MENU
カテゴリー

「Catch up Premier League」~2024.1.14 プレミアリーグ 第21節 マンチェスター・ユナイテッド×トッテナム ハイライト

目次

オープンな展開を押し切る決め手が不在

 離脱者の帰還とAFCON、アジアカップへの送り出しに伴う新しい離脱者の両方が目立つメンバーとなった両チーム。ともに苦しいやりくりではあるが、なんとかメンバーを揃えてきた。

 序盤はアップテンポなスタート。ハイプレスを基軸にこのプランを扇動しているのはユナイテッドの方だったと言えるだろう。その甲斐あって3分には先制ゴールをゲット。オナナの素早いリスタートをベースに右サイドから左サイドに横断するようにボールを動かし、最後はこぼれたところをホイルンドが押し込んで先制。ヴィカーリオを撃ち抜く豪快なニアへのショットでユナイテッドが先行する。

 この先制点以降も、ユナイテッドはファストブレイクからの素早い攻め上がりと逆サイドへの横断を組み合わせた形で前進。ガルナチョやラッシュフォードがトッテナムのSBに対して優位をとれたことで横断の効果はさらに増すこととなった。

 トッテナムは少しサイドの崩しの甘さや低い位置でのビルドアップにおける盤面の整理ができていなかった印象。悪くはないが、ユナイテッドに比べれば少しボックス攻略の設計図はぼやけていたかもしれない。

 しかし、トッテナムはセットプレーから同点。ごちゃっとしたところからリシャルリソンが仕留めて早い段階で追いつくことに成功する。

 それ以降は後方の盤面を整えることで少しずつ安定した前進を見せるトッテナム。ユナイテッドの2トップの誘導を外す形でCBが持ち上がりを見せているあたり、後方からの押し上げが非常にクリーンになっていた。

 少しずつトッテナムがペースを引き戻していたが、ユナイテッドはプレス&横断の流れで展開を強引に取り戻す。この形でやり切ったユナイテッドは40分にラッシュフォードのゴールで勝ち越し。前半をリードで折り返す。

 リードを奪っているユナイテッドは後半も強気のプレッシングを継続。トッテナムはこのプレスを真っ向からひっくり返す形で一気に前進。中盤に差し込まれたスキップへのパスから大きく縦に運ぶ。左サイドにタメを作ると、ここに飛び込んだベンタンクールがシュートを決めて試合を振り出しに戻す。

 以降もプレスを続けるユナイテッドだったが、トッテナムのプレス回避が上回る。ラッシュフォードが逃がしたポロが自由に右サイドを動き回り、サイド攻略の起点になっていた。

 だらっとトッテナムの優位が続く後半だったが、70分以降に前半と同じく展開はフラットに変化。前線の交代カードが少ない両チームのスカッド事情に起因する停滞感でどちらのものでもない時間帯が流れる。ヴェルナー→ヒルがトッテナム唯一の前線の交代カードだったが、後半頭の押し込める時間帯はヒルのように止まれる選手が欲しかったし、70分以降の差し込みあいとなる展開ならば、直線的に走り込めるヴェルナーの方がベターのように思えた。少し展開と選手のキャラクターがミスマッチだったように思う。

 ユナイテッドは後半追加タイムにマクトミネイが前線の飛び込む形で決定機を迎えるが、このチャンスを生かすのに失敗。クラッチシューターとして活躍してきたマクトミネイはこの日のヒーローになることはできなかった。

 試合はそのまま終了。オープンな展開に決め手を欠いた両チームの一戦は痛み分けで幕を閉じた。

ひとこと

 少しずつ怪我人が戻ってきているのは好材料だが、クルゼフスキの病欠はトッテナムにとっては痛かったように思える。前線、勝利にはもう1枚分足りない感があったトッテナムであった。

試合結果

2024.1.14
プレミアリーグ 第21節
マンチェスター・ユナイテッド 2-2 トッテナム
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:3′ ホイルンド, 40′ ラッシュフォード
TOT:19′ リシャルリソン, 46′ ベンタンクール
主審:ジョン・ブルックス

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次