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「Catch up U-23日本代表」~AFC U-23アジアカップ グループステージ 第1節 日本×UAE~ 2022.6.3

■ミスから始まる失点の応酬に細谷が終止符

 ともに4-3-3同士のフォーメーションとなった一戦。互いに高い位置からのプレッシングで相手のビルドアップを阻害していく立ち上がりだった。

 ただし、4-3-3同士の対戦では意外と前からのプレスは枚数が噛み合わない。UAEも日本もプレスは捕まえどころが見つけられずに空回りしていた印象だった。

 日本は左のSBの加藤がより積極的に攻め上がる左サイドから攻勢に。斉藤と加藤の2人からサイドで壊すことを狙う。左サイドにボールがある時には逆サイドのポジションが甘くなりがちなUAE。日本は右のIHだった鈴木唯人が浮く機会が多かったのだが、ここをうまく使えない。

 そもそも工数が掛かってしまうと連携面で難が出てしまうのが今の日本の完成度。水を撒かない芝でパススピードが弱まっていることも相まって、ボールを引っ掛けてしまう。裏抜けを絶えず狙っていた細谷をシンプルに使った方がこの日はもしかしたらチャンスを作れたかもしれない。

 UAEがそんな中で狙いを定めたのは右サイド。攻撃時に高い位置をとる日本の左サイドを裏返す形で攻勢に出る。日本は藤田が早めにスライドすることで、サイドを塞ぐことを狙っていたが、加藤の背後を狙い撃ちされると危険が場面がちらほら。カバー範囲が広くなるとチェイス・アンリは入れ替わられてしまうこともあり、やや拙さが先行するパフォーマンスに終始。UAEは攻略の糸口を見つけることができた。

 迎えた後半、試合を動かしたのは両チームのバックラインのミスだった。先にミスを犯したのはUAE。右サイドの内野のクロスをスレイマンが弾ききれずにスルー。これを収めた鈴木唯人がそのままゴールを打ち抜いてオープニングゴールを手にする。

 しかし、直後に日本の最終ラインにもミスが。左サイドのチェイス・アンリと加藤はともにロングボールの処理をしきれず、ボールを受けたアルブローシがそのままゴールにねじ込む。先制直後に日本はUAEと足並みを揃えるように失点を献上してしまった。

 特にチェイス・アンリにとっては悪夢のような日になってしまった。その後、70分に犯したハンドでUAEにPKを与えてしまい、逆転のピンチを迎える。しかし、これは鈴木彩艶がセーブ。UAEにリードを許さない。

 試合を決めたのは細谷。交代で入った藤尾が右サイドから上げたクロスをヘッドで仕留めて勝ち越す。あまり体勢がいい形でのヘッドとは言えなかったが、それでもこれだけのスピードでボールをゴールに突き刺すのはさすが。ポテンシャルの高さを感じさせるものだった。

 ミスから始まる得点の取り合いに細谷が終止符を打ったこのゲーム。日本がUAEを下し、開幕戦を勝利で飾った。

試合結果
2022.6.3
AFC U-23アジアカップ
グループステージ 第1節
U-23日本代表 2-1 U-23UAE代表
パフタコール・マルカジイ・スタジアム
【得点者】
日本:61′ 鈴木唯人, 76′ 細谷真大
UAE:63′ アルブルーシ
主審:ディラン・ペレラ

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