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「2年連続で終わらせない」~2024.1.30 プレミアリーグ 第22節 ノッティンガム・フォレスト×アーセナル プレビュー

目次

Fixture

プレミアリーグ 第22節
2024.1.30
ノッティンガム・フォレスト(16位/5勝5分11敗/勝ち点20/得点26 失点38)
×
アーセナル(3位/13勝4分4敗/勝ち点43/得点42 失点20)
@ザ・シティ・グラウンド

戦績

過去の対戦成績

 過去10回の対戦でノッティンガム・フォレストの3勝、アーセナルの7勝。

フォレストホームでの成績

過去10回の対戦でノッティンガム・フォレストの5勝、アーセナルの4勝、引き分けが1つ。

Head-to-head from BBC sport

Head-to-head
  • フォレストは公式戦でのホームアーセナル戦4連勝を狙う。
  • アーセナルが最後にフォレストの本拠地で勝利したのは1999年1月のプレミア。マーティン・キーオンのゴールで1-0の勝利。
  • しかしながら、直近6回のトップリーグでの対戦ではアーセナルが5回フォレストに勝利している

スカッド情報

Nottingham Forest
  • タイウォ・アウォニィ、アントニー・エランガ、フェリペはトレーニングに復帰したが、この試合への出場にはややショート。
  • 数人のプレイヤーがAFCONにより欠場。また、ヌーノ・タヴァレスはローン元との対戦のため、出場不可。
Arsenal
  • パレス戦でハムストリングの張りを訴えたデクラン・ライスは復帰が予想される。
  • ガブリエウ・マガリャンイスは評価予定。トーマス・パーティは依然として負傷欠場。

Match facts from BBC sport

Nottingham Forest
  • マンチェスター・ユナイテッド戦でホーム4連敗を止めて以来のリーグ戦でのホームゲーム。
  • 直近2つのリーグ戦での勝利はマンチェスター・ユナイテッド戦の2-1とニューカッスル戦の3-1。いずれも昨季トップ4でシーズンを終えたチーム相手のもの。
  • その年のリーグ戦での2連敗スタートとなれば2004年のチャンピオンシップ以来のことになる。
  • 昨季プレミアに復帰して以降、リードした状態から46ポイントを落としており、他チームよりも11以上多い。
  • 最も多いリーグ戦の結果は3-2の敗北で今季すでに5回記録している。
  • クリス・ウッドがゴールすればリーグ戦150得点を達成。直近4試合の出場で5得点を挙げている。
Arsenal
  • アウェイでのプレミアは3試合勝ちなし。直近7試合でアウェイでの勝ちは2つだが、いずれも最終盤での決勝点となっている。
  • 今季のリーグ戦のクリーンシートは8でリバプールに並んで最多。
  • PKも含めたセットプレーで13得点を挙げており、ヘディングでは10得点、CKからも10得点。いずれもリーグ最多。
  • その年の初めの2試合のリーグ戦で連勝を飾れば2014年以来10年ぶりのこと。
  • ブカヨ・サカは直近7試合の公式戦での出場で1得点0アシスト。

予習

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予想スタメン

展望

ロングカウンターのメソッド確立が戦績安定の後押しに

 5-0で快勝したクリスタル・パレス戦からアーセナルは中9日での試合。その一方でフォレストは金曜にFA杯の4回戦のブリストル・シティとの試合を終えて中3日という間隔になっている。

 1月や2月はチームごとの日程の過密さに差がかなり出るが、この点で両チームは対照的。2つの国内カップ戦から早々にリタイアしたアーセナルはひとまず間隔があいた状態になっているのに対して、フォレストはFAカップで大忙し。3回戦のブラックプール戦に続き、先に挙げたブリストル・シティ戦もドローで再試合。現在は16日間で5試合を戦う連戦の真っ最中となっている。

 加えてフォレストを襲っているのはAFCONでの代表活動。サンガレ、アイナ、オーリエ、クヤテ、ボリーと数だけで言ってもフォレストはプレミアトップクラスでAFCONの影響を受けているクラブといっていい。質で見ても中盤より後ろのレギュラー格がズラリといった感じで、バックスを中心にかなり戦力を奪われている。

 これに加えて負傷者もいるのがフォレストの頭の痛いところ。特にバックラインではニアカテ、フェリペと負傷の懸念がある選手がいる。WBもアイナとオーリエに加えて、タヴァレスが契約条項によりこの試合では出場することができない取り決めになっている。モンティエル、トフォロ、ウィリアムスなどまだ枚数があるのは救いであるが。

 フォレストはもともとやたらと選手の数が多い(登録の話とかどうなっているのだろう)ため、これまで数の部分では困ってくることが少なかったチーム。今回も本職以外のコンバートは必要としなそうである。ただ、それでも戦力のやりくりとしては苦しさが見えている。AFCONと負傷者のコンボでようやく底が尽きてきた感がある。

 無論、数で困らなくても質で困ることはある。クーパーが常に悩まされていたのはアウォニィの不在である。負傷がちだった昨季も2桁ゴールを達成するなど、一人でカウンターを決め切ってしまう決定力と、ロングカウンターに適したスタイルはこのチームのエースとしてうってつけ。それだけに彼がいるかいないかでチームのクオリティは大きく変わってしまう。

