今季初のリーグ戦スコアレス
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上位対決となったこのカード。先にチャンスを見出したのはアーセナル。トーマス番をするギマランイスや食いつきの良いIHなど、ニューカッスルの中盤の特性を利用し、高い位置までニューカッスルの中盤をおびき寄せる。
すると、そのMFの背後のスペースを利用して加速。特にアーセナルの右サイドのサカ、ウーデゴールはウィロックが飛び出していったスペースを使いながらスムーズに前進をしていった。
この状況に待ったをかけたのはジョエリントン。WGがプレス位置を下げることでサカを封鎖し、ひとまずの応急処置を行う。これにより、アーセナルはスピードアップも出来なくなったが、ニューカッスルも重心が下がりすぎるため、保持での回復がしにくくなるという相討ち状態に。アーセナルは押し込みつつも打開のポイントを押さえられ、ニューカッスルは押し返せない状況が続く。
どちらかといえば、打開策を提示できていたのはア―セナルの方だろう。右サイドはSBのホワイトが献身的にサカの周辺をうろちょろ。キックの精度がある選手なので、ニューカッスルとしても放っておきにくい。しかし、サカにダブルチームはつきたい!というジレンマにニューカッスルは悩まされる。サカとホワイト、どちらもケアしようすれば、当然インサイドにスペースはあく。37分のトーマスのミドルのシーンなどはそうした事象をアーセナルがうまく活用した代表例といえるだろう。
左サイドではジンチェンコが躍動。ぱっと見はDFの背中に隠されているコースに見事に縦パスを通す隙を作り、ボールを前進させることに貢献していた。
押し込まれたニューカッスルは右サイドを軸に後半に反撃。ハイプレスからラムズデールを慌てさせる場面を作るなど、エミレーツに冷や汗をかかせる場面を演出する。
しかし、CFのウィルソンがジンチェンコに気を取られたことでアーセナルはCBが高い位置から強気の配球ができるようになった。よって、後半はサイドに付けるボールをバックラインからスムーズに出すことで敵陣深くまで侵入する。
だが、ニューカッスルの守備ブロックは人の山。中盤の守備意識も高く、全員守備を具現化したようなチームである。とりわけこの日のアーセナルは交代して違いを作り出せるアタッカーが見当たらない。ただし、放っておいても得点の可能性はあっただけに、アルテタとしては難しい判断を強いられることになったはずである。
最後までゴールに鍵をかけたニューカッスル相手にアーセナルは沈黙。今季初のリーグ戦ノーゴールで連勝はストップすることとなった。
ひとこと
ジョエリントンの前向きな守備と後ろのカバーを両立する感じは素晴らしい。ホワイトはサボらずに攻め上がって素晴らしい。攻撃的なポジションの守備での功労と守備的なポジションの攻撃での功労という違った献身性が見られた試合だった。
試合結果
2023.1.3
プレミアリーグ 第19節
アーセナル 0-0 ニューカッスル
エミレーツ・スタジアム
主審:アンディ・マドレー