ミスらず堅いインサイドを攻略する術はなし
ドゥクレ、レルマ、エゼ、オリーズといつの間にか怪我人が多発しているクリスタル・パレス。今節の相手はこちらもエースのアウォニイの鼠蹊部の負傷による離脱が試合前に発表されたフォレストである。
どちらのチームもバックラインにプレッシングをかけないため、ゆったりとボールを持つスタート。先にペースを握ったのはパレス。中盤のサイド封鎖が効いており、相手のポゼッションをよりうまく阻害できていた。特にヒューズはボールハントからのカウンターで盤面を裏返しての反攻ができていた。
フォレストが反撃に出たのは20分ほどの頃。ターナーと両CBが広く距離をとりながらマテタのプレスの狙いを絞りにくくして、自陣から自在にボールを運べるように。
特に効いていたのはCBのムリーリョ。前線で裏抜けするギブス=ホワイトに合わせたり、前半終了間際にはドリブラー顔負けの突破力でエリア内にドリブルで突撃し、あわや年間ベストゴール候補の決定機を作り出せて見せた。
パレスは27分にシュラップが負傷交代。しかし、この日だけでいえば4-4-2への移行とラク=サキの投入により、パレスは盛り返すことに。右サイドに入ったラク=サキは対面のトフォロを脅かし、エリア内に迫っていく。
だがどちらも決め手にはかける両チーム。ネットを揺らすことができないままハーフタイムを迎える。
後半はパレスが持つ時間が長くなるスタート。バックラインが横に揺さぶりながら、フォレストのプレス隊を鈍らせる。
しかしながら、ボールは外循環。サイド攻撃の十分な構築もできず、インサイドに差し込んでいくのも難しい状況。左右に振りながら保持の勝負のポイントを探るが、パレスはラク=サキの1on1以外になかなか勝負できそうなポイントを抑えることができない。
フォレストも終盤戦はクロス勝負を挑むことができていた。本日は右サイド起用となったギブス=ホワイトからクロスを入れながらチャンスメイク。しかし、インサイドの固い守備をこじ開けることはできない。どちらのチームもクロスからの高さ勝負を問われている感があるのか、クロスを跳ね返せそうな選手から投入されているのがなかなかに印象的だった。
互いにボックス内で致命的なミスはなし。自由に保持を許された両チームだったが90分では相手の守備を崩す解決策を見つけることができず、試合はそのままタイムアップ。勝ち点1を分け合う結果となった。
ひとこと
最後のエランガに入れたパスのようなインサイドの勝負パスの数は特に後半の両チームは足りないなという感じだった。
試合結果
2023.10.7
プレミアリーグ 第8節
クリスタル・パレス 0-0 ノッティンガム・フォレスト
セルハースト・パーク
主審:クレイグ・ポーソン