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「地獄の悪夢」~2025.1.7 カラバオカップ Semi-final 1st leg アーセナル×ニューカッスル プレビュー

目次

Fixture

カラバオカップ
Semi-final 1st leg

2025.1.7
アーセナル
×
ニューカッスル
@エミレーツ・スタジアム

戦績

過去の対戦成績

 過去5年間の対戦でアーセナルの8勝、ニューカッスルの3勝、引き分けが1つ。

アーセナルホームでの戦績

 直近10試合でアーセナルの9勝、引き分けが1つ。

予習

第18節 アストンビラ戦

第19節 マンチェスター・ユナイテッド戦

第20節 ニューカッスル戦

今季ここまでの道のり

予想スタメン

展望

コンディションと右の連携が好調の要因

 クリスタル・パレスとの準決勝の勝利は「タイトルへの道のりでもあり、地獄の過密日程の扉が開くと言うことでもある」と述べた。この1st legのニューカッスル戦は中2日で迎える3戦目。そしてこの後が中3日というまさしく「地獄」と言える日程をアーセナルは迎えることになる。

 対するニューカッスルは準々決勝でチェルシーに勝利。リーグ戦の日程で言えば前がチェルシー、そして後がアーセナルというロンドン勢に前後を挟まれたにも関わらず、ニューカッスルは間のチェルシー戦にもほぼ全力のメンバーで取り組んだ。

 ということはおそらく準決勝もメンバーを落とすことなく取り組むことになるだろう。本気のニューカッスルと4回も対戦する1年というのはそれだけでうんざりするほどタフである。

 ニューカッスルはリーグ戦で好調。イプスウィッチ、レスターという昇格組を下して波に乗ると、そこからアストンビラ、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナムを撃破。5連勝で一気に4位に肉薄している。ここ5試合のAGGは15-1とスコアの点でも絶好調だ。

 やはり好調なニューカッスルで目を引くのは強度だろう。とりわけ、中盤に関しては勝利の決め手になっていると言っていいだろう。アストンビラ戦とマンチェスター・ユナイテッド戦の2つの試合では中盤でのデュエルの優位がそのまま主導権に繋がった。

 前線も非常にシャープ。イサクはイプスウィッチ戦でのハットで完全に勢いに乗った感がある。リーグ戦は7試合で9得点。リバプール戦のゴールなどはビッグマッチに強い彼のバフがかかったスーパーな一撃を堪能することができた。

 バックラインではボットマンが復帰。前節のトッテナム戦で3月以来のスタメンに名を連ねた。まだ試合勘に難はありそうだったが、ポテンシャルの高いCBが本格的にフォームを取り戻せば当然凄まじい戦力になるだろう。

 仕組みの点で言えばアンカーとIHのスイッチが興味深い。トナーリがアンカー、ギマランイスがIHに役割をスイッチ。アンカーの位置から移動しつつ、右サイドに流れてのパスワーク参加が光るトナーリとアンカーポジションへのスライドもボックス内への突撃も器用にこなすギマランイスの組み合わせは逆よりも流動性は高まったように見える。

 この恩恵を受けているのは右サイドのマーフィー。クリーンに抜け出すアクションからフィニッシュまで向かうことができている。ギマランイスが出場停止で不在となるこの試合でもこの連携を活かすことができるのかは注目ポイントだ。

トライできる地肩の強さ

 ハヴァーツが不在、ヌワネリが負傷、サカが長期離脱中でウーデゴールは病み上がり。アーセナルの左利きクライシスはとどまるところを知らない。

 直近のブライトン戦では出場停止だったティンバーを含めてこれだけ右サイドを中心に欠場者が出てしまうと、システムが機能しないのはある程度当然のことと割り切れるレベル。それだけに1つのチャンスを仕留められるかどうかが非常に重要なポイントになるだろう。

 ニューカッスル戦というのはその1つのチャンスを生み出すために悪夢のような労力がかかるチームである。狭いスペースに相手を圧縮して閉じ込めて、1人で4バックと5バックを行き来することができるジョエリントンがいれば簡単にライン間を封鎖することができる。ブライトンと比べても相手を動かして壊すということに関して求められる精度は遥かに高いものになる。

 そうした状況において個人的には少しテスト要素も入れてもいいのではないかと思う。個人的には右サイドのトロサールが見たいところ。左のトロサールはオンザボールに置けるキレがシンプルに失われているようにも思う。マルティネッリよりは器用であり、右サイドで縦に抜けた際のクロスの精度にも自信があるトロサールの右サイド起用は見てみたい部分がある。頑なにやらないけども。

 正直、移籍市場においてサカの代わりなど簡単に見つかるはずがない。ジェズスやトロサールの右サイド起用はその中でもまだ連携に組み込む余地があるように思う。マルティネッリは個人的には左サイドに置くほうが好み。のびのびとプレーしてほしい。

 地獄のような日程においてあえてプラスの点を見出すとすれば、いろいろな組み合わせをテストする時間が与えられることだろう。終盤に少しでも引き出しを増やすために既存戦力のコンビネーションに上積みを探るのは悪くないのではないか。怪我人続出のニューカッスル戦は悪夢でしかないが、地獄の悪夢でも何かができるかにトライする地肩の強さが今のアーセナルにはあると思っている。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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