3連勝でホクホクのゴールデンウィーク
新潟、京都を撃破して3連勝での上位進出を狙う今節のFC東京。GWラストを飾る今節は札幌に遠征しての一戦となる。
序盤の互いの様子を見るようなけり合いが終わると、そこからボールを持ったのは札幌。中盤を守備基準に設定したFC東京に対して、トップの脇からサイドに押し下げつつ、大外の近藤を基準に押し下げを図っていく。札幌はこの右の大外から予想外の形で先制点をゲット。馬場のクロスは直接ゴールに吸い込まれて札幌が早々に先行する。
これ以降も対角パスで右に展開して押し下げる形を軸に札幌が押し込んでいく序盤戦。左WBの青木が押し下げたところから狙い澄ましたミドルを放つのは湘南戦のリバイバルという感じである。
先制点をとったこともあり、札幌の守備はハイプレスマンツーではなく後方を余らせる控えめな形に。FC東京はなかなか攻め手を見出せずにいたが、トランジッションで後方が同数になるタイミングを見計らって攻め込んでいくように。
構えた時は枚数は余っているが、前に人数をかける分、トランジッションの時は同数で受ける札幌。その守備基準の違いが失点シーンでギャップを呼んでしまった感があった。右サイドをオーバーラップした高を受け渡すことに失敗した札幌はフリーでクロスを上げることを許し、俵積田が同点ゴールを奪う。駒井は受け渡しでOKという感じだったのだろうが、後方の荒野は明らかにマークを受け取る準備ができていなかった。
このように後方から攻め上がってくる相手に対して札幌は後手に回ることが多い。マンツーとは言い切れない！というプランはそれをさらに助長している感がある。
このゴールをきっかけにFC東京は反撃のきっかけを掴むように。試合はフラットな展開でハーフタイムを迎える。
後半、札幌はボール保持からリズムを取り戻そうとする。左右に幅を広く展開しながらFC東京を押し下げていく。FC東京はトランジッションから素早くゴールを狙い、左右のサイドの裏から速攻でゴールに迫っていく。
バックラインの保持に対してはあまりプレスをかけてこなかったFC東京だったが、札幌の保持のミスは見逃さない。荒野のコントロールミスからボールを掻っ攫うと、カウンターから仲川→オリベイラのラストパスからゴールを奪い切ってみせた。
札幌はゴンヒを投入して高さを強化。追って、左の攻め手として長谷川を入れてクロスをガンガン入れていく。しかしながら、バックラインは横幅を狭くプロテクトすることで跳ね返して見せた。
FC東京はなんとか逃げ切りに成功。これでGWは全勝。サポーターにとってはホクホクの1週間となった。
ひとこと
FC東京のプレスの強度を考えるとこの試合でビルドアップのミスが出てしまったのは札幌にとっては悔やまれるものだった。
試合結果
2024.5.6
J1リーグ
第12節
北海道コンサドーレ札幌 1-2 FC東京
札幌ドーム
【得点者】
札幌:5′ 馬場晴也
FC東京:27′ 俵積田晃太, 65′ ディエゴ・オリベイラ
主審:笠原寛貴
