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「押し込まずに調理するトライ」~2023.11.29 UEFAチャンピオンズリーグ グループB 第5節 アーセナル×RCランス プレビュー

目次

Fixture

UEFAチャンピオンズリーグ グループB 第5節
2023.11.29
アーセナル
×
RCランス
@アーセナル・スタジアム

戦績

過去の対戦成績

 過去5回の対戦でアーセナルの2勝、RCランスの2勝、引き分けが1つ。

予習

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予想スタメン

展望

RCランスの非保持における変化

 久しぶりのアーセナルのCLもいよいよ佳境。突破まではあと1ポイント、首位通過という条件を付けるのであればあと3ポイントがアーセナルには必要になる。突破に王手をかけた第5節はホームにRCランスを迎えてのリベンジマッチとなる。

 前回対戦時にはあまりリーグ戦では調子が出ていなかったRCランスだが、現状ではだいぶフォームは改善したようだ。特に際立つのは守備面でのスタッツ。クリーンシートは5試合連続を継続中。リーグでは500分以上無失点を維持している。最後の失点は10月8日である。

 CLではどの試合でも1失点は喫している。逆に言うと1失点以上喫している試合は直近では見当たらず、13試合連続で公式戦では複数失点はない。こちらは9月2日のモナコ戦が最後となる。

 フランスリーグは全チーム必ず毎試合中継があるわけではないので、この国内での好調のメカニズムは正直把握しかねるところがある。ひとまず、この記事では直近のPSV戦と2節前のマルセイユ戦、そして前回のアーセナルとの対戦をベースに展望を考えてみよう。

 RCランスはどの試合でもフォーメーションは3-4-2-1で固定されている。5バックベースで堅守となるとリトリートがベースになるイメージは強いかもしれないが、前回のアーセナル戦でのトマソンのゴールのように、前からのプレスをハメてカウンターに出ていくことが多いのがRCランスである。

 少し、直近の戦い方で気になったのはプレスに関する構え方である。前回の対戦時には前から追うは追うだったのだが、ボールを片側サイドに誘導し、追い込んでから囲い込んで一気にボールを取るみたいな流れが多かった。

 だが、直近の試合では誘導の過程をすっ飛ばし、マンツーでハイプレスをひたすらやっていた。PSVは2CB+アンカーをベースとした保持をしていたのだが、シャドーのトマソンがアンカーについていく形でRCランス側が3トップを変形してのプレスを行っており、前からマンツーで噛み合わせて封殺するスタンスを見せている。

 要は保持側にアップテンポな対応を要求してくるようになったということである。先日、質問箱で「RCランスが撤退ベースでくることになったら(ブレントフォード戦と比較して)どうしたらいいか?」という質問をもらったが、現状ではそこよりもプレスを端に発するRCランスのアップテンポなリズムについていけるかが重要になる可能性がある。

 この形にうまくついていけなかったマルセイユは勝てなかったし、逆にうまくついていったPSVは勝利を収めている。PSVが勝つことができたのはショートパスで繋ぎ倒してプレスの心を折ったというよりも、前に逃がしどころがあったという要素が大きい。

 CFにはルーク・デ・ヨングがロングボールのターゲットとして存在しているし、右のWGのバカヨコはボールの預けどころとしてうってつけである。こうしてまずは押し下げるフェーズを作ることでPSVはRCランスの要求にこたえていった。

 RCランスの保持におけるスタンスはあまり前回の対戦と大きくは変わっていない。バックラインはショートパスの交換から時間を作り、相手のブロックを片側に寄せつつ、大きな逆サイドへの展開で左右に揺さぶっていく。手薄なサイドにはWBが素早く攻めあがり、奥をえぐってクロスを行うのが定番のパターンである。

 攻撃のルートはCFのワイの能力を逆算して作られている。プレスを起点としたトランジッション重視の形で言えば、ワイのスピードおよびターンで相手を置いていくスキルでフィニッシュまで一気に持っていくイメージだし、ポゼッションからだとクロスに対して相手のマークを外すスキルも高い。ボックス内で足を振りぬけば高精度のシュートを飛ばすことができる。

 攻撃の中心は依然ワイで変わっていない。得点を取るためのルートは彼が軸に組み込まれたものになっている。

CLとサカの今後を見据えて磨くべきポイント

 さて、アーセナルはまず低い位置からのポゼッションでの解決策を見つける必要がある。ブレントフォード戦ではバックラインにラムズデールを起用したこともあり、ハイプレスに出てくる相手をショートパスでいなすことができなかった。

特に減ったのはインバートするジンチェンコに縦パスをつける形である。この形はアーセナルがミドルゾーンで加速する手段の1つとして大きな貢献を果たしている。これが封じられたこともあり、アーセナルはスムーズなスピードアップができなかった。

 今のアーセナルはプレスをいなして押し返すフェーズにきっちり取り組むことができているし、押し返した後に撤退した相手に対してゆさぶりをかけるアプローチを試みることもできている。そういう意味では大きな不満はない。

 しかしながら、特に今後のCLでは押し込む→切り崩すの流れに必ず持ち込めるような力関係の相手ばかりではない。ミドルゾーンでの加速から一気に沈めるところまでもっていくところをきっちり磨くことはCLにおける今後の出来にも関わってくるだろう。さらには定点攻撃においてはワイドに張るサカのスコアリングタスクをよりやりやすくするための手段としてもミドルゾーンでの加速から一気にフィニッシュまでもっていく形は有用だと思う。

 いずれにしても今季の中でファストブレイクの精度と威力を上げることは求められることになるだろう。シーズンも半ばだし、相手のスタイルを考えてもこうした部分に取り組むにはちょうどいいタイミングと対戦相手だと思う。

 もちろん、舞台はエミレーツなのでリトリートして戦ってくる可能性もあるだろう。その場合はブレントフォード戦と似た対応になる。停滞感があった右サイドはホワイトの復帰が叶えば、改善傾向が見えてくるはずだ。

非保持ではRCランスの攻撃パターンを防ぐべく下手な位置でのロストは避けることを重視すること。ポゼッションに対しては前回対戦ではトロサールとジンチェンコの縦関係が後手を踏んでいる。

ただ、個人的にはここ1ヵ月のアーセナルのあらゆる個人スキルの中でトロサールの非保持における振る舞いは大きな進歩を遂げたものの1つだと思っている。相手にむやみに飛び込まず、プレーの方向を制限し、コントロールが大きくなったところで取り切ることができている。仮に先発するのであれば、前回対戦での雪辱を果たすパフォーマンスを期待したい。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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