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「焦れない」~2019.12.7 J1 第34節 北海道コンサドーレ札幌×川崎フロンターレ プレビュー

全文無料で読めます。

目次

Fixture

明治安田生命 J1リーグ 第34節
北海道コンサドーレ札幌(8位/勝ち点46/13勝7分13敗/得点53 失点47)
×
川崎フロンターレ(4位/勝ち点57/15勝12分6敗/得点55 失点33)
@札幌ドーム

戦績

近年の対戦

図2

2012年以降の8戦で川崎Fの6勝(PK戦含む)、引き分けが2回。

札幌ホームでの直近10試合の対戦成績

図3

直近10試合で札幌の1勝、川崎Fの6勝、引き分けが3つ。

Head-to-Head

Head-to-Head①
【公式戦の対戦成績】
・公式戦における両チームの対戦は過去26戦で札幌が1勝、川崎が20勝、ドローは5つ。
・直近11試合の対戦で札幌は川崎相手に勝っていない。

 このプレビューを読んでくれる札幌サポの皆様におかれましては三度耳が痛いデータでしょうがご辛抱ください。過去の戦績は札幌が26戦で1勝。勝率は4%を切っている。この確率は乃木坂のアプリのSSR排出率(3%)とほぼ同等。だから、もし川崎が負けたら俺にSSR確定ガチャ券をプレゼントしてほしいです。

Head-to-Head②
【潮目が変わる?】
・リーグ戦21試合において川崎は札幌に負けなし(W15D6)
・しかし、直近2試合の公式戦での対戦はいずれも川崎が90分で勝利をあげられていない。

 札幌があげた唯一の勝利はカップ戦のもの。そのため、リーグ戦では1勝も挙げたことがない。もはや、SSRがないこと確定ガチャの勢い!なのだが若干潮目が変わりつつあるのかもしれないと感じるのは、川崎は今季公式戦2試合とも90分で札幌相手に勝利を挙げていないこと。2試合連続で川崎が札幌に勝てないのは史上初である。この試合で川崎が勝ち点3を持ち帰ることができなければ、川崎史上初の札幌に勝てなかったシーズンとなる。

Head-to-Head③
【秋冬は川崎のターン】
・札幌ホームでの対戦成績は札幌の1勝、川崎の8勝、引き分けが4つ。
・9月以降の対戦は9戦いずれも川崎が勝利。

 ホームでの成績になれば、若干川崎の勝率はトーンダウン。しかし、それを覆すのが季節もののデータ。過去に9回ある9月以降のゲームはいずれも川崎が勝利(延長、PKを計2回含む)。札幌にとってはホームでは一方的な戦績は緩和するが、秋冬になるとまた分が悪くなってしまうようだ。

Head-to-Head④
【がんばれ日本人!】
・札幌ホームにおいて札幌の外国人選手が川崎相手に点を決めたのは2003年が最後。

 等々力でのレビューにおいて、このようなデータを紹介した。

・川崎ホームにおいて、札幌所属の日本人選手が得点を挙げたことは一度もない。

 実際は鈴木武蔵がPKを決めたことでこのジンクスは終了。ただし、PKだから「オープンプレーで点を決めた日本人選手はいない」はまだ使えます。プレビューはこうやってバイアスがかかったデータが生まれるのですね。

話が逸れた。ホームのリーグ戦では直近5点の札幌のゴールは日本人が決めたもの。外国人選手しか点が取れていなかった川崎ホームとは真逆の傾向である。果たしてこの試合ではどうなるか。


【北海道コンサドーレ札幌】

選手情報

・駒井、檀崎、濱は欠場濃厚。

Match Facts

札幌のMatch Facts①
【有終の美なるか】
・直近8試合のリーグ戦で5敗。
・2013年以降、シーズン最終戦は負けなし。

 前半戦の快進撃は少々トーンダウン気味。直近8試合の負け数は5敗。それ以前の20試合で記録した負け数と同じである。
 しかしながら、シーズン最終戦は比較的得意。ここ6年は負けなしである。ちなみに2014年以降は引きわけと勝ちが交互に続いている。順番通りならば今年の札幌は勝ってシーズンを終えることになるけども・・・?

