シャープさとしたたかさで上をいくフラム
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得意のロンドン・ダービーでウェストハムに敗れたアーセナル。ダービー連戦となるフラムとの一戦はなんとしてもモノにしたいところだろう。
立ち上がりは勢いのいいプレスで強度十分の入りを見せたアーセナル。フラムはきっちりと勢いを受け止めるスタート。バックラインは列落ちで枚数を確保しながらポゼッションの機会を作りつつ、キヴィオルが入る左サイドの裏を狙うアクションを行っていた。
しかしながらアーセナルはそのサイド攻撃をひっくり返す形で先制点をゲット。マルティネッリがオーバーラップしたカスターニュのサイドを強襲するとそこからのこぼれ球をサカが押し込んで先行する。
その後は後ろに枚数をかけながら慎重に後方から進めていきたいアーセナル。ここのあたりは両チームの日程の差を考えれば強引にいけないのは仕方がない部分。それでもフラムは縦パスをパリーニャとバッシーを軸に仕留めることで反撃に出る。ボールの預けどころとしてイウォビとヒメネスがライスやサリバを抑えて起点となっていたことも大きかった。
限られた機会を反撃に使うことができていたフラムは29分に同点。一か八かのワンツーを失敗したホワイトがいなくなったサイドからのカウンターを成立させて、最後は逆サイドのヒメネスが仕留めた。
前半、その後の流れとしてはアーセナルが保持で機会を伺いながらもフラムがカウンターから鋭さを見せるという展開。両チームともチャンスらしいチャンスを作ることができないままハーフタイムを迎える。
後半も大まかな展開としては同じ流れ。冨安が入った分、アーセナルは左サイドの後方支援が改善されてはいたが、サイド攻撃で決め手がない分、大きな流れは変わらない。フラムのカウンターの鋭さも相変わらずである。
そうした中でフラムはセットプレーから追加点をゲット。やや幸運な形での跳ね返りをボビー・リードが仕留めてゴール。貴重な機会をゴールに結びつける。直後のサカの幸運な決定機をアーセナルが仕留められなかったのとは対照的だ。
アーセナルは前節と同じく3バックにして前の枚数を増やす形で攻撃の強化を行う。ただし、悪天候が足を引っ張る上にサイドの崩しにはあまりこの形は改善が見られないため、アーセナルは苦戦。左サイドのクロスのターゲットとなるマルティネッリやハヴァーツがいないこともまたなかなかしんどい部分の一因だろう。
最後は希望を持ちにくい敗戦となったアーセナル。年末年始の3連戦を未勝利で終える苦しい過密日程となった。
ひとこと
フラムのシャープさを考えるとトランジッションで彼らが優位なのは明白。あまり今季はトランジッションで上回られる機会がなかったので、アーセナルはちょっと困っちゃったかなという感じだった。
試合結果
2023.12.31
プレミアリーグ 第20節
フラム 2-1 アーセナル
クレイブン・コテージ
【得点者】
FUL:29′ ヒメネス, 59′ ボビー・リード
ARS:5′ サカ
主審:ジョシュ・スミス