Fixture
明治安田 J1リーグ 第18節
2025.5.25
川崎フロンターレ(7位/6勝7分3敗/勝ち点25/得点26/失点16)
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ガンバ大阪(9位/7勝2分8敗/勝ち点23/得点21/失点24)
@Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
戦績
近年の対戦成績

直近5年間の対戦で川崎は7勝、G大阪の3勝、引き分けが2つ。
川崎ホームでの戦績

過去10戦で川崎の5勝、G大阪の4勝、引き分けが1つ。
Head-to-head
- 公式戦9試合未勝利の後、G大阪は直近4試合の川崎戦で無敗(W3,D1)
- 日曜日の対戦はG大阪が川崎相手に7戦無敗(W5,D2)
- しかし、川崎は直近5試合のホームでのG大阪とのリーグ戦のうち、4試合で3得点以上を記録している。この期間で17得点。
- 川崎がG大阪相手に勝利した直近4試合のリーグ戦はいずれも複数得点差をつけている。
スカッド情報
- イ・クンヒョンは長期離脱中。小林悠、車屋紳太郎もベンチ外が続く。
- 三浦颯太はアル・アハリ戦で負傷交代。
- エリソンは前節で負傷交代。
- 大島僚太、ジェジエウ、宮城天は部分合流。
- 鈴木徳真は出場停止から復帰。
- 奥抜侃志は左足関節前方および後方インピンジメント症候群による長期離脱中。
予想スタメン

Match facts
- 直近7試合の公式戦のホームゲームで無敗(W4,D3)。
- 3試合連続の複数得点を記録中。
- 今現在のテーブルに置いて10位より上にいるチームには勝てていない。
- 先制された10試合のうち、負けたのは4試合だけ。
- 山田新は直近11試合の出場した公式戦で得点を決めることができていない。
- 先週末のC大阪戦でリーグにおける大阪勢との未勝利記録を8試合でストップ。
- 同一シーズンでG大阪とC大阪に両方勝てば2021年以来4年ぶり。
- 公式戦3連敗中。リーグ戦では2連敗。
- 今季のリーグ戦でアウェイで挙げた2勝はいずれも0-1での勝利。
- リードを許した10試合ではいずれも逆転勝利を挙げられていない。
- リードを得た試合では8試合全てで負けていない。
- デニス・ヒュメットが決めた2得点はいずれも決勝ゴールになっている。
- G大阪の監督としてダニエル・ポヤトスは4回の川崎戦で無敗(W3,D1)
予習
第15節 浦和戦

