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「Catch up FA Cup」~2023.3.19 FA Cup 準々決勝 マンチェスター・ユナイテッド×フラム ハイライト

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ワンプレーが閉ざしたウェンブリーへの道

 明確にいい入りを見せたのはフラムの方だった。高い位置からマンチェスター・ユナイテッドにプレッシャーをかけて、敵陣でボールを奪った後からカウンター。過密日程によってユナイテッドが疲れていることは明らかだが、フラムの方がコンディションがよさそうなのは明らかである。

 自陣からのボール運びにおいてもフラムはユナイテッドのプレッシングをものともせず。特に降りて受けて運ぶという部分においてウィリアンは別格。アーセナル戦欠場の鬱憤を晴らすかのように、イキイキとしたパフォーマンスを見せる。

 アタッキングサードにおいては右サイドを集中的に攻撃していくスタンス。フラムの攻撃陣の好調さというか、リサンドロ・マルティネスの疲弊が目立つこちらのサイドからは確かにフラムは問題なくクロスを上げることが出来ていた。

 しかしながら、この日のフラムはフィニッシャーがパリッとしない。前半戦の好調さが嘘のようにスコアラーとしての仕事を果たすことが出来ていないミトロビッチはシュートが枠に飛ばない。

 ユナイテッドの攻撃は自陣からのロングカウンターによっている。アントニーがいない分、敵陣での直線的なリズムが生み出されることになっており、やや一本調子な感が否めない。押し込まれるフラムへの対抗策としては不十分といえるだろう。

 後半頭からの強気なユナイテッドのプレスに関してもフラムは意に介さず。自陣から十分に外す動きが出来ており、後半もフラムのペースは変わらなかった。ウィリアンのキャリーは後半も健在だ。

 押し込む機会を確保し続けることが出来たフラムはセットプレーから先制。ニアのディオプのすらしからミトロビッチがようやくネットを揺らして先行する。

 ユナイテッドは失点後、1つ目のプレーは悪くなかった。ベグホルストのポストで相手のラインを制御し、ようやくタメの効く攻撃が出来ていたように思う。しかしながら、終盤になるとややガス欠感が出て来たこともあり、フラムが試合のペースをフラットに戻す。

 しかしながら、ワンプレーでガラッと景色が変わってしまうのがサッカーの怖さ。カウンター一発で抜け出しに成功したユナイテッドはこの大チャンスをサンチョが生かすことが出来ず。しかし、一連のプレーの中でウィリアンが決定機阻止のハンドを犯していることがわかり、ユナイテッドはPKを獲得する。

 ユナイテッドはOFRの流れで主審のカバナフにちょっかいをかけたマルコ・シウバとミトロビッチまで退場になるというおまけまでゲット。1つのプレーで同点ゴールと2人分の数的優位を確保する。

 次のプレーでユナイテッドはあっさりと逆転すると、試合はそこで終了の空気に。10分前まではウェンブリーの景色を夢想していたフラムファンにとっては悪夢のような展開だろう。

 ワンプレーで全てをチャラにしたユナイテッドが劣勢をひっくり返してベスト4に進出。フラムは2人の退場者というリーグ戦に響く大きなダメージを負っての敗退となった。

ひとこと

 ウィリアンは仕方ないけど、あとの2人にはかける言葉がない。

試合結果

2023.3.19
FA Cup 準々決勝
マンチェスター・ユナイテッド 3-1 フラム
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:75′(PK) 90+6′ ブルーノ・フェルナンデス, 77′ ザビッツァー
FUL:50′ ミトロビッチ
主審:クリス・カバナフ

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