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「EURO2020ハイライト」~Group C Match day 1 オランダ×ウクライナ~ 2021.6.13

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■香車型WBの活躍で乱打戦を制する

 先行して第1戦を開催したイングランド(グループ順に記したこの記事では後ろだけど)に続き、オランダも非常に強度の高いプレーを見せた。攻撃時はWBが高い位置をキープ。加えてIHのワイナルドゥムも機動力を活かしてエリア内に侵入。立ち上がりから厚みのある攻撃でウクライナを攻め立てる。

 ここまでのチームはサイド攻略が主体のチームが多かったが、オランダは中央突破が主体。デパイのように間受けが得意な前線のプレイヤーを活かして、中央での細かいパスワークからの裏抜けでチャンスを作る。

 そんなオランダに対抗するウクライナ。4-3-3の守備網は中央を固める立ち位置を取る。そうなったときに手薄になるのがサイド。特にオランダの右サイドであるダンフリースがこの試合では効いていた。WGの裏で受けて持ち上がりウクライナの左サイドをえぐる。ダンフリースにとっては、IHのワイナルドゥムが中央の攻撃参加に加えてサイドの手助けができることが大きかった。中央でのパスのコンビネーションと大外の香車型WBの突撃というコンボでオランダが立ち上がりから攻め立てる。

 しかし、ダークホースとして有力視されるウクライナも黙ってはいない。彼らの持ち味はトランジッション。ボール奪取からのロングカウンターはウクライナの狙い目。距離が空きやすいオランダの3センターの間でCFのヤレムチュクが受けることで、カウンターの起点となった。敵陣に攻め込んだ後はロスト後のゲーゲンプレスもウクライナの強み。ラインコントロールが危ういオランダを脅かす場面も十分にあった。

 互いに攻撃面で強みを見せながらもスコアレスで前半を終えた両チーム。待っていたのは得点ラッシュの後半だった。オランダの得点のキッカケとなったのはダンフリース。重戦車のように突き進み右サイドを打開。ワイナルドゥムとベグホルストの得点を続けざまに挙げる原動力になる。

 だが、試合はここから一変してウクライナのペースに。前半に指摘したオランダの被カウンター時の3センターの脆さがさらに顕在化。オランダのCBが出ていくも潰しきれずにむしろ傷口が広がるシーンも。止められるファン・ダイクがいればこれでもいいのだろうけど。怪しいカウンター対応に付け込んだウクライナはここから一気に追いつくところまで。2点目のヤレムチュクのシーンを見るとオランダのセットプレーの守備にも不安が残る。

 しかし、試合を手にしたのはオランダ。そしてまたしても活躍したのはダンフリース。前半にドフリーで外したヘッドを今度は叩きこみ貴重な勝ち越し点をゲット。トータルで見れば打ち合いでの破壊力に分があるオランダがウクライナを上回った一戦だった。

試合結果
オランダ 3-2 ウクライナ
ヨハン・クライフ・アレナ
【得点者】
NED:52′ ワイナルドゥム, 58′ ベグホルスト, 85′ ダンフリース
UKR:75′ ヤルモレンコ, 79′ ヤレムチュク
主審:フェリックス・ブリヒ

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