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「EURO2020ハイライト」~Group B Match day 1 デンマーク×フィンランド~ 2021.6.12

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■90分戦いきった両者に称賛を

 フィンランドの歴史的な国際試合初勝利という結果以上に、この試合の最も大きなトピックスになったのは前半終了間際にデンマークのエリクセンに起こったアクシデントだろう。幸い、容態は安定しているという一報までは確認できており、ひとまずは安心という所だろう。デンマークの選手、スタッフをはじめ、このゲームに携わるすべての人がこの事態に迅速にかつ適切に向き合い、90分を無事に終えることができた。関係者各位に大きな称賛を送りたい。そして、一日でも早いエリクセンの回復を祈りたい。

 試合に関してはデンマークが一方的に押し込む展開になった。5-3-2で構えるフィンランドに対して、デンマークはサイド攻略を軸に挑む。特に右サイドのケアーから逆サイドに低弾道で送るフィードは効果的。5バックの手前、そして3センターのスライドが間に合わない位置に送り込むフィードでデンマークは横に揺さぶることができていた。

 しかしながらクロスに対してフィンランドが粘り強い対応をしたこと、そしてGKのフラデツキーがゴールマウスに立ちはだかったことで得点を許さない。加えて、サイドからのボールの精度という部分でエリクセンという戦力を失ってしまったことも影響はあっただろう。

 後半はフィンランドもより攻め気が強かった。そもそも、フィンランドは保持の機会こそ少ないが、少ない機会ではボールを大事にする傾向が強かった。特にWBが高い位置を取り、大外を起点にすることで押し込み返そうという狙いが見られた。その狙いがこの試合で唯一実ったのが先制点の場面。左サイドから上がったクロスをポーヤンパロがねじ込み、ファーストシュートで先行する。

 守備面でも後半は攻略されていた右サイド側にカマラを置くことで、手当てを行うフィンランド。ただ、デンマークの狙いは相変わらずこちらのサイド。このサイドをカマラがいない間に攻略することである。サイドチェンジから3センターをどかしたところで同点のチャンスとなるPKを奪取。しかし、これはホイビュアが慎重に蹴りすぎた結果、フラデツキーに止められてしまう。

 最終盤はヴェスターゴーアを左に入れて、さらなるテコ入れを図ったデンマーク。しかし、最後の最後まで跳ね返したフィンランドがデンマークをシャットアウト。よくしのぎ切った。デンマークにとっては手痛い敗戦だが、この試合を90分やり切った彼らには目いっぱいの称賛を送りたい。

試合結果
デンマーク 0-1 フィンランド
パルケン・スタディオン
【得点者】
FIN:59′ ポーヤンパロ
主審:アンソニー・テイラー

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