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「シェシュコ、はじめました」〜アーセナル週間移籍市場予報 vol.1 2024.6.7~

 新企画始めました。今週あった移籍ゴシップについて勝手に自分の見解を絡めながら発信していく企画。飽きたらやめます。いつまで続くでしょうか。より詳細に知りたい人は下のリンクから。それでは早速行ってみよう。

ベンジャミン・シェシュコ

 この移籍市場はJohn Crossの29日のアーセナルがシェシュコに向かうという記事で始まった感がある。何事も物事を始める人は偉いし、トップターゲット宣言したCrossの記事の方向性に沿ってその後もアーセナルのストーリーは進んでいる。6月末までが期限のRCは£55mというのは間違いなさそう。

 争奪戦となっているのはユナイテッド、チェルシー、そしてライプツィヒへの残留。サウジアラビアへの選択肢はすでに選手によって断られているというのが各メディアの一致した見解である。特にチェルシーは熱心という理解がSanti Aounaによって発信されている。

 Football Transfersの「オファーを提示した」という話やIndykalia Newsの「個人合意した」という話は明らかに先走り感がある。

 Romano、Jacobs、Pletternbergなどの中立なジャーナリストは状況がオープンであることを強調しているが、Team news and ticksやJames McNicolasといったアーセナル寄りのメディアはアーセナルがポールポジションであることを強調している。

 EURO前に去就を確定させたいという各陣営の思惑が間違いないのであれば、Romanoの言う通りここから数日が正念場。アーセナルにとってはシェシュコの意向がこの夏の1つ目の山場になるだろう。

ウチに来そう度:★★★☆☆

ヴィクター・オシムヘン

 今年もやってまいりました、トーマスのミドルよりも当たらないイタリア勢周辺の一押し案件。

 Indykaila Newsのジェズスを絡めた条件提示は嘘だろうけども、もっともプッシュしているのはライス案件で勇み足をしたDi Marzio。といっても案件が完全に進むと言っているわけではなく、€130mとされるRCから提示条件は程遠いとされている。というわけで満額要求に近いとされるナポリが拒否するのは明確で、成立しなくても嘘つきかどうかはわからないという状況である。

 チェルシーとの交渉が打ち切られたこととナポリはすでにこの夏の別れを受け入れているという風潮、そしてアーセナル以外に手を挙げるクラブが欧州にはなさそうというのはおそらくそれなりの信憑性があるだろう。

 現状では英国勢ではほぼ無視している感がある。逆に言えば除外されていないと考えられるが、シェシュコが頓挫した場合のターゲットとしては高額だし、ナポリは交渉相手としてはタフ。ナイジェリア人のためEUROもコパ・アメリカも関係なく話し合いが続けられそうなのはプラス材料だが、一大ターゲットであるこのポジションを市場終盤までもつれ込ませるかは微妙なところ。ナポリからすればより高額な提示をしてくるサウジアラビアからのオファーが来てくれるかどうかがアーセナルとの交渉におけるポイントになるだろう。

ウチに来そう度:★☆☆☆☆

ジョエル・ハト

 アーセナルの長期ターゲット。この夏の移籍報道もなくはなかったが、すでに長期の契約延長がシーズン中に行われていたため、移籍金的には手を出すのが難しいマーケットになった。

 そうした矢先に本人が残留の意向を表明。この夏のターゲットからは完全に外れたと言えるだろう。焦点は長期的に追いかけるかどうか。仮に来夏以降の獲得に本気であるならば、今夏の左サイドのDFセクションの編成に影響が出る可能性もある。

ウチに来そう度:☆☆☆☆☆

マルティン・スビメンディ

 RCは€60m。BaileyとSport、そしてMcNicolasは「(一部メディアは『アーセナルはRCを満額払う意思があるが』が枕につく)選手に英国行きの希望がない」としている。だが、これを否定する形でRomanoが「去就の決定は下されていない」とコメント。Jacobsも追従した。リストに載っているのは確かだが選手本人の意向が見えてこないケース。

ウチに来そう度:★☆☆☆

ブルーノ・ギマランイス

 報道当初から各メディアが全く同じ絵を描いていると言える案件である。ニューカッスルは6月末まで有効な£100mもしくはそれに準ずるオファーでなければ受けない、そしてアーセナルはこの価格に近いオファーを出すことはない。それがギマランイスについてのこの夏のここまでの全てである。

