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「Catch up UEFA Champions League」~2021.9.15 UEFAチャンピオンズリーグ グループD 第1節 インテル×レアル・マドリー

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■クルトワで我慢し、若武者で刺す。これぞマドリー

 形は違えど、両チームのボールの運び方の意識は同じ。最終ラインからボールを運ぶように引き出しながら数的優位をベースに進めていくやり方である。インテルは3バック+アンカーを軸に相手の前線のプレス隊と対峙。数的優位に加えて、マドリーの中でも守備の規律に怪しさが見えるヴィニシウスのところからボールを運んでいく。

 対するレアル・マドリーは中盤が降りていく動きを見せることで数的優位を創出。モドリッチが最終ラインに落ちる動きでビルドアップを手助けすることでインテルのプレッシングから脱出することも同じ。こちらは最終ラインにMFを足す形ではあるが、多めの人数を後ろに配することで、数的優位のビルドアップを志向していたところはやや似ていた部分といってもいいだろう。インテルの2トップの脇、3CHの手前からボールを前に進めていく。

 そこから先はインテルの方がやや優勢だっただろうか。前線のフリーランで高い位置を取りがちなマドリーを前後に揺さぶることでゴールに迫る。決定機を得ることはそこそこできていたマドリーだったが、アラバ、ミリトンの新生マドリーのバックスがそれに立ちはだかる。そして何よりもクルトワ。この日も鬼気迫るパフォーマンスでインテルに先制点となるゴールを許すことはなかった。

 一方のマドリーはサイドからの一点突破を狙う。ここでもキーになったのはシュクリニアルとヴィニシウスのマッチアップ。サイドから押し下げることでラインを揺さぶるマドリーだったが、こちらもCBを中心に意地の守備を見せていた。特にシュクリニアルは頑張っていた。

 後半も展開は同じ。ただし、前半に比べるとインテルの中盤の守備のプレスがやや低下。インテルが押し込まれる機会は前半よりも増えた印象。ただし、マドリーも中盤の守備がコンパクトなチームではないので、互いのゴール前の時間が増えるややグロッキーな展開になった。どちらのチームのサイドのプレイヤーが押し込んだ時にいいクロスをあげるか?勝負を決めるポイントはそこに集約されていっている感じだった。

 そんな中で試合を決めたのはマドリーのWG。ヴィニシウスとロドリゴが両サイドで幅をとっていた終盤のマドリーだったが、決勝点の場面では絞ったロドリゴが仕事をしてみせた。大外で幅をとるヴィニシウスを囮に侵入したカマヴィンガがダイレクトで上げたクロスをロドリゴが叩き込んで先制点を決めた。

 得点の機会で言えば明らかにインテルの方が上、しかしメンバーは一新されてもマドリーはマドリー。終盤の勝負強さは相変わらず。クルトワを中心に我慢をし続けて、終盤には若武者揃い踏みで試合を決める。好機を作ったインテルに対して、マドリーは勝ち点を1さえ与えることを許さなかった。

試合結果
2021.9.15
UEFAチャンピオンズリーグ
Group D 第1節
インテル 0−1 レアルマドリー
スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ
【得点者】
RMA:90′ ロドリゴ
主審:ダニエル・シーベルト

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