
寂しいスタンドを飛び回る鳥たち
後がない状況はすでにもう何度か踏み抜いている印象のサウサンプトン。それでも連戦連勝によるグレートエスケープの望みを捨てないためにも高い位置からのプレスに今節も出ていく。今日は序盤からオールコートマンツーでブライトンを阻害しにいく。
マンツーでつかれてしまったブライトンはどこかマッチアップで勝てそうなところがあるかを探っていく。すると、ラターの反転からアリボを剥がすなど、少しずつ勝負できるポイントを作っていく。サウサンプトンはベドナレクの負傷でベラ=コチャップを久しぶり召喚するなど、序盤から思い通りにいかない展開だ。
非保持でもサウサンプトンはショートパスで繋ぐことで個性を見せていくが後ろが重い影響からかなかなか前にボールを進めることができず。こちらは強引なスピード勝負が通用せず。逆に受けに回るとマンツーを剥がされた守備陣が背走させられるシーンが増えていってしまう。
19分には抜け出した三笘が決定機を迎え、21分にはミンテがより濃い決定機を迎えるがどちらもゴールを奪えず。しかし、サウサンプトンの決壊は時間の問題であった。23分のジョアン・ペドロのゴールはようやくという感じであった。
ブライトンは先制点以降もチャンスメイクが続く。中央での縦関係の構築からマンツーを打開することで剥がしたところからスムーズに決定機を掴みにいく。サウサンプトンはなんとかセットプレーからチャンスに辿り着くが、これもフェルブルッヘンにセーブに遭う。左サイドのスレマナもこの日は封殺。反撃のきっかけをなかなか掴めないままサウサンプトンはハーフタイムにたどり着いてしまった印象だ。
後半、サウサンプトンは勢いに乗ったスタート。フェルナンデスから裏抜けするアーチャーにラストパスを送り、ネットを揺らしたがオフサイド。わずかなタイミングでゴールを逃してしまう。
悪くない入りだったサウサンプトンだが、ブライトンは再びアリボを背負ったラターの反転からチャンスメイク。抜け出したところからゴールを生み出し、サウサンプトンを突き放す。
試合を決定づける3点目を決めたのは三笘。これも縦パスからのポストの関係性から一気に抜け出して1on1。とにかくこの試合で多かった1人での抜け出しからの決定機を冷静に沈めてダメ押しの一撃を決める。
ヒンシェルウッドがセットプレーから仕留めたゴールで点差は4点。直後に映ったガラガラのホームスタンドに鳥が飛び回る画はこの試合を1枚で言い表している素晴らしい構図だった。
最後まで攻めに攻め続けたブライトン。文句なしの大勝でアウェイファンに勝利をプレゼントした。
ひとこと
サウサンプトン、この強度ではマンツーは耐えられない。
試合結果
2025.2.22
プレミアリーグ 第26節
サウサンプトン 0-4 ブライトン
セント・メリーズ・スタジアム
【得点者】
BHA:23′ ペドロ, 55′ ラター, 71′ 三笘薫, 82′ ヒンシェルウッド
主審:ダレン・ボンド