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「Catch up Premier League」~2023.4.4 プレミアリーグ 第7節 レスター×アストンビラ ハイライト

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今季を象徴する無責任なミス

 レスターはロジャーズが解任されて暫定監督での再出発の初戦となる。迎え撃つのは監督交代においては稀有な成功例となっているエメリのアストンビラだ。

 どちらのチームもバックラインには積極的にはプレスをかけずにボールを持つことができる展開になる。こうした状況が得意なのはアストンビラである。バックラインが動きながらレスターは前線に狭く守らせること許さない。

 縦に刺すボールは左のハーフスペースを狙い撃ち。降りてくるワトキンス、絞るブエンディアなど変わる変わるポジションをとるビラにレスターは後手に回ってしまうようになる。中盤をコンパクトにして、縦パスを許したくなかったはずのレスターだが、そうした狙いの具現化には失敗したと言えるだろう。

 先制点を決めたのはアストンビラの方だった。ルイス、ブエンディア、ワトキンスと中盤中央を繋ぐパスからレスターの守備ブロックをこじ開けて先制点を奪うことに成功する。

 レスターにはこの先制点の前にセットプレーから大決定機があった。ファーで構えるフリーのサウターがネットを揺らしていれば、もう少し異なる展開が待っていた可能性がある。

 ボールをインサイドで繋ぐというアストンビラの先制点のようなシーンはなかなか作ることができないレスター。ということで一発で勝負をかけるパスを通す必要がある。同点ゴールはそれが実った場面。ファエスから左サイドからバーンズがヤングを振り切ったことで1on1を作り出してゴール。貴重なチャンスを活かすことに成功する。

 しかし、ペースを握っているのは引き続きアストンビラ。相手の中央のブロックの中に起点を作り続け前進の機会を確保する。レスターも一発裏狙いで応戦するが、機会の部分ではアストンビラに押されている。

 後半もビラがボールを持ちつつ、レスターが一発でひっくり返すという狙いは続いていた。だが、デューズバリー=ホールの退場により、試合のパワーバランスはさらにアストンビラに傾くことに。4-4-1のレスターに対して、一方的に押し込む機会が増えるビラがひたすら殴り続ける時間が続く。マディソンの負傷でリカルド・ペレイラを入れたタイミングで完全にレスターは1ポイント狙いに切り替えたと言えるだろう。

 だが、10人で1ポイントを取りに行くのに必要な要素である丁寧な跳ね返しがこの日のレスターには備わっていなかった。ボールを跳ね返し続けるレスターだったが、ンディディが自陣でプレゼントパスを渡すと、トラオレがエリアの外からシュートを決めて追加点ゲット。シュートは見事だが、チャンスの与え方があまりにも無責任すぎる。

 今季のレスターの中盤の怠慢さを証明しているかのような決勝点で試合は決着。レスターは終盤に決定機を掴むものの得点には至らず。OFRの結果、原判定通りPK判定は与えられないというのはファンにとってはがっかりだろう。しかしながら、内容面でも失点シーンでのミスを考えてもビラの勝利は妥当だったと言わざるを得ない。

ひとこと

 カウンターでひっくり返すというプランをとったレスターのヴァーディの存在感の薄さは寂しい。

試合結果

2023.4.4
プレミアリーグ 第7節
レスター 1-2 アストンビラ
キング・パワー・スタジアム
【得点者】
LEI:35′ バーンズ
AVL:24′ ワトキンス, 87′ トラオレ
主審:グラハム・スコット

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