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「Catch up Premier League」~2021.10.2 プレミアリーグ 第7節 チェルシー×サウサンプトン ハイライト

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■テンポの早さで苦しめて、テンポの早さで苦しむ

 ミッドウィークのCLから大幅にメンバーを入れ替えたチェルシー。ヴェルナー、チャロバー、ロフタス=チーク、ハドソン=オドイ、チルウェルなど、今季ここまでリーグ戦では限られたプレータイムしか得ることができていないメンバーがこの試合では起用されていた。

 前線のメンバーが入れ替わったことでルカクの起用方法がどう変わるか?という部分を気にしてみていたが、あまり変わらない様子。基準点型のCFとして深さを取る役割で4-4-2に出るハイプレスの牽制役として機能していた。

 正直、チェルシー相手に4-4-2でプレスに行くというのは割と自殺行為だと思うのだが、この試合のサウサンプトンは高い位置から奪いに行くことで腹を決めていた様子。噛み合っていなくても、時間さえ奪ってしまえば確かにこの日のチェルシーの面々ならばミスは出る。シャドーにハフェルツやマウントのような優れた引き取り手がいないことは大きかったかもしれない。

 それでもチェルシーは中盤に時間を与えられた際には問題なく呼吸ができる。コバチッチは相変わらずの存在感。ここにボールが入れば、積極的に攻め上がる両WBの幅とルカクの奥行きを使いながら、サウサンプトンの守備ブロックに攻め込むことができていた。セットプレーからロフタス=チークのスラしをチャロバーが決めて先制したこともあり、チェルシーはスコアだけ見れば上々の序盤戦だった。

 だが、先制後もプレスの手を緩めないサウサンプトンにはチェルシーは引き続き手を焼く。ボール保持の際はサイドで多角形を作り、きっちりチェルシーを押し込むサウサンプトン。特に左SBのウォーカー=ピータースの縦横無尽に動きに対してはチェルシーは後手に回っていた。ゲーム勘も含めたコンディションはサウサンプトンの方が良かったように見える。

 そんな中でサウサンプトンはPK獲得。今季絶好調のリヴラメントを今季苦しんでいるチルウェルが引っ掛けてしまい、同点の機会を与えてしまう。リプレイも見るとタックルした瞬間に多くの人が頭を抱えていたスタンフォード・ブリッジの観客のリアクションが全てを物語っている感。この場面ではリヴラメントとの決闘にチルウェルは敗れてしまった。

 アップテンポなリズムを引き寄せて、コンディションの良さでチェルシーを苦しめていたサウサンプトンだったが、ここで落とし穴が。ウォード=プラウズのジョルジーニョへのタックルが一発退場と裁定されて10人で戦うことになってしまう。悪意は感じなかったが、ここまで優勢に進めてきたリズムの速さにしっぺ返しを食らってしまった感じだ。

 こうなるともうペースはチェルシーに。10人でプレスがかからなくなったサウサンプトンに対して、ヴェルナーが勝ち越しの得点を挙げる。バークリーからの大きな展開はサウサンプトンがタイトなプレスが消滅したゆえの伸び伸びとした形。10人になったことを存分に活用した得点だった。

 試合は終盤にPKのリベンジを果たしたチルウェルのゴールで完全決着。主導権を握ったリズムの速さの制御が効かなくなったサウサンプトンにとっては、途中までうまくいっていただけにダメージの大きい敗戦。しかも、ここから3試合はウォード=プラウズが不在という難局に挑むことになってしまった。

試合結果
2021.10.2
プレミアリーグ 第7節
チェルシー 3-1 サウサンプトン
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
CHE:9′ チャロバー, 84′ ヴェルナー, 89′ チルウェル
SOU:61′(PK) ウォード=プラウズ
主審:マーティン・アトキンソン

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