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「Catch up Bundesliga」~2023.3.19 ブンデスリーガ 第25節 ブンデスリーガ レバークーゼン×バイエルン ハイライト

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支配力をさらに高めるスタンスが裏目に

 予想のフォーメーションは4バックになっていたが、実際にはアンカー役のアンドリックが攻守に最終ラインに入る5バックを形成する選択をしたシャビ・アロンソ。予想が4バックであることを踏まえると、もしかするとこれは普段着ではないのかもしれない。

 基本的には4-3-3からアンカーを落とす形をした3-2-5がレバークーゼンのボール保持。自陣からボールをゆったりとつなぐことで、保持の時間を確実に確保していく。勝負のポイントとしたのは右の大外。WGのディアビの降りる動きとそれを追い越していくフリンポンのコンビネーションからサイドを押し下げることに成功。自陣からのボール保持できっちりと相手を押し込んでいく。

 ボールを持たない局面でもレバークーゼンはバランスが良かった。バイエルンのボール保持は3バックのキャリーから始まるのだが、レバークーゼンは出てきたらきっちりと迎撃する。迎撃するときに外に追いやるように守れているのがレバークーゼンのいいところ。狭いスペースに追い込むような形でバイエルンの攻撃を封殺する。

 レバークーゼンは非保持における出て行く部分と出て行かない部分の切り分けが非常にうまかった。3バックのキャリーを食い止めようと出て行きすぎてしまっては間延びした中央にパスを刺されてしまう。かといって捕まえなかったら好き放題やられてしまう。バイエルン相手に守るときはこの2つのバランスを行ったり来たり出来るかが重要である。

 レバークーゼンはそれが出来ていた。キャリーしている相手を捕まえることと、ライン間をきっちりとコンパクトに保つことを両にらみで対応し、バイエルンのインサイドにスペースを与えない。

 それでもバイエルンは先制ゴールをゲット。大外のカンセロからクロスがキーとなり、折り返したゴレツカへのボールに対応したことでレバークーゼンのラインは下がってしまう。そこをキミッヒがミドルで打ち抜くことで先制点を手にする。このあたりはさすがである。

 リードを奪ったバイエルンは保持の時間を増やすことで試合を落ち着かせる。レバークーゼンもホルダーを捕まえることと、インサイドをきっちりと閉じることを両立させるのに精いっぱいで、攻撃機会の確保まではたどり着いておらず。バイエルンが維持する保持のペースに乗っかることで前半の時間を浪費する。

 迎えた後半はハイプレスを強めることでレバークーゼンが試合を動かしに行く。バイエルンもMF的な選手を増やすことでさらなる保持での支配を目論む形に。確かに保持で追い込んでいけるシーンが増えたバイエルンだったが、後方の対応が危うい場面もちらほら。カウンターで一発を狙うレバークーゼンに対して、ウパメカノとゾマーの連携が悪く苦しい対応になることもしばしばであった。

 多少後ろが危うくとも特に手を打つことをしないのはバイエルンだからだろう。レバークーゼンはロングカウンターでそこに漬け込むことが出来た。アドリのシミュレーションを取られたプレーはOFRでウパメカノのファウル判定によるPKに変更。バイエルンはハイラインを継続するツケを払うことに。

 その後、再びシミュレーションで警告を受けたアドリだったが、このシーンでもOFRで覆るという珍事が発生。微妙な判定2つで割を食った感のあるバイエルン。レバークーゼンはこの好機を生かし、きっちりと前に出ることに成功する。

 支配力を高めようとする姿勢が裏目に出たバイエルン。逆転負けを喫して優勝争いに向けて大きな勝ち点3を逃すこととなってしまった。

ひとこと

 スキーに行ったことが解任の理由のどれくらいを占めるのか気になる。

試合結果

2023.3.19
ブンデスリーガ 第25節
レバークーゼン 2-1 バイエルン
バイ・アレナ
【得点者】
LEV:55′(PK) 73′(PK) パラシオス
BAY:22′ キミッヒ
主審:トビアス・スチュイラー

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