MENU
カテゴリー

「Catch up E-1 Football Champion Ship」~2022.7.27 E-1フットボールチャンピオンシップ 第3戦 日本×韓国 ハイライト

■ハイラインに裏打ちされた支配力で圧倒

 E-1選手権のトリを飾るのは優勝決定戦となった日本×韓国のカード。中国に引き分けて勝ち点的には一歩後退している日本だが、直接対決に勝利すれば韓国の4連覇は阻止することができる。

 優勝条件がより厳しいという状況も手伝ってか、より高い位置からのプレッシングを立ち上がりから行っていたのは日本の方だった。西村と町野の2トップがバックラインにチェイシング。韓国のCBコンビがビルドアップで幅を取らないこともあり、アンカーの管理までは彼ら2人の受け渡しで十分賄うことが出来た。

 逆にバックラインでアウトナンバーを作ることができない韓国は苦戦。バックラインから出てくるボールはことごとくラインを上げる日本のDF陣に咎められる。このあたりはハイライン、ハイプレスを行える横浜FM所属選手を軸に選んだスタメンならではという感じ。無論、谷口や佐々木も普段のクラブと遜色ない高い位置からの潰しを行って見せた。中盤では藤田がU-23アジア選手権に続き、左右に顏を出しながらクラッシャーとして暗躍した。

 というわけで韓国のチャンスは散発的に。畠中、谷口に個人で入れ替われる場面か、保持で自由が与えられている小池の裏をトランジッションで狙う形の2つのパターンに前進は限定されることとなった。

 一方の日本もボールを奪ってからの前進のパターンがそこまで豊富だったわけではない。序盤は右サイドのフリーランが突破口に。水沼はサイドに流れながら韓国の左サイドの裏をトランジッションで狙うが、序盤はクロスの精度が合わないのは香港戦と同じ。それでも同門である小池とのレーンの棲み分けはスムーズであり、ハーフレーンと大外の分担は出来ていた。

 逆に左サイドは相馬が大外からの仕掛けを狙う形に。韓国の守備陣は手を焼いていたが、こちらもラストパスが刺さらない形に。相馬は西村と挟み込んでのプレスから決定機を生みだすなど、プレッシングから貢献度の高いパフォーマンスを見せていた。

 韓国はしばらくするとアンカーに入ったギョンウォンがサリーを行うように。日本の前からのプレッシングを外しに来る。サイドを押し上げて幅を取りながらのポゼッションができるようになった韓国は徐々に保持の時間を長くしていく。サイドに振られながらもバックラインに声をかけながら穴を空けまいと奮闘する水沼の姿は非常に印象的だった。

 後半になると日本がより支配的な展開に。前半よりもサイドに人数を賭けながらの崩しを重視し、きっちり押し込むことを重要視するように。西村や藤田など配置の上では中央に陣取る選手たちもサイドに流れる頻度を増やす。その代わりに小池や岩田が躊躇なく前線に飛び込んでいたのはさすがのマリノスクオリティである。

 先制点は支配的に入った後半の日本の流れがそのまま反映されたような形。小池で幅を取り、時間をもらった藤田がピンポイントで挙げたクロスの先にいたのは逆サイドの相馬だった。

 韓国は右サイドを軸にプレスを脱出しようと試みるが、前半以上に前がかりなプレッシングを敢行する日本のDF陣に苦戦。ウォンサングと佐々木のマッチアップは個人的には激熱であった。そんな佐々木がセットプレーから日本に追加点をもたらす。森保監督が長年信頼を寄せるDFがここで結果を出して見せた。

 しかしながらこの日のハイライトはやはり3点目だろう。右の大外に張った宮市(怪我、大丈夫?)を囮として小池が空いたスペースに侵入。広がったインサイドに躊躇なく藤田がパスを刺すと、西村が落としを走り込んだ小池に合わせる。マリノス勢がデコレートしたお立ち台にのぼったのは町野。大会通算3点目となるゴールは韓国の心を折るには十分なものだった。

 試合はそのまま終了。後半の支配力をことごとく得点に結びつけた日本が韓国を下し、2013年以来のE-1選手権優勝を決めた。

試合結果
2022.7.27
E-1フットボールチャンピオンシップ 第3戦
日本 3-0 韓国
豊田スタジアム
【得点者】
JPN:49‘ 相馬勇紀, 64’ 佐々木翔, 72‘ 町野修斗
主審:アクロフ・リスクラエフ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次