MENU
カテゴリー

「Catch up UEFA Champions League」~2023.12.13 UEFAチャンピオンズリーグ グループF 第6節 ドルトムント×パリ・サンジェルマン~

目次

意表を突く先制点を帳消しにしたパリがなんとかベスト16へ

 すでにグループステージの突破を決めているドルトムントと勝てば自力で突破を決めることができるパリの一戦。コンペティティブな意味を持つのは片側のチームにとってのみという構図の試合である。

 どちらもバックラインには強気のプレスをかけない慎重な立ち上がりとなった両チーム。ドルトムントはGKをCBで挟む形で横幅を使ったビルドアップをスタート。ビルドアップに関与するフィールドはCBとCHの4人。ここから微妙にポジションバランスを変えながら前進を狙っていく。

 特に右サイドはズーレがヴォルフを押し上げる形が目立つ。ヴォルフはアデイェミを追い越す形で前線に顔を出すなど、大外レーンを駆け上がる役割として存在感を見せていた。

 一方のパリで前進のキーマンになっていたのはイ・ガンイン。CHとしての適性はやや怪しいブラントが守る左のハーフスペース側に顔を出しては縦パスを引き出すことで一気に局面を前進させる。

 パリはこのようにバックラインからの縦パス一本から一気に攻撃を加速させる形をかなり頻繁に使っていた。ドルトムントのライン間の管理が甘かったこともあり、このライン間に入り込んだ選手の縦パスはガンガン入りまくる格好。縦に鋭い攻撃からパリがチャンスを作るシーンが目立つようになった。

 保持のドルトムント、カウンターのパリという構図だったが、試合は30分くらいからパリが保持からリズムを作る展開へまったりと変化。ドルトムントはフュルクルクこそボールは収まるものの、そこからのスピードアップがイマイチでパリほどの加速したカウンターを披露することができず、この時間帯はやや押し込まれ続ける展開だった。

 後半の入りもペースを握ったのはパリ。左サイドを軸に深さを取りながらの折り返しでチャンスを作る。ムバッペのスピードはドルトムントの右サイドを非常に苦しめていた。

 しかしながら、先制点を決めたのはドルトムント。ハイプレスを成功させてハキミからボールを奪いきったベンセバイニがカウンターの起点となると、そこからの一連の攻撃で最後に決めたのはアデイェミ。ここまでの試合の中であまりポイントにならなかったドルトムントのハイプレスという局面から試合を動かす。

 だが、パリはすぐに同点に。左サイドでチェンジオブザペースを駆使したドリブルからムバッペが突破に成功すると、深さを作った状態からミドルシュートを仕留めたのはザイール・エメリ。5分で同点に引きもどす。

 勝たなければ他会場の結果次第では敗退が決まってしまうパリだが、なかなか試合を動かすことができず。ムバッペが一発で抜け出したシーンで勝ち越しかと思われたが、これはオフサイド。最後は祈ることとなったが、裏のカードの結果によって引き分けのままノックアウトラウンド進出が決定。ドルトムントと共にベスト16に駒を進めた。

ひとこと

 ハキミのロスト、粘る意義をあまり感じなかったのでとっとと蹴って逃がしていいのになと思った。あれで敗退していたらと思うとやるせなすぎる。

試合結果

2023.12.13
UEFAチャンピオンズリーグ
Group F 第6節
ドルトムント 1-1 パリ・サンジェルマン
BVBシュタディオン・ドルトムント
【得点者】
BVB:51‘ アデイェミ
PSG:56‘ ザイール・エメリ
主審:グレン・ニーベリ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次