札幌のMatch Facts②
【ジンクスほこたて】
・川崎以外のトップハーフ相手にはホームかアウェイいずれかで敗れている。
・川崎以外の神奈川のチームにはホームかアウェイいずれかで勝っている。

 1回目の対戦は引き分けだった。そのため、上のジンクスに従えば、川崎以外のトップハーフには負けているので、札幌は負けることになる。しかし、下のジンクスに従えば、札幌はまだ川崎に勝っていないため勝ちとなる。少なくともどちらが破綻するジンクス。今季の札幌のジンクスとして守られるのはどちらだろうか。

札幌のMatch Facts③
【得点の傾向に特徴アリ】
・右足(9)より左足(13)で決めたゴールが多いチーム。
・ヘディングで決めたゴールは16得点でリーグ最多。

 札幌のデータで特徴的だったのはゴールをきめた体の部位。右足より左足で決めたゴールが多いチームは札幌以外だと鳥栖しかない。その鳥栖はそもそものゴールの母数が少ないチーム。今季50得点以上決めた6チームの中で、右足で決めたゴールを比較すると、札幌が断トツに少ない。2番目に少ない神戸より10得点も少ないのだから、傾向は顕著だ。全ゴールにおける右足の得点の割合が20%を切っているのはリーグで札幌が唯一だ。

 右足が少ない分ヘディングからのゴールが多い。左足とヘディングからのゴール。なんとなく、札幌からイメージされる得点パターンはしっかりとデータで表れているようだ。

札幌のMatch Facts④
【クラブ史上初の・・・】
・鈴木武蔵は今季公式戦20得点を記録。
・ク・ソンユンは今季リーグで唯一の複数回PKストップを記録しているプレイヤー

 1シーズンで公式戦20ゴールを記録した札幌の選手は過去に6人。その中で日本人選手は都倉賢のみである。その都倉が20ゴールを達成したシーズンは札幌のカテゴリーはJ2だった。つまり、鈴木武蔵は札幌がJ1カテゴリーに所属しているシーズンで初めて20得点を達成した日本人選手になる。代表にも定着した感じがあるし、飛躍のシーズンですな。

 ク・ソンユンも存在感が増したシーズンであった。ピックアップしたデータはPKのもの。ルヴァンカップでは川崎のPKは止められなかったが、リーグ戦ではがっちりレアンドロ・ダミアンのPKをストップ。PKストップをこれ以上増やす機会はあるだろうか。


【川崎フロンターレ】

選手情報

・中村憲剛は前十字靭帯損傷で全治7ヶ月の離脱。

Match Facts

川崎のMatch Facts①
【傷をいやしたい】
・今季初の公式戦4失点。
・シーズン最終節は直近6年間で5勝。

 体も心もボロボロにされた神奈川ダービー。マリノスはお詫びとしてSSR確定チケットを配布してほしい。4失点は2017年以来。ACLの浦和戦で退場者を出した時以来。11人でいえば17年7月の磐田戦までさかのぼる。平安神宮で磐田戦の勝利を願って参拝した直後の出来事。僕が平安神宮を信用しなくなった日からもう2年半である。

 ちなみにシーズン最終戦は得意。アウェイで迎える最終節は2014年の神戸戦以来実に5年ぶりとなる。

川崎のMatch Facts②
【終盤はやや持ち直したドロー沼】
・12引き分けはリーグ最多。
・直近4試合のリーグでのアウェイゲームは無敗

 前半戦に比べれば勝ちきれない試合が少しは減っただろうか。一時期は半分くらい引き分けじゃないかと思ったくらいだったが、なんとか12,3くらいでおさまりそうである。それでもこの数値は近年ではトップクラス。1ステージ制でいえば、14年の甲府(14回)以来最も多い数字である。

 直近持ち直したでいえば、アウェイゲームの戦績もあてはまるだろう。4試合でクリーンシートが3つ。G大阪戦を除けばすべて勝利している。

川崎のMatch Facts③
【得意なアウェイゲーム】
・アウェイゲームでの勝ち点はリーグ最多。
・川崎の今季のリーグ戦の得点数トップ6(小林、ダミアン、阿部、知念、長谷川、脇坂)の選手はいずれもホームよりアウェイの方が多く得点を決めている。

 アウェイでの好調は実はかなり顕著。リーグ最多というだけでなく、今節勝利してアウェイでの勝ち点を36に伸ばせば鬼木監督就任後では最も多い勝ち点となる。それも納得のアウェイでのゴール数の偏在具合。複数得点を挙げている選手のほとんどはアウェイの方がホームよりも数多くゴールを決めているのだ。

川崎のMatch Facts④
【交代策はハマっているのに】
・この試合で逆転勝ちしなければ、シーズンを通してリーグ戦での逆転勝利はなし。
・2桁交代出場がある選手の中で、交代出場の回数における絡んだゴールの数が最も多いのが長谷川竜也。

 天皇杯での岡山戦、ルヴァンカップ準決勝の鹿島戦などカップ戦では逆転勝利があった川崎だが、リーグ戦での逆転勝利は未だなし。やはり優勝に届かなかった理由はこのあたりにありそうである。

