
貫禄の常連組と躍動する新戦力
好相性だったオーストラリアに敗北を喫した日本。予選最終節は大阪開催。ホームにインドネシアを迎えての一戦。継続起用の鎌田と佐野、貫禄のスタメン返り咲きとなった遠藤や久保など、前節に続き興味深いメンバー起用となった。
大枠のテイストとしては前節と同じくバックラインにボールを持たせてOKという状況を日本が与えられる展開。バックラインは自在にボールを持ちながら出し抜くところを探していく。
まず、日本が目をつけたのは右サイド。ボールを運べる高井、そして列を上げる巧みな移動でボールを受けることができる佐野がいたこちらのサイドから日本は敵陣にボールを順調に運んでいく。
特に佐野は前節アタッキングサードにおけるクオリティがもう一声という感じであったが、今節はその点で向上が見られた。相手との力関係が絡む話ではあるが、前節の課題を潰せるパフォーマンスはさすがだ。
相手のカウンター対応も遠藤が入ったことで非常に安定。インドネシアがボールをゆったりと持つ時間もあったが、中盤できっちり跳ね返すことができていた。日本は一方的に押し込みつつ、得点の機会を腰を据えて探ることができていた。
先制ゴールは左サイドから。大外に構える三戸から遅れてボックスに入ってきた鎌田がゴール。これがゴールショーの号砲となった。続く19分には新10番の久保がゴール。天井に突き刺す豪快な一撃でネットを揺らす。
前半終了間際に追加点を奪ったのはまたしても鎌田。浮いたスペースをドリブルで進みつつ、緩急を作りながら間合いを作り出してのフィニッシュ。まさに王の風格と言える一撃で前半で試合を決定づける。
後半もペースは同じ。好連携の右サイドを軸にしつつ、攻撃は交代選手が活性化する形。左の大外に入った中村は三戸とのコンビネーションでサイドを打開し、左サイドを異なる形でこじ開けていく。
55分の森下のゴールはこの左サイドの打開から。スムーズに抜け出すとファーに構えた森下が角度のないところからのボレーを仕留めた。
後半もゴールラッシュは止まらず。この日は黒子に徹していた町野がついにスコアラーとなったのが5点目。佐野の移動を起点とした攻撃で久保の浮き玉を見事に仕留めた。
仕上げの6点目は交代で入った俵積田から。左の大外を抉るようなカットインで細谷のゴールをアシスト。好セーブで粘っていたインドネシアのGKをへし折った。
ホームで迎えた最終節は大量6得点。常連組の貫禄と新戦力のフレッシュさが共存した大勝となった。
ひとこと
貫禄の勝利だなという感じ。ここは意地を見せた。
試合結果
2025.6.10
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
アジア最終予選 グループC 第10節
日本 6-0 インドネシア
吹田スタジアム
【得点者】
JPN:15′ 45+6′ 鎌田大地, 19′ 久保建英, 55′ 森下龍矢, 58′ 町野修斗, 80′ 細谷真大
主審:キム・ジョンヒョク