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「Catch up Premier League」~2022.11.13 プレミアリーグ 第16節 フラム×マンチェスター・ユナイテッド ハイライト

■18歳の新星が生み出した劇的な結末

 W杯直前のリーグ戦は今節が最後。プレミアの最後を飾るのは昇格組のフラムがホームにマンチェスター・ユナイテッドを迎える一戦である。

 両チームとも非常に意欲的な立ち上がりだったと言えるだろう。ユナイテッドはキック&ラッシュ寄り。中盤でのボール回しよりも、とっとと長いボールを前線に当てる形で、フラムのストロングである中盤のフィルターを超えてしまおうという算段なのだろう。ショートパスにこだわって、ミスに繋がったシーンもあったので、ユナイテッドがこのプランを基本線にしたのはそれなりに意義がある。

 一方のフラムは前進のルートがかなり明確。降りてくるウィリアンの大外を回るようにオーバーラップするロビンソンを生かして左サイドから裏を狙っていく。好調なのはウィリアン。ヴィニシウスへのロングボールの落としから、素早く拾える位置に移動。前を迎えるポジションを取ったことで攻撃を加速させることができる。

 出場停止のハリソン・リードに代わって中盤に起用されたのはケアニー。ボールを運ぶ意欲が高く、積極的にボールを持ってからのキャリーで存在感を示そうとしていた。

 しかし、そのケアニーの意気込みが裏目に出てしまったのが、ユナイテッドの先制点の場面。エリクセンがドリブルを咎めると、左サイドに展開。ブルーノのシュート気味のラストパスを押し込んだのはボール奪取の起点になったエリクセンだった。

 ビハインドになったフラム。だが、ヴィニシウスへのロングボールの落としを拾っての左右の展開はかなり形としては効いていた。序盤はやや停滞気味だった右サイドも前半の中盤からは積極的に使えるように。スコア上はビハインドだけど、フラムもやれることは割とできている感があるはずだ。

 後半も試合はアップテンポな状態に。リームのフィードからヴィニシウスが決定機を迎えるなど、敵陣の深い位置まで侵入してチャンスを作り続ける。デ・ヘアが立ちはだからなければ、フラムは後半開始早々に追いついてもおかしくはなかった。

 一方のユナイテッドも相手のプレスを一枚一枚剥がしながら前進していくスタンスから着実に敵陣に迫っていく。後半開始から両チームともゴール前のシーンが多く、どちらのチームに次の得点が入ってもおかしくなかった。

 そうした展開の中で点を決めたのはフラムだった。左サイドでボールを持ったウィリアンは同サイドの高い位置まで走り込んだケアニーへのパスを選択。速い折り返しに合わせたのはジェームズ。古巣相手に大仕事を果たしたウェールズ代表の一撃で試合は振り出しに戻る。

 以降も一進一退の攻防が繰り広げられるが、中盤での出足はややフラムが優勢だったか。後半追加タイムは短かったこともあり、このままドローで終わるかと思われた矢先に大仕事をしたのはユナイテッドの18歳。エリクセンとのワンツーで抜け出したガルナチョが決めたプレミア初ゴールは勝ち点3をもたらす大きな得点となった。

 新星のプレミア初ゴールで劇的な勝利を飾ったユナイテッド。決め切れない引き分けをラストワンプレーでドラマティックな夜に変えてみせたガルナチョが殊勲であることに疑いの余地はない。

試合結果
2022.11.13
プレミアリーグ 第16節
フラム 1-2 マンチェスター・ユナイテッド
クレイブン・コテージ
【得点者】
FUL:61′ ジェームズ
Man Utd:14′ エリクセン, 90+3′ ガルナチョ
主審:ポール・ティアニー

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