Fixture
カラバオカップ
準決勝 2nd leg
2026.2.3
アーセナル
×
チェルシー
@エミレーツ・スタジアム
戦績
過去の対戦成績

過去5年間の対戦でアーセナルの8勝、チェルシーの1勝、引き分けが3つ。
アーセナルホームでの戦績

直近10試合でアーセナルの7勝、チェルシーの2勝、引き分けが1つ。
スカッド情報
- ブカヨ・サカ(臀部)
- ミケル・メリーノ(脚)
- マックス・ダウマン(脚)
- エステヴァン(?)
- ジェミー・ギッテンス(腿)
- ミハイロ・ムドリク(出場停止)
- ロメオ・ラヴィア(腿)
- レヴィ・コルウィル(膝)
- トシン・アダラバイオ(腿)
- ダリオ・ルイス・エスーゴ(?)
予習
カラバオカップ 準決勝 1st leg アーセナル戦

第23節 クリスタル・パレス戦

CL 第8節 ナポリ戦

第24節 ウェストハム戦

今季ここまでの道のり

予想スタメン

展望
ロシニアーの特色は減少傾向
エランド・ロードでの快勝でリーグ戦4試合ぶりの3ポイントを手にしたアーセナル。シティ、アストンビラとの勝ち点も再び開き、ひとまずファンにとっては溜飲が下がる週末となった。ミッドウィークに迎えるのはチェルシーとのカラバオカップ2nd leg。スタンフォード・ブリッジでは3-2での勝利を挙げたカードである。
1st legでの対戦時はデータが少なかったロシニアーのチェルシーであるが、当時書いたレビューで持った印象と大きく違うチームではないなというのが以降の対戦を見守った感想でもある。
ボール保持に関しては基本的な陣形は前任者と同じ。バランスは変化しており、CHはもともとの位置に固定傾向。SBは大外ロールの割合が増える。
ただし、パーソナリティによって役割は変化。エンソがCHの時は前に出ていく頻度が多く、ハトやククレジャにはIHのような中盤の役割を持たせる。結局、3-2-5は維持するので誰かしらが元の陣形から動かないと3-2-5にはならないという話なのだけども。
試合の中でのポジションの自由度は向上しており、構造を維持しながらローテをする傾向が強い。特に左サイドはビルドアップから旋回の傾向が強く、この配置でのズレから前進を狙っていこうとする。
前任者はかなりこの部分をWGにとっとと預けることで解決しようとしていたが、ロシニアーになってからはビルドアップのフェーズで相手のライン間などのクリティカルな部分で前を向く選手を作るのが丁寧。この部分は監督交代における保持での変化のように思える。
ただ、留意したいのは直近では旋回で解決する傾向は薄れているということ。相手の対策が進み、ローテに対してマンツーでつぶしてくるチームに対してはなかなか駆け引きをしながら解決策を見つけることができない。ウェストハム戦の前半はまさにその沼にはまってしまい、左サイドでの可変構造が全くプラスになっていなかった。
そのウェストハム戦で逆転勝利に持っていくことができたのはシステムの改善というよりは結局クオリティだろう。ジョアン・ペドロのような前を向く力が高い選手を投入することで前を向くことが難しい状況をその状況のまま解決してみせた印象だ。あとは相手のプレスが疲れてきて、パーマーのような刹那のフリーを生かせる選手を時間とともに生かせるようになったとか外的要因にも助けられたように思えた。
個人の力が重要になってくると必然的に大外のWGの突破力は欲しくなってくるところ。その点でいま一番上向きのエステヴァンのコンディションは大きなポイントになる。個人的な問題で難しい時期に突入しているということだが、ややネトの調子が下降トレンドになっていることを考えれば、中盤でのキャリーとフィニッシュへの強引さを持っているエステヴァンの存在の有無は大きく戦況を分けることになる。
守備面で気になるのはポケットの封鎖だろう。ナポリ戦、ウェストハム戦の2試合でこのエリアは狙われていた。誰が埋まるのか決まっていないということが必ずしも悪いというわけではない。決まっているということは相手に利用されるということでもあるからだ。だが、今のチェルシーの場合は決まっていない分、シンプルに遅れているので危機管理の整理が行き届いていないのだなと思う。
ウェストハム戦は左サイドユニットを入れ替えた影響が大きかったと思うが、ナポリ戦では右のポケットをカイセドが埋められていない。特定の守備者に対する課題というよりもチームとして抱える問題といって間違いないと思う。
逆転突破に対しては後方を埋める意識よりも前方へのスライドを意識する守備になりがちなのがあるある。そういう意味では課題を解決しつつ、前向きな姿勢を維持できるかがアウェイでの勝利のための必要な姿勢ということになるはずだ。
CHの負荷を下げる前線の守備
アウェイでの1st legでは悪くはなかったがもっとできることはあったなという印象。2失点目でまだまだ相手に逆転突破の可能性を残してしまったなという点は当然留意しておく必要がある。
1st legで提示された課題は前プレスに関するギャップ。特に下図のようにスビメンディ周辺に多くの選手を置くことで縦パスの受け手を絞らせないということになる。

1st legでのレビューの復習になるが、アーセナルのCHの守備の役割はざっくりと2つ。前へのプレスの連動と後方へのパスコースの制限。結局のところ、この2つの切り替えが無理なくできるかどうかがアーセナルの中央守備は機能するといっていい。


ジェズス、ウーデゴールの組み合わせでもCHと2トップの守備の接続がうまくいかない試合はある。ここを改良できるかは後半戦の課題といえるだろう。
逆に言えば今のアーセナルを中央から壊すことができるのはこの素養を明確に持っているチームだといえる。マンチェスター・ユナイテッドは明らかにそうだったし、チェルシーの1st legでもその片鱗は見えた。逆にリーズはまずCFに背負ってもらうところが設計のスタートだったので、そこをガブリエウに簡単にとがめられてしまうことで1つ目のステップに躓いてしまった。
ただ、先に述べたように結局今のチェルシーは個人で背負いながら反転できる選手に依存しながらの前進が増えている。ジョアン・ペドロが背負えればそれで解決!でももちろんいいのだが、ウェストハムとは守備陣の強度が異なるアーセナル相手に同じ策が通用するかは不明。チェルシー側は先に挙げた「アーセナルの中央ブロック破壊要件」を満たすためのいずれにしてもアーセナルは2回目の対峙となるチェルシーの左可変にはきっちりと策を用意する必要がある。
保持においては深さを作りながらチェルシーの布陣を縦に間延びさせていきたいところ。カイセドが復帰したとはいえ、ハイプレスに出ていったときの間延び感は否めない。アーセナルとしてはユナイテッド戦のようにハイプレスに対して我慢しながら前進をしていきたいところ。0-0のまま進めば嫌なのはチェルシー。我慢比べからは逃げたくはない。
敵陣ではシンプルにポケット連打でまずはチェルシーの様子をうかがっていきたい。遅れるのであればストレートにここを活用する形でOK。仮についてくる意識が強いのであれば、右のWGを手前に引くことでククレジャをどかし、広大なスペースに人を送り込むことでチェルシーの左サイドに判断の負荷をかけていきたい。

奥に奥にという意味でユナイテッド戦は急ぎすぎてしまったきらいがあるので、相手を引き寄せてから奥を取るという落ち着きがあってもよい。前プレスとともにユナイテッド戦の教訓を生かしながら、ウェンブリーへの切符をつかみたいところだ。
