
中1日はサッカーじゃない
ECLの最終節は木曜開催、カラバオカップの準々決勝は火曜開催。6日で3試合を戦わなければいけない状況が確定しているパレス。土曜の深夜に開催される一戦はよりによって北部のエランド・ロード。負傷者にAFCONと離脱者が続々と出ているパレスにとっては地獄のような日程だ。
互いに3バックとなった立ち上がり。リーズは陣形をわざわざずらしながら前から捕まえる意識をきっちりと持っていくスタートとなった。前からの厳しいプレスにあいながらもパレスはギャップでピノが受けるなど少しずつギャップに入り込んでいく。
パレスも人を噛み合わせて前から追って行きたいという気持ちは見えたのだが、いかんせん足がついてこない。シンプルに機動力が足りておらず、とてもじゃないけども前からチェイスをかけることができる状況には見えなかった。
時折ギャップに入り込むピノが孤軍奮闘するパレスだが、徐々にリーズが一方的に押し込む展開に。マテタを潰しながら徐々に重心を敵陣に傾けていく。右サイドでは自由に動き回るアーロンソンがパレスのDFから自由になり続けていた。
押し込むリーズはセットプレーからあっさりと先制。ボックス内でニアフリックに抜け出したキャルバート=ルーウィンがシュート。一度は弾かれてしまうが、再び押し込んでゴールをもたらす。
1つのゴールではパレスの着火剤にはならないのがこの試合の辛いところ。テンポは上がらず、試合はパレスが延々とボールを持ち続ける時間が続いていく。
延々と自分のターンが続くリーズは1点目と同じ形から追加点。フリックから抜け出したキャルバート=ルーウィンが再びゴールを決めて、リードを広げた状態でハーフタイムを迎える。
後半も展開は同じ。パレスはシャドーの左右を入れ替えるなどマイナーチェンジは図るがエンジンがかからないチームにとっては焼け石に水。リーズがゆったりとしたポゼッションから一方的にパレスを押し込み、陣地回復も許さない。
終始押し込む時間帯を続けたリーズは再びセットプレーから追加点。二次攻撃から押し込んだアンパドゥが試合を完全に決める3点目を仕留めた。
疲労困憊の主力を諦めてフレッシュな前線を入れたグラスナー。痛々しい感じは無くなったが、なかなか流れを取り戻して主導権を握るというところまでは至らなかった印象だ。
ややアクシデンタルなPKから1点を返すことに成功したパレスだが、終盤にさらに失点を重ねてしまい、終わってみれば4-1。過酷な日程の現実を突きつけられる結果となった。
ひとこと
サッカーは中1日で試合をするものじゃない。
試合結果
2025.12.20
プレミアリーグ 第17節
リーズ 4-1 クリスタル・パレス
エランド・ロード
【得点者】
LEE:38′ 45+4′ キャルバート=ルーウィン, 60′ アンパドゥ, 90+11′ シュタハ
CRY:90+2′(PK) デベニー
主審:トーマス・ブラモール