第16節 広島戦

第17節 神戸戦

展望
サイドアタックの厚みはSBが決める
浦和戦では勝利をあと一歩のところで逃した川崎。今季初のリーグ戦3連勝を逃した川崎。連戦はハードではあるが、ここから上位に向かうためには負けたくない一戦となる。
対戦相手のG大阪はリーグ戦スケールで見れば1週間空いているが、ミッドウィークは磐田とのカップ戦で120分間の格闘。中盤から前はヒュメットとリーグ戦で出場停止だった鈴木以外は入れ替えを積極的に行った印象。ただし、半田、黒川、中谷といったバックスは継続出場。バックラインを入れ替えられない感は川崎からしてもわかるところだろう。
ポヤトスのG大阪はお馴染みの4-2-3-1のフォーメーションが基本線。ビルドアップは2-2という陣形を基本としてボールを動かしていく。アクセントを入れるのであれば、インサイドに入り込む半田。3バック+鈴木+半田をベースとした3-2型にシフトすることもある。ただ、プレスに来ないチームに対しては2トップの脇から開いたCBが開くアクションを見せるなど、基本配置を踏襲した形からのキャリーも少なくない。
こう聞くとショートパスに傾倒しているチームのように思えるが、直近で対戦した浦和に比べてもG大阪はロングボールを積極的に使う展開も。浦和戦、広島戦ではそこまで気にならなかったが、直近の神戸戦ではかなり序盤から活用していた印象。神戸というチームの要素を考えると、バックラインが単純な放り込みに強く、前線が強引なプレスをかけてくるわけではないので、あまりロングボールを積極的に採用する理由はないように思えるので、少し意外な選択だった。
ターゲットとなるのはCFだけでなくワイドのプレイヤーにも積極的にボールを入れていく印象。一森のフィードは神戸戦では精度が今ひとつで、長いボールから起点を作る形はそこまで機能していなかった。かと思えば10人になった広島戦では11人相手にゆったりと保持をするので、こうしたスイッチの入れ替えがどこにあるのかは読みにくいチームだったりする。
アタッキングサードでギャップを作っていくのであればサイドだろう。川崎も相当苦しめられた思いがある山下の抜け出しは依然として高い強度を維持している。多くの枚数をかけてのサイドの打開は得意そうではないが、SBのオーバーラップを生かした形を作ることができれば攻撃の厚みをきっちりと出すことができる。
WGが幅をとることができればレーン交換からインサイドに入ってくる半田の攻撃参加は相当シャープ。ただし、G大阪のWGはウェルトン以外はあまり積極的に幅を取りたがらない印象ではある。
黒川はより大外のレーンから襲撃することができるイメージが強いが、やや内側のレーンでも悪くない。プレーエリア的には川崎の三浦と似たイメージ。前節の神戸戦では1ゴール、1アシストと得点に絡む能力も高い。
ウェルトン、アラーノといった外国籍選手も含めてサイドには強烈な突破力のあるプレイヤーが多い一方、チームとして枚数をかけて抜け出す選手を作り出すアクションはあまり得意ではない。WGの突破をインサイドに繋げるところもまだ連携が整備されておらず、もう少し流れの中でインサイドとアウトサイドが繋がってくるようなプレーができれば得点は増えてくるはず。神戸戦の黒川のゴールとかはいい兆候でこういう攻撃を増やしていきたいイメージ。シーズン序盤の長谷部フロンターレっぽいバランスと言ってもいいかもしれない。
守備においては4-4-2のミドルブロックが基本線。ミドルサードで構える意識が強く、前から強引に捕まえるわけではないところは少し浦和と似ているところがある。。
サイドの選手には高い位置に追い込んでいくよりもリトリートをきっちりとやってラインを下げる傾向がある。SBが積極的にオーバーラップしてくるチームに対してはSHが下がってWBに入り、5バックのような形になることも少なくはない。
4バックの場合だと、結構CB-SBを狙われて脆いパターンがあるので、そこをケアするイメージなのかもしれない。山下のような脚力のある選手はいるので、低い位置からカウンターに出ていけるという意味ではこれでもいいのだろう。
開幕戦などド派手な例外はあるが、基本的には手堅く進めていきたいチーム。リードしても、されても展開は強引に動かす感じしない。浦和と同じく堅さが先に来るタイプのチームだ。
GKを誘い出すボールで仕上げる
浦和戦と同じく前半から我慢を強いられる展開になるだろう。カップ戦120分という状況とアウェイでの移動の多さでどこまで相手との疲労さが縮まるかはわからないが、おそらくは相手も持久戦は上等という流れだろう。
精度の低いロングボールを蹴ってくれるのであれば、回収は楽になるだろう。ロングボールのターゲットとなる選手は多岐に渡っており、狙いは絞りにくいが、空中戦無双するタイプの選手はあまり多くはないので、きっちりと個々のマッチアップで跳ね返していきたいところだ。
対角のパスを飛ばせる鈴木が出場停止から戻ってくるのでWGは幅をとるアクションが増えてくるかもしれない。幅をとることができるウェルトンは絶対的な存在ではない一方で相手を広げるという意味ではやはりG大阪の中では屈指だと考えることができるだろう。ここの大外の1on1が頻発する展開は避けたいところだ。
サイドの守備においてはSBとSHの高さやレーンの入れ替え等二人称での崩しが基本線。川崎としては受け渡しをきっちりとし、浮いてくるSBを逃したくないところだろう。
保持においては相手をきっちりとサイドから押し下げてみるのも悪くはなさそう。SHの下がる意識の割には2トップのプレスバックは積極的ではないので、SHと2トップの間のようなスペースは狙い目。河原がこの切れ目に収まったりすれば背後へのアクションへのスルーパスなど攻撃を構築していきたい。

G大阪も苦労しているが、川崎もサイドの枚数をかけた攻撃には苦しんでいる。中盤の切れ目に顔を出した河原は三人目のサイド攻撃の役割として輝いてくれば面白い。枚数をかけた攻撃の構築はG大阪も苦しんでいる場面。相手が悩んでいる場面で川崎が成果を上げることで、喉から手が出るほど欲しい先制点をつかめれば展開的には理想だろう。
ボックス付近では一森の積極的な飛び出しは活用できるかもしれない。GKとCBの間のスペースに落とすボールには相当飛び出して対応してくるので、ここにミスを誘うようなボールを入れられれば面白い。前節の西川に対する丸山のようなセットプレーでGKへの動きを制限する流れは踏襲したいところ。もちろん、ファウルになっては意味がないので、序盤できっちりと線引きをしたいところだ。
【参考】
transfermarkt(https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(https://soccer-db.net/)
Football LAB(http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(https://www.nikkansports.com/soccer/)