
丁寧さと手堅さが同居する最小失点差
アウェイでのセルタ戦ではラングレの退場により数的不利に追い込まれた影響もあって引き分け止まり。中断明けは得意のホームに戻り、オサスナとの一戦からアトレティコの戦いは幕をあける。
互いに3バックベースの戦い方ではあったが、アプローチの方向性はやや異なった印象。よりショートパスでの繋ぎの意識が強かったのはアトレティコ。シャドーの背後にCHがポジションをとりながらのビルドアップを敢行し、ポイントを使いながら前進していく。
左サイドのレーンはより流動的。大外を固定せずゴンサレス以外の選手も大外を取ることで相手のマークを絞らせないようなポゼッションを見せる。
前線ではアルバレスが広い範囲を動きながらの仕掛け。バエナへのラストパスは動き出しも含めて見事の一言だったが、グリーズマンが相手のDFに干渉したということでオフサイドを取られてしまった。
一方のオサスナはなかなか攻め手が見つからずに苦戦。ブディミルへのロングボールはなかなか収まらず、時折左サイドを駆け上がるムニョスがチャンスを作ったくらいだった。
サイドを軸とした攻撃に縦の奥行きを作っていくアトレティコらしい攻撃でゴールに迫るホームチーム。相手のサイドの守備が一歩遅れることを利用し、そこから前線の動き出しからチャンスを作っていく。
後半も流れは同じ。丁寧にあらゆるレーンから背後に抜け出すアクションを行うアトレティコが試合の主導権を握る。非保持においてもハイプレスからテンポアップを敢行したアトレティコ。苦しむオサスナだったが、65分に右サイドからのファストブレイクで決定機を迎えるなど、反撃の狼煙をあげる。
だが、先制点はアトレティコ。右の大外のジュリアーノの突破からアルマダがゴールを決める。
追いかけるオサスナはポゼッションの割合こそ増えるものの、サイドからの裏抜けの頻度は低下。きっちりとサイドを封鎖するアトレティコに対して後手に回る。
明確に5バックにシフトすることで最小失点差をクローズしたアトレティコ。先制点をいかす手堅い試合運びで勝ち点3を確保した。
ひとこと
堅さもさることながらブロック守備の壊し方の丁寧さも好感が持てる。
試合結果
2025.10.18
ラ・リーガ
第9節
アトレティコ・マドリー 1-0 オサスナ
リアド・エア・メトロポリターノ
【得点者】
ATM:69′ アルマダ
主審:リカルド・デ・ブルゴス