
ジリっとした展開を動かしてこじ開ける
保持でスタートするベティス。広がるCBにアンカー位置に入るアルティミラが2トップの間に立つ。中央とサイドにバランスよく陣形をとりながら、ビルバオのプレスを外していく。CHの相方であるフォルナルスは1つ前にスライド。ライン間の枚数を増やしていく。
進撃は主に左サイド。SHとSBの2人の関係性に中央からもう1人が絡めば枚数に厚みが出てくる。
一方のビルバオはややビルドアップで相手を外すところに苦労する立ち上がり。不用意なドリブルを起点とするボールロストや、中央に強引に突っかけるパスでなんとかファウルをとってもらったりなど、ギリギリのプレーが続く。
それでも前線の特性を活かしたシンプルな攻撃から活路。ニコ、イニャキ、ベレンゲルの3枚を軸とした速い形から攻撃を進めていく。よりゆったりと保持においてはサンセトとニコが絡む左サイドがメイン。時折レーンを入れ替えることでマークを外しながら前進していく。
サイドでの攻撃の活性化によりやや縦に速い展開も見られた試合だったが、サイドアタッカーが相手の守備に致命的な穴を開けることはできず。前半終盤のセットプレーからのパレデスの決定機が両チームを通じて前半最大のチャンスだったと言えるだろう。
後半、ポゼッションを増やしたのはベティス。左サイドから抜け出すアクションを作り、そこからのクロスでチャンスメイク。ファーサイドで構えたロ・チェルソからシューとシチュエーションを作った。
ビルバオも保持に回ると左サイドからのポゼッション。前線の自由の動き出しから縦パスを引き出してチャンスを作りにいく。前半よりも押し込んだ際には手数をきっちりとかける形で進撃していく。
この押し込むシチュエーションから先制したビルバオ。左サイドからの鋭いクロスがオウンゴールを誘発。ついに試合をこじ開ける。
反撃に出たいベティス。左サイドに密集させたところから右のガルシアを使うという大きな展開のパターンは見せたが、試合の流れを大きく傾けることはできず。
終盤には押し込んだところからセットプレーでパレデスが追加点。ビルバオが試合を決定づける。ベティスも一矢報いるが勝ち点奪取までは届かず。勝利したビルバオは連勝。好調を維持したまま代表ウィークを迎えることとなった。
ひとこと
ジリっと試合の中でなんとか押し込んだところから解決策を見つけたビルバオだった。
試合結果
2025.8.31
ラ・リーガ
第3節
レアル・ベティス 1-2 アスレティック・ビルバオ
エスタディオ・ベニト・ビジャマリン
【得点者】
BET:90+8′ バカンブ
ATH:60′ バルトラ(OG), 85′ パレデス
主審:イシドロ・ディアス・デ・メラ