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「Third time lucky」~2025.12.27 プレミアリーグ 第18節 アーセナル×ブライトン プレビュー

目次

Fixture

プレミアリーグ 第18節
2025.12.27
アーセナル(1位/12勝3分2敗/勝ち点39/得点31 失点10)
×
ブライトン(9位/6勝6分5敗/勝ち点24/得点25 失点23)
@エミレーツ・スタジアム

戦績

過去の対戦成績

 過去の対戦でアーセナルの6勝、ブライトンの3勝、引き分けが1つ。

アーセナルホームでの戦績

 直近10試合でアーセナルの4勝、ブライトンの4勝、引き分けが2つ。

Match facts from BBC sport

Match facts
  • アーセナルは8試合のプレミアでのブライトンとのホームゲームで3勝(38%,D2,L3)。5試合対戦経験がある相手の中でこれより低い勝率のチームはウィンブルドン(25%)とリバプール(36%)だけ。
  • ブライトンは直近4試合のプレミアでのアーセナル戦で未勝利(D2,L2)。しかし、昨季はビハインドから1-1に追い付いてのドローを2試合とも記録した。
  • アーセナルのプレミアにおけるブライトン戦のホームでの勝利は3つとも2-0のスコア(2017年10月、2021年5月、2023年12月)。失点した5つの試合ではいずれも勝利を逃している(D2,L3)。
  • アーセナルは直近5試合のプレミアでのホームゲームで全て勝利。ミケル・アルテタ政権下でこれより長い連勝は2022年4月から12月の10連勝だけ。
  • ブライトンは直近2試合のプレミアで無得点。エバートンと同じく第16節と第17節において得点できなかった2つのチームのうちの1つ。3試合連続の無失点になれば2024年1月以来。
  • アーセナルはプレミアにおいて5回クリスマスの順位表でトップをマークしているが、過去4回(2002-03,2007-08,2022-23,2023,24)ではいずれもタイトルを逃している。そのうち2回はアルテタ監督のもの。3回クリスマスに首位に立った監督でタイトルを獲得できなかった指揮官は過去に存在しない。
  • ファビアン・ヒュルツェラーが指揮するブライトンは過去10試合の12月のプレミアで勝利がない(D6,L4)。12月に勝利経験がない監督としては最も多い数字。
  • サンダーランド戦のブライトンはリーグ最年少の指揮官(32歳297日)が今季のプレミアの中で最も若い平均年齢(23歳240日)のスタメンを送り出し、プレミアにおける最年長選手(ジェームズ・ミルナー,39歳350日)を途中交代で起用した。
  • 500分以上の今季のプレミアで起用された選手の中で90分におけるチャンスクリエイトの数がマルティン・ウーデゴール(2.5)より多いのはジェレミー・ドク(3.4)とラヤン・チェルキ(3.2)だけ。エバートン戦では4つのチャンスクリエイトを記録した。
  • ダビド・ラヤは出場すればプレミアにおける150試合出場を達成。2021年8月のラヤの初陣以降、58試合のクリーンシートを記録しており、この期間における最多記録を持っている。

スカッド情報

Arsenal
  • ピエロ・インカピエ(肩?)
  • ガブリエル・マルティネッリ(打撲?)
  • クリスティアン・モスケラ(足首)
  • ベン・ホワイト(大腿部)
  • ガブリエウ・マガリャンイス(鼠蹊部)
  • カイ・ハヴァーツ(膝)
  • マックス・ダウマン(足首)
Brighton
  • マッツ・ウィーファー(頭部)
  • ダニー・ウェルベック(腰)
  • ステファノス・ツィマス(ACL)
  • アダム・ウェブスター(膝)
  • ソロモン・マーチ(膝)
  • カルロス・バレバ(AFCON)

予習

第15節 ウェストハム戦

第16節 リバプール戦

第17節 サンダーランド戦

今季ここまでの道のり

予想スタメン

展望

WG不在の左サイドに新機軸

 ついにプレミアはフェスティバル・フィクスチャーに突入。ボクシング・デーが絡む第18節からの4試合は一気に消化することとなる。首位から最下位まで等しく苦しい2週間に挑むこととなる。

 今節のアーセナルの相手はブライトン。今季はすでにEFLカップでの対戦を消化し、アーセナルが勝利。12月の試合はその日と同じくエミレーツでの開催となる。

 ブライトンの今季は序盤こそ結構バタバタしていたが、秋先からは調子が安定。少しずつ順位を伸ばしているところではあるが、ここにきてまた4試合勝利なしと苦しんでいる。

 EFLカップのプレビューではラター、ミンテ、三笘など反転からスピードアップできる選手から一気に勝負をかけていくのが今季のスタイルという風に紹介した。しかし、左サイドの三笘が負傷したことによりそのシステムも立ち行かなくなってきた感。

