Fixture
プレミアリーグ 第10節
2025.11.1
バーンリー(16位/3勝1分5敗/勝ち点10/得点12 失点17)
×
アーセナル(1位/7勝1分1敗/勝ち点22/得点16 失点3)
@ターフ・ムーア
戦績
過去の対戦成績

過去10回の対戦でバーンリーの1勝、アーセナルの6勝、引き分けが3つ。
バーンリーホームでの成績

過去10回の対戦でバーンリーの1勝、アーセナルの6勝、引き分けが3つ。
Match facts from BBC sport
- バーンリーは18回のプレミアでのアーセナル戦で1勝のみ(D4,L13)。唯一の勝利は2020年12月のエミレーツでの試合。
- アーセナルは直近11試合のバーンリーでのアウェイでのリーグ戦で無敗(W6,D5)。最後の敗戦は1973年の11月の2-1。
- バーンリーは18回のプレミアでのアーセナル戦で複数得点を挙げたことがない。単一チームが特定の対戦相手に対して複数得点を挙げられていない最長記録。
- アーセナルは直近24試合の昇格組との試合のうち23試合で勝利。直近13試合は連勝中。例外は2023年5月のフォレスト戦。
- バーンリーは直近2試合のプレミアで勝利。3連勝になれば2022年4月のマイケル・ジャクソン監督指揮下以来。スコット・パーカー監督が最後に3連勝を達成したのは2019年4月のフラム時代。
- アーセナルはプレミア4連勝中。2024年4〜8月の8連勝以来の長期連勝中。3試合連続で無失点での勝利中であり、4試合連続となれば2014年の4-5月以来。その時の4試合は全てミケル・アルテタが先発している。
- バーンリーはプレミアにおいて過去12回のその日を首位でスタートしたチーム相手に勝利したことがないD5,L7)。最後の首位相手の勝利は1975年10月。QPRを1-0で下している。
- アーセナルは今季のプレミアでセットプレーから11得点を挙げており最多。他のチームよりも2以上多い。全てのゴールのうち69%を占めている。アーセナルよりオープンプレーでのゴールが少ないのはフォレスト(3)、リーズ(4)、ウルブス(4)だけ。
- エベレチ・エゼは直近13試合のプレミアにおいて8つのゴールに関与(6G,2A)。一方で昇格組相手の直近15試合では6ゴール、4アシストを記録している。
- クイリンツィ・ハートマンは直近4試合のプレミアで4アシストを記録。しかし、4つのアシストは全てアウェイでのもの。ターフ・ムーアでのアシストを除けば、プレミアでバーンリーの選手が記録したアシスト数としては最多。
スカッド情報
- コナー・ロバーツ(膝)
- ゼキ・アムドゥニ(膝)
- ジョーダン・ベイヤー(もも)
- ガブリエル・ジェズス(ACL)
- カイ・ハヴァーツ(膝)
- ノニ・マドゥエケ(膝)
- マルティン・ウーデゴール(MCL)
- ガブリエル・マルティネッリ(筋肉?)
- ウィリアム・サリバ(筋肉?)
予習
第7節 アストンビラ戦

