撃していく形をとっていく。
基本的には非保持から両チームが狙いを作っていく展開だったと言っていいだろう。ビルバオは追い詰めて蹴らせて回収、アラベスはビルバオのバックスにプレスをかけてミスを誘発など、トランジッション成分が濃いところからチャンスを作っていこうという算段。裏を返せば保持からなかなかチャンスを作れなかった展開だったということでもある。
後半も展開としては同じ。保持ではなかなかアタッキングサードを打開することができないという堅い展開がつづていくこととなった。
膠着した試合はラッキーな展開で動くことに。先制したのはアラベス。右サイドからのCKをショートコーナーでスタートすると、クロスがベレンゲルに当たりそのまま直接ゴールイン。非常に幸運な形で先制点を奪い取る。
なんとか追いつきたいビルバオだが、アラベスはきっちりと5バックにシフトして自陣を固めていく。ポゼッションで左右に動かし、ビルバオの高い位置からのボール奪取を掻い潜ることもできていたし、左サイドからの陣地回復も多く見られる。受け止めるだけでなく、呼吸の時間を作ることでアラベスは確実に時計の針を進めていく。
結局試合はそのまま終了。幸運のゴールを守り切ったアラベスがアウェイでビルバオを下した。
ひとこと
失点は不運だったが、ニコ・ウィリアムズの不在が重たいことは動かしようがないところ。窮地を凌ぐ一手は90分では見つからなかった。
試合結果
2025.9.13
ラ・リーガ
第4節
アスレティック・ビルバオ 0-1 アラベス
エスタディオ・サン・マメス
【得点者】
ALV:57′ ベレンゲル(OG)
主審:ホセ・マリア・サンチェス