 Jacobsはシティが満額に近いオファーを出すと言っている。この話が本当かどうかはわからないが、いずれにしても競争相手がいることは明らか。その時点で価格が下がることは考えにくい。

 本人もニューカッスルで満足のコメントを出しており、イサクほどではないにせよプロテクトが厳しい案件である。少し気になるのはPSRの関係でニューカッスルに売却が必要そうであること。それでも明白に優先度が高いイサクとギマランイスに関しては風向きが変わるかは怪しい。

ウチに来そう度:★☆☆☆☆

アマドゥ・オナナ

 多くの英国系のメディア、そしてTeam news and ticksも候補者の一人とは認めているのでアーセナルのリストに載っていることは確かだろう。

 おそらく費用面的にもフォファナについで負荷は軽い部類であり、ギマランイスのようにそこが障害になることはまずない。かつ、より切迫しているエバートンはブランスウェイトのプロテクトを優先しオナナの売却に前向き(Bailey, Douglas)という話もある。本人のステップアップ意向も確認をされており、特に交渉に障害はなさそうな案件だ。

 逆に言えば、交渉の障害がない状況にも関わらずアーセナルが飛びつかず、ほぼ話し合いは進んでいないという現状が気になる。ここは推論になるのだが、他の案を探っていてオナナはそのバックアッププランになるという可能性はあり得るように思う。

 例えば、スビメンディの意思を確認しているとか、あるいはFWが比較的安価なシェシュコに確定すればギマランイスに特攻できるとか。あるいはステルスで異なるターゲットに向かう可能性もある。

 プレミア経験というアーセナルがこれまで重視してきたプロファイルにも一致する選手なだけに、現状のジリジリ感は少し不気味な感じがする。

ウチに来そう度:★★☆☆☆

ジョアン・ネベス

 ポルトガル勢恒例のオール・オア・ナッシング。エンソの時にもそうだったようにベンフィカは€120mのRCのトリガーが引かれる以外一切交渉の余地がないという構えである。こうなった時のポルトガル勢は本気。アーセナルがここに€120mを投じる見込みは今のところ立っておらず、リストには載っているが今の状況が変わらなければ見送りになるだろう。

ウチに来そう度:★☆☆☆☆

アダム・ウォートン

 まぁ、はっきり言って全く話はないのだけども、この話を唯一持ち出しているThe Bottom CornerはTeam news and ticksのPatreonを流しつつも独自ソース色を出そうとしている感があるアカウント。多分、眉唾なんだけども、一応どうなるか見てみようかなと思う。

ウチに来そう度:☆☆☆☆☆

アーセナルの選手の去就

 クラブの放出意向の選手は見えてきた。レンタルしていたシニアの選手でローンバックの見込みがある選手は現状ではなさそう。ロコンガ、タヴァレス、ティアニーなどは買い手を探すマーケットになることがほぼ確実である。

 チームと話し合いが予定されているスミス・ロウは本人の残留の意向がちらほら聞こえているが、国内からの興味の声があるのも確かである。残りの契約が2年となると、一般的なアーセナルの基準でいえば延長か売却かを判断するマーケットになる。まだどちらに転がるかは見えてこない。ファビオ・ヴィエイラと両方売ることはないだろうというのが現状で有力な見立てだ。

 エンケティア、ラムズデールは国内からの興味が報じられてはいるが、具体的な交渉までは上がってこない。ラムズデールとヘイルエンド組に関しては安売りはする気はないのだろう。少なくともマーケットの序盤では。

 キヴィオルはミランとのリンクが報じられているが、アーセナルが積極的に売却に踏み切る価格になるかは怪しいところ。興味は事実だろうが、実現性は今のところなんとも言えない。

 少し意外だったのはThe Athleticsの「いいオファーがあれば検討する」リストにジェズスが入っていたこと。逆にトーマスに関してはファンが思うほど売却マストではなさそうな温度感も感じるところ。給料が安くないのが難しいが、本人も残留の意向を示している。

 総じて、レンタル組以外は「売却可否はオファー次第」というテイスト。ラムズデールはプレータイムを要求するだろうが、他のフィールドプレイヤーはなんとしてでもアーセナルを離れないとという話は聞こえてこない。

 逆に言えば、売却の規模感が読みにくい夏とも言える。獲得の予算のスケールが見えてこないこと、MFのトップターゲットが定まっていないことはこうした不確定要素が絡んでいるからではないかと推測することもできるだろう。

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