 ここを最後までクーパーは解決することができずに、解任の憂き目にあってしまった。ヌーノの就任以降はニューカッスル、マンチェスター・ユナイテッドに連勝するなど、フォレストの戦績が安定してきたのはファストブレイクの質が向上したからだろう。

 アウォニィ不在の形で問題になる要素は陣地回復とフィニッシャーの2つ。陣地回復に関しては縦に長いパスに合わせることができる選手をつくれるかどうかが争点。パスを出す側としてはギブス=ホワイトという圧倒的な核がいる。裏に抜ける動きとしてはアウォニィの不在もそうだが、ジョンソンの移籍も大きな痛手であった。

 そういう点でエランガの台頭は意味が大きい。ギブス=ホワイトの新しいパートナーとして立ち位置を固めている。サイドから押し下げるスピード感はリーグでも屈指。スペースさえあれば、どんな相手に対しても爪痕を残すことはできるだろう。ギブス=ホワイトとのホットラインが開通したことは大きなポイント。もっとも、エランガもまたアーセナル戦にフィットするかはわからないのだけども。

 フィニッシャーとしてはウッドが好調をキープ。見た目と違って空中戦でのシンプルなデュエルよりはスペースへの抜け出しで勝負するタイプのストライカー。僕はプレミアリーグにおける長沢駿だと思っている。

 キープ力やロングスプリントに関しては難があるので、前進の手段はほかに担ってもらう必要はあるが、エランガがその部分を請け負ってくれるようになったため、その点での負荷は減少。フィニッシュにフォーカスすることができるように。動き直しを行いながら、フリーになる駆け引きはうまいので、デュエルよりも逃がさないかどうかがDF目線で言えば重要になる。

 ロングカウンターのメソッドが確立しているのであれば、割り切ったブロック構築をベースに構えることができる。ハイプレスで陣地回復を担保しようとするとバックスがクオリティで後手を踏むため、構えることができるのは大きい。ヌーノの貢献度はどこまでかはわからないが、チーム作りとしてはウルブス時代のテイストに近づいている印象を持っている。

CHのオーバーフローとハイプレスの勝算

 まず、この試合のポイントは堅く守ってのカウンターというフォレストのプランの前提が成立するかどうかである。4バックのままでローブロックを組むのであれば、CHはアーセナルのCFの縦パスの挟み込みとサイドのハーフスペースを埋める動きを両立する必要がある。

 マンガラは昨年このスタジアムでアーセナルに勝利した時に、上で述べた役割を担うことができていたし、おそらくはサンガレもできるだろう。しかしながら、サンガレはAFCONで不在。彼がいない場合でもバックラインをプロテクトできる働きができるかは未知数である。

 5バックや3CHを組むプランもあるが、CBやCHに枚数の不安がある中でそちらに舵を切るかは未知数。この試合にフルコミットするのであればそれでもいいと思うが、フォレストは連戦が続いている。その点では何とも言えない。

 アーセナルからすれば、フォレストのロングカウンターのプランの前提となっているブロック守備の攻略からまずはトライしていきたい。バックラインはおそらく自由にボールが持てるはず。バックスの配球のところからアクションを起こすことが求められることになるだろう。

 インサイドとアウトサイドにバランスよくボールをつけながら、フォレストのCHをオーバーフローさせることができれば一番スマートに攻略に挑むことができるはず。アウトサイドでの1on1はおそらく誰が出てきてもアーセナルにとって優位に勝負できると思うので、ロストした時の安全性を踏まえると、外に相手を引き寄せておいて、中を覗くくらいのイメージでもいいのかもしれない。

 前節は5得点での大勝を決めたアーセナルだが、得点の内訳をみてみるとセットプレー、セットプレー、カウンター、カウンターと傾向が偏っている。ブロック守備の攻略のための細かなフィーリングのところはあまりチューニングがうまくいっていない状態。フォレストは不用意なプレゼントパスを渡せば、ワンパンチで相手を沈めることができるということは頭を入れておく必要がある。

 フォレストの攻撃の起点は猫も杓子もギブス=ホワイト。アーセナルからすると今季も好調さを維持するキーマンはエランガの有無にかかわらず、きっちりゲームから締め出す必要があるだろう。ビルドアップの過程でのロストとなれば、ライスがポジションを離れることが多く、そうした状況でギブス=ホワイトのケアは難しい。ボールの失い方は重要な要素だろう。ギブス=ホワイトは現状では欠場→FA杯での試運転という試合の流れ。コンディション面で途上の可能性があるのはアーセナルにとっては助かる部分になるかもしれない。

 アーセナル側のハイプレスは効く可能性はある。ターナーはプレッシャーを受けた時の判断が怪しいし、DFラインは入れ替えが多い分連携面では怪しさがある。ウッドが直線的なカウンターで無理が利かないとなれば、エランガ不在であれば迷わずプレスに行っていいと思う。エランガがいてもおそらく収支はプラスになるのではないか。

 先制して試合がオープンになればアーセナルにとっては望むところ。パレス戦の再現から大量得点を狙っていきたい。当然、点差ができれば次を見据えたい。

 これ以上首位と離されてしまうと、一旦優勝という目標はぼやけてしまうというのが個人的な考え。敗れれば、2年連続でこのザ・シティ・グラウンドで夢が終わってしまうことになりかねない。昨年、夢が終わったこの場所を王者へのチャレンジの足掛かりの地に塗り替えるためにも、この一戦は非常に重要なものになるだろう。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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