
慌てず落ち着いての3倍返し
中断前の試合でリーグ戦の無敗記録が止まってしまったバイエルン。フライブルクからのホームゲームで勢いを取り戻し、ロンドン遠征に向かいたいところだろう。
序盤からポゼッションはバイエルン。左サイドに落ちるケインは前節と同じではあるが、3枚目のバックラインのビルドアップ役をCHではなくGKにするなど微妙なずらしがあった。
アタッキングサードにおいての主役はオリーズとカール。トップ下に入ったカールとのポジションの入れ替えからオリーズは右サイドを制圧できそうな手応えはあった。
しかし、先に試合を動かしたのはフライブルク。べステ、シェアハントなどSHの裏抜けから陣地回復に成功すると、そこからロングスローを絡めたセットプレーでバイエルンを脅かす。すると、先制ゴールを決めたのは鈴木。セットプレーからの二次攻撃から見事なミドルシュートでネットを揺らす。
さらにはCKからの追加点を決めるフライブルク。ファーサイドのマンザンビのゴールでさらにリードを広げる。このマンザンビは左サイドでビルドアップの舵取り役を務めるなど、平場においても存在感があった選手であった。
2点のリードを許すバイエルンだったが、攻め筋がなかったわけではない。その攻め筋から着々と試合のリズムを取り返していく。右サイドのオリーズとカールの連携からあっさりと1点を返すと、前半終了間際にはオリーズが強シュートで見事にゴールを撃ち抜いて見せた。
後半も一方的な攻め立てからフライブルクの反撃を許さないバイエルンペース。ライン間で躍動するカールは後半も絶好調。押し込んでいくとセットプレーからウパメカノでやり返しに成功。バイエルンはこの試合初めて前に出る。
さらには密集打開で4点目を確保。細かいドリブルを相手を引き寄せるのに効果的に使いながら、最後はスペースを得たケインが左足で正確なシュートを決める。この時点で勝敗は決していたと言っていいだろう。
ジャクソン、オリーズとさらに2つのゴールを決めたバイエルン。2点のビハインドでも全くバタバタせず、強みを活かして押し切る王者の矜持を見せつけた試合となった。
ひとこと
強みを打ち出せれば問題ないという意識が強く見えたバイエルンだった。
試合結果
2025.11.22
ブンデスリーガ
第11節
バイエルン 6-2 フライブルク
アリアンツ・アレナ
【得点者】
BAY:22′ カール, 45+2′ 84′ オリーズ, 55′ ウパメカノ, 60′ ケイン, 78′ ジャクソン
FRI:12′ 鈴木唯人, 17′ マンザンビ
主審:スベン・ヤブロンスキ