 その間に生み出されたWGに頼らない形がデ・クーパーとカディオールのSBの二連構成。CH、トップ下を絡めたローテでポジションを動かすことにより、今季の定点攻撃感が強いブライトンではなく、保持から相手のプレスをかき乱すようなスタンスも。

 押し込み切ってしまうと苦しいところではあるが、サイドチェンジやカウンターであればとにかく追い越すアクションから奥を取ることができるなど左サイドからクロスを上げる形はなんとか作ることができる。

 ただ、そうした保持局面での前段階を作ることができないと結局はミンテやラターといった個人に頼るスタンスになってしまう。リバプール戦などは完全にそういうムードになりつつあった。

 少し頭が痛いのは直近ややミンテの調子が落ちているように見えること。サンダーランド戦では対面のヒュームに抑えられてしまい、珍しく突破口にはなりきれすに沈黙してしまったところがあった。

 リバプール戦では一手遅れのマンツーで後手に回るなど守備面でのシャープさがかけていたのも気になった。遅れて出ていくアクションはプレス耐性がある相手に対して一番やってはいけないこと。リバプールは今季なかなか見せられなかった中盤の機能性を存分に見せる形となった。

 ボスカリ、コッポラの両CBがサンダーランド相手にクリーンシートを飾ったり、フェルブルッヘンのパフォーマンスが良かったりなど好材料がないわけではないが、ファン・ヘッケとダンクがおそらく戻ってくるであろう今節もクリーンシートを継続できるかは難しいところ。ハイラインでの迎撃で難が出ないかどうかが試される形になる。

後ろ重心での落ち着きを持てるか

 カラバオカップではPK戦にもつれながら準決勝に。1月もハードな日程が確定したこととなるアーセナルはここからどれだけ年末年始を凌ぎながら春先に向けてエンジンをかけていけるかが問われることとなる。

 カラバオカップにおける一番の課題は後半頭の入りだろう。ハーフタイムではスコアレスだったとはいえ、6日間で3試合をこなすクリスタル・パレスに対して、後半頭に勢いを取り戻すチャンスを与えてしまった。

 リードはしていないが、前半と同じペースで殴り続けて行ければ問題なかったという意味でまずは相手の勢いを殺す必要があった試合であることは明白。リードをしている時と同じような立ち回りが求められるような後半の立ち上がりだったように思う。

 そういう状況でアーセナルはスピードアップをしながら攻撃で仕留めることも、後ろ重心でプレスを回避することもできなかった。これが1番の反省点。最後の失点はクローズがどうこうというよりもこうした後半の頭からの流れで連綿と続いてしまったせいでパレスに慢性的にチャンスをがある展開を続けてしまったという反省が大きい。

 スピードアップしてカウンターで仕留められればいいのだけども、必ずしも前線のアタックがシャープなわけではない。実際、アーセナルはどちらかといえば急ぎながら追加点を奪う選択をしながら、相手のプレスをひっくり返して致命的なダメージを与えるところまでには至らず、結局両チームにチャンスがある状況になってしまうことが多い。

 個人的にはきっちりと後ろ重心でボールを動かしながら相手のプレスの心を折るフェーズを作りたい。過密日程で戦う上では瞬間的に後方を重くする形で相手に前から追うことを諦めさせるスキルが必要。パレス戦ではスビメンディとラヤがいなかったというエクスキューズがあるとはいえ、ガブリエウがいなくなってからはこうした保持でのコントロールができない試合が少しずつ増えている。エバートン戦ではいい片鱗を見せただけに、パレス戦で逆戻りしてしまったのは難しいところである。

 ブライトンとの対戦を意識した話というよりは過密日程におけるアーセナルの課題になってしまった。ブライトン戦は簡単にいえばリバプール戦の再現が理想的。中盤でのマンツーでのプレスに対して、一手遅れの状況を作り出すのが一番。LSBは絞りながら中盤の4枚目となり3センターで受けたいブライトンに迷いを与えたい。

 高い位置からのプレスは片側サイドに追い込んでいき、徐々にミンテの一本足打法に誘導することができれば、選択肢を絞ることはできる。もっともこの形が有効かは対峙するSB次第。カラフィオーリ(この試合でCBなのかはわからないが)は今季の対人に信頼を置くことはできるが、この試合でその信頼を確固たるものにできるか。ここのマッチアップが計算できるのであれば、中盤で枚数を合わせたプレスから長いボールに誘導してミンテのロングボールの一本道勝負でいい。

 クリスマスの首位通過はここ4年で3回目。アーセナルにとっては三度目の正直となる。冬の王者のタイトルは何回手にしても誰も覚えていない。シーズンの王者を手にするためのチャレンジを今後こそ成功させたいところだろう。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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