第8節 リーズ戦

第9節 ウォルバーハンプトン戦

今季ここまでの道のり

予想スタメン

展望
組み合えた先に見える勝ち点
10月の公式戦を全勝無失点で切り抜けたアーセナル。しかしながら、魔の11月と言われる1ヶ月に入ったことでまた流れは変わる可能性がある。もう1点、指摘しておくべきことは10月のアーセナルはロンドンから1回も出なかった。11月の頭はここから3試合全てロンドンを離れての一戦。地理的な要素も一変の可能性がある材料として頭の片隅に入れておいたほうがいいだろう。
アウェイ3連戦の1つ目の舞台はターフ・ムーア。バーンリーとの一戦からスタートすることとなる。バーンリーはここまで勝ち点10。近年の昇格組はなかなか残留に苦戦しているが、その点では今年の3チームはとてもよくやっている。昇格組の中で一番後ろを走るバーンリーも1試合平均勝ち点が1.0を超えるこのペースであれば、おそらく残留は見えてくるはずだ。
ここまでバーンリーが勝ち点を取れたのは9試合中4つ。サンダーランド、リーズ、ウォルバーハンプトンに勝利し、フォレストに引き分けている。見て貰えばわかるようにバーンリーが勝ち点を取れているのは昇格組もしくは現在の時点で降格圏にいるというどちらかの条件を満たしているチーム。トッテナム、マンチェスター・ユナイテッド、リバプール、マンチェスター・シティ、アストンビラというこの条件から外れるチームには勝ち点を取れていない。
10ポイント中7ポイントが本拠地のターフ・ムーアで取れている。この本拠地のバイアスも頭に入れておきたいところである。
フォーメーションは4-4-2か5-4-1の2択。リーズ戦のみは5-3-2とも取れる形が多かった。5-4-1の場合でも保持の場合では4-4-2にスライドするパターンもある。最近は5-4-1の形の方が多いように思うが、直近のウルブス戦は4-4-2である。
体感としてはがっぷりくみ合える相手に対しては4-4-2がベース。そうでなければサイドを埋める5-4-1にシフトするようなイメージ。4-4-2でスタートしても撤退する時間が長くなる場合は4-4-2からSHがWB、トップがシャドーに入る形で5-4-1にシフトすることもある。
基本的にはアーセナル相手であれば5-4-1で臨むだろう。序盤はなるべく高い位置で止める意識を持ちつつ、難しいと判断すれば撤退フェーズに入るだろう。ただ、こういう状態に追い込まれてしまうとなかなか勝ち切るのは難しい。
低い位置まで下がっていくと、簡易に陣地回復ができる手段がないチームなので、内容的には苦しいところがある。くみ合えるチームであれば4-4-2で挑むことや、一方的に押し込まれないチーム相手であれば勝ち点を取れているという点からも今季のバーンリーの得意パターンは見えてくる。
CHをフリーにし、幅を使うような形でWBを活用できれば攻撃面ではより可能性が高まってくる。CHが自由にボールを持てるかどうかが1つのポイントになる。速攻に関しては左のシャドーのアンソニーとCFのフォースターorフレミングの2人が中心になる。少ない人数での特攻の脅威度で言えば例えばクリスタル・パレスの水準にはないと思うが、CFの2人はいずれも直近のウルブス戦で得点を挙げており、勢いに乗っているとも思える。乗せるようなプレーは避けたいところだろう。
簡単に消し飛ぶ程度の貯金
アーセナル目線で言えばまずはきっちりと押し下げることが重要な要素になる。守備のブロックをこじ開けるめんどくささは増してしまうだろうが、今季のアーセナルはまずは自分たちの失点を少なくすることから入るべきチーム。相手の得点の可能性を下げるために陣地回復が難しい相手に対してはまずは押し下げることを意識するところから始めたいところである。
相手が5-4-1で受けてくれるのであれば、そもそもこのフェーズに至るのはお手軽。4-4-2で構えた場合は大外からハーフスペースを作ることでバーンリーのCHが最終ラインに吸収されるはず。こうなればCHが初手で埋めているバイタルのスペースは空くことになるだろう。相手が初期配置から対応する形で動くため、より動的なスペースは生まれやすくなる。プレスに屈することも考えにくいため、4-4-2で試しに来てくれるのであれば歓迎である。
避けるべき展開はCHが袋小路に閉じ込められること。そもそものミスが多くはないし、それ以上の貢献度があるので苦言を呈するということではないのだが、ここ最近にアーセナルがリズムを掴めない時間帯はスビメンディの縦パスがカットされる場面が多い。降りるエゼが捕まるパターンもここに分類される。CHにボールが入る際にはチャレンジングなパスコース以外に安全なパスコースを設けながらホルダーにリスクの異なる選択肢を作っていきたいところだろう。ここは相手が前からプレスに来た時に最も留意するべきポイントになる。
押し込むフェーズに関しては特に問題ではないように思う。直近の右サイドであれば同数で受けられても相手の逆を取るような崩し方はできているし、おそらくはCKは取ることはできるだろう。ライス、サカ、ガブリエウが揃えば今節も引き続きアーセナルにとってセットプレーはチャンスになる。
左サイドはやや試合ごとにばらつきがある。CHのライスの絡み方は少し安定しないところがあるので、この辺りは人選も含めて伸びしろ。ただし、先に述べたようにライスはプレースキックの点を考えると、今のアーセナルには明らかに欠かせない人物。ブライトン戦でも右IHのヌワネリがフリーランで左に顔を出したようにトップ下ロールの選手(もしくはギョケレシュ?)が絡んでくる形が改善策となるだろうか。
トロサールは間隔を開けた方がキレが保ちやすいように思うので、マルティネッリが穴を開ける時期が長くなればやや危機感があるところでもある。もっとも、WGのやりくりはマドゥエケが戻ってくるまで踏ん張れれば幾分か楽になるのは間違いない。もう一踏ん張りだ。
首位をキープしつつ、ライバルが勝ち点を落とすという状況はアーセナルにとっては追い風。しかし、現段階での勝ち点差は調子を崩してしまえばあっという間に消し飛んでしまう程度のものでしかないことは肝に銘じておくべき。アーセナルがやるべきことは先週と同じ。11月、アウェイ連戦と環境の転換点となるこの試合でも同じものを出せるかという点が注目の試合となるだろう。
