後半にほんのり動いた重い扉
勝ちきれずに均衡する展開が続く中位勢。連勝すればすぐにジャンプアップが見込める位置にいる両チームの一戦だ。
ウェストハムは今節も元気にハイプレス。高い位置にプレスに出ていき、後方はラインを上げることで強気の姿勢を体現する。ブライトンは2-3のビルドアップを軸に変形。後方から出手に専念しているエストゥピニャンは非常に珍しい光景だった。
後方に人数をかけていくブライトンはなかなかその先を見据えることができずに苦戦。さらにはこの日はプレスに回っても不振。サリーからCBが運ぶアクションを入れ込んでいくキルマンのドリブルに対して押し込まれる機会を与えてしまう。
というわけでフィーリングが良かったのはウェストハムのほう。セットプレーからファーポストに詰めていたり、中盤を横断してSBのオーバーラップを促したりなど、厚みのある攻撃を繰り出す。ただし、こちらもアタッキングサードで決めてのある攻撃を繰り出すところまでは至っていない。
劣勢のブライトンは中盤のサリーからサイドに迂回をするが、こちらもアタッキングサードでは決め手を作ることができず。サイドに流れるジョアン・ペドロに託すという光景は徐々にお馴染みになりつつある。
それでもなかなかシュートまでは辿り着けず。前半はスコアレス。重い展開でハーフタイムを迎えることに。
そして、後半もその重い展開は継続するかのような立ち上がりの数プレーに。だが、そんな予感とは裏腹に試合は早々に動く。先制したのはブライトン。セットプレーから最後はウィーファーがゴールを沈めてブライトンが前に出る。
しかしながら、ウェストハムも7分後には同点弾を手にする。ボーウェンがカウンターでのキャリーかrシュートまで持っていく形を作り、最後はクドゥスが仕上げて同点。ブライトンは対応の後手が目立ち、確実に被害を広げてしまった。
以降もウェストハムは押し込む展開を作りつつ、押し込まれたクドゥスとボーウェンのカウンター。緩急を使い分けながらゴールに迫っていく。
ブライトンは三笘とミンテというWGの突破力を活かすような戦い方に。サイドからの押し下げとアヤリなどCHのミドルで押し込むフェーズを作り出す。勢いに乗ることができればハイラインも刺すことができる。まずはこのチームは保持からなんだなと感じる内容だった。
ファーガソンの投入でさらにクロスを早めた感があったブライトンだが、押し込む時間を増やしてもこじ開けることはできず。試合はドローで幕を閉じることとなった。
ひとこと
少し両チームともアタッキングサードの解決策提示に苦しんだ印象。ドローは妥当なように思える。
試合結果
2024.12.21
プレミアリーグ 第17節
ウェストハム 1-1 ブライトン
ロンドン・スタジアム
【得点者】
WHU:58′ クドゥス
BHA:51′ ウィーファー
主審:ロベルト・ジョーンズ