 とはいえ交代策がハマっていないわけではない。「交代出場の回数における絡んだゴールの数」というのはピンとこないかもしれないが、2桁交代出場している選手の中で、この数値が0.4を超えているのはリーグでは長谷川、ダミアン、梅崎の3人のみ。小林も交代出場8回で4ゴールに絡んで0.5という数値を残しているように、交代選手は割と結果を出している。じゃあなんで・・・・。

予想スタメン

図4

展望

■ルヴァンカップとの相違点

 がっつり仕組みで壊された後に、がっつり仕組みがあるチームと戦うのは難しさがありそうである。型を持つという意味では今のJ1では最古参の部類に入るペドロビッチの札幌と今季3回目の対戦である。

 札幌の大まかな枠組みとしてはルヴァンカップで戦った時と変わっていないはず。組み立ては4-1-5。最終ラインはCHの片方が入り4バック化、前線との距離をコンパクトに保ち、WBが高い位置をとって大外で勝負する。という形である。

 直近のリーグ戦でルヴァンカップ決勝と異なる可能性があるところを述べるとしたらCHの人選である。鳥栖戦ではルヴァンカップ決勝を欠場した宮澤がCHで深井とコンビを組んでいた。前回のプレビューではCHでプレーした荒野が前に出てきたスペースの裏側を使うことを川崎側の方策として提案したが、宮澤と深井のコンビはスペースの管理がうまく、荒野がCHの時と比較してリスクを取らない傾向にある。

画像3

 そのため、中央のDF-MF間のスペースをいっぺんに攻略することはやや難しいか。代わりに狙いたいのは前線の守備のズレ。鳥栖戦の札幌は前回対戦した時に比べるとシャドーの位置がCHと比較的横並びになる高さになることが多かった。いわば5-2-3ではなく5-4-1になるイメージである。この時にやや戻りが遅れるのは鈴木武蔵が守るポジションと逆サイドの選手。チャナティップ、アンデルソン・ロペスあたりはややポジションを下げてブロックを作る動きが甘い。

図5

 このシャドーの裏のスペースを使うと、今度はWBが前に出てくる。川崎としては大外からラインブレイクを行い、ラインを押し下げて勝負したいところ。エリア内の守備で慌てる部分は前回対戦と似た印象を受けたので、押し下げて勝負できる状況は川崎にとっておいしいはず。クロスでの勝負と高い位置からのラインブレイクが期待できるダミアンを先発で使う作戦もアリだろう。横浜FMに一矢報いた長谷川とのコンビをそのまま起用してもいいかもしれない。

 鳥栖戦では川崎との前回対戦より重心が少し低かったが、カウンターの鋭さは相変わらず。前線のスピードを考えれば、押し下げたからといって安心できず、ロングカウンターで勝負できるのは札幌の強みである。川崎としては札幌の前線とのスピード勝負は、横浜FM相手同様後手に回る可能性は高い。攻撃の完結のさせ方には注意を払いたいところである。

■コントロールしつつ、ペースを制御

 さて、最終戦である。ホームラストゲームで横浜FM相手に感じた完成度の差、ここから完成度が急激に上昇することは考えにくい。とはいえ前節は選手たちのコンディションが悪いわけでも、急に今季できていたことができなかったわけでもない。

   札幌が鳥栖戦と似たアプローチで来るのならば、川崎としては焦れずに崩したいところ。1つずつ相手をずらしたところを使う意識をもって、臨みたいところ。ACLの出場権もそうだが、前節大敗したこともありシーズンを気持ちよく終わりたい。しかし、結果を求めて焦って速い展開になるとむしろペースは札幌に傾く。カウンターをファウルで止める展開が続けば、福森やジェイを完璧に止めることは難しくなる。ゲームのテンポをコントロールする意識は持っておきたい。

 ルヴァンカップをとったのだからこれでいい!とか、黒船相手に全くやれていないのでこれじゃダメ!などサポーターごとに今季の川崎に対してはいろんな思いはあるはずである。オフシーズンになり、編成の話が出てくればより意見は多様なものになりそう。それくらい、今の川崎を取り巻く状況は難しいし、人によってとらえ方が異なる。とはいえ、そういった来年への思いはひとまずおいておいて、本年ラストゲームである札幌戦を応援したいところ。今のチームを応援できる今季最後の機会である。悲喜こもごもだった2019年シーズンをかみしめながら、今の川崎を応援できる最後の90分を大事にしたい。急には良くはならないし、今は焦っても仕方ない。ファンもチームも焦れずに今季を締め括りたいところだ。

参考
transfermarkt(https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(https://soccer-db.net/)
Football LAB(http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
SANSPO.COM(https://www.sanspo.